レースレポート

F1 メキシコシティGP

止める者なしフェルスタッペン、歴代最多の年間14勝。メルセデス力及ばず……角田裕毅は接触DNF|F1メキシコシティGP

F1第20戦メキシコシティGPの決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝。角田裕毅(アルファタウリ)は接触によりリタイアとなった。

滑川 寛

編集: 2022/10/31 3:14

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Max Verstappen, Red Bull Racing, 1st position, celebrates in Parc Ferme

 F1メキシコシティGPの決勝レースが行なわれ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝。今季14勝目を挙げ、年間最多勝記録を更新した。

 F1の2022年シーズンも20戦目を迎え、エルマノス・ロドリゲス・サーキットを舞台にメキシコシティGPが行なわれた。このサーキットは2285mという高地に位置することで、通常のサーキットとは大きくコンディションが異なることが特徴だ。

 空気密度が低いことでダウンフォース発生量が減り、各チームはハイダウンフォース仕様の空力パッケージを投入。それでもスピードトラップでは350km/h以上を記録している。そして、マシン冷却やパワーユニット(PU)、そしてドライバーの心肺機能にも厳しいことでも知られている。

 メキシコシティGPはグランプリ初日からドライコンディションが続き、決勝日となる10月30日(日)も日差しがサーキットを照らし、現地時間14時のコンディションは気温26度、路面温度は41度という状況だった。

 土曜日の予選でポールポジションを獲得したフェルスタッペンと2番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)が決勝グリッドのフロントロウに並び、ルイス・ハミルトン(メルセデス)とセルジオ・ペレス(レッドブル)が2列目。フェラーリ勢はバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)を挟んで5番手、7番手と、レッドブルやメルセデスの後塵を拝した。

 今回はタイヤのデグラデーション(性能劣化)が低いというのが下馬評であり、スタートタイヤにレッドブル勢とフェラーリ勢がユーズドのソフトタイヤ、後方で序盤のジャンプアップを目指す13番手角田裕毅(アルファタウリ)らが新品ソフトタイヤを選択。一方でメルセデス勢を始め多くが新品ミディアムタイヤを選んだ。

 全車がグリッドに並び、71周のレースが幕を開けると、フェルスタッペンはターン1へ向けた長いストレートでもトップを維持。一方でラッセルは攻防の中でハミルトンとペレスに交わされて4番手に後退し、その後ろにはフェラーリ勢が並んだ。

 中団勢ではオープニングラップで7番手に浮上したフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)を先頭に、ボッタス、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ランド・ノリス(マクラーレン)、ふたつポジションを上げた角田がそれを追いかけるという隊列が組み上がり、DRSトレインの中で走った。

 先頭に視点を戻すと、フェルスタッペンはマネジメントに徹しているのか、タイヤライフの面で有利と見られていたハミルトンとの差を1.5秒程度に保ちつつ序盤は周回。チームからはハミルトンにトウを使わせない距離(=1秒以内に接近させないこと)を維持するように無線が飛んだ。

 3番手ペレスと4番手ラッセルが接近し、予選に続いてレッドブルVSメルセデスの構図が出来上がる中、フェラーリ勢は上位2チームについて行けず。5番手カルロス・サインツJr.(フェラーリ)はレース22周目時点でラッセルから11秒以上離され、6番手シャルル・ルクレールもそこから4.5秒後方と、トップ争いとアロンソ以下中団争いの間をひた走った。

 ソフトタイヤはやはりデグラデーションが少なく、ペレスが23周目の終わりでようやくピットイン。フェルスタッペンも翌周にピットへ入り、新品のミディアムタイヤに切り替えた。それでも、作戦は2ストップなのではないかと見られていた。

 ハミルトンはスタートタイヤの状況は良いと伝えていたものの、レッドブル勢がギャップを縮めていたこともあってか、29周目の終わりにピットで新品ハードタイヤに交換。1ストップで走り切るつもりであることが見てとれた。ラッセルもその後遅れてハードタイヤに交換した。

 レース折返し時点での順位はフェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ラッセルというトップ4。ハードタイヤのハミルトンは、ミディアムタイヤを履くペレスに一時接近を許したもののペースを取り戻し、2番手をキープしていた。

 後方角田は、ミディアムタイヤを履いた第2スティントでもマクラーレン勢との入賞争いを展開。しかしレース51周目、第1スティントを引っ張ったことでソフトタイヤを投入したことで後方から迫ったペースの良いダニエル・リカルド(マクラーレン)に、ターン6のイン側に飛び込まれ接触……リカルドの左フロントタイヤが角田の右サイドのボディカウルと右リヤタイヤに当たり、飛び跳ねたマシンがダメージを負ったことで、角田はピットへ戻りリタイアを強いられた。

 レーススチュワードは接触の原因はリカルドにあると判断し、10秒のタイム加算ペナルティが科した。

 ミディアムタイヤを履くフェルスタッペンにはデグラデーションの傾向は一向に見られず、ハミルトンとの差が13秒へと拡大。1ストップで走り切る公算が高くなった。一方ハミルトンはハードタイヤの扱いに苦慮し、不満をチームに訴えた。

 65周目には10番手アロンソにPUトラブルが発生。64周目に入った直後のホームストレートでパワーを失い、ターン1のランオフエリアにマシンを止めることとなった。コンストラクターズランキング4位争いを展開するマクラーレンとポイント争いをしていたこともあり、アルピーヌとしても痛いリタイアとなった。

 アロンソのストップによりバーチャル・セーフティカー(VSC)が提示されたものの、ピットストップを行なうドライバーはおらず。マシン回収が終了するとすぐにVSCは解除された。

 フェルスタッペンは2番手以下に15秒近い差を築き、ファイナルラップへ。そのままトップチェッカーを受け、ミハエル・シューマッハーやセバスチャン・ベッテルが持つ記録を抜く、シーズン史上最多勝記録となる今季14勝目を上げた。

 2位にはハミルトン。前戦アメリカGPに続いて、フェルスタッペンとレッドブルを前に優勝は叶わなかったが、シーズン序盤の苦戦を鑑みると力強い結果と言えるだろう。

 3位にはペレスが入り、母国で表彰台を獲得。昨年大会と同じ顔ぶれ、同じ並びの表彰台となった。

 ラッセルは最終盤にソフトタイヤを投入し、ファストテストラップを記録して4位チェッカー。フェラーリは5位にサインツJr.、6位にルクレールが入ったが、レッドブルとメルセデスのトップ争いの”蚊帳の外”とシーズン序盤に有していた輝きが失われつつある。

 7位にはリカルド。角田との接触により10秒のタイム加算ペナルティが科されていたものの、ソフトタイヤでのペースを存分に活かして帳消しにし、貴重なポイントを手にした。

 8位にはオコン、9位にノリス、ボッタスが10位というトップ10。角田を失ったアルファタウリはピエール・ガスリーの孤軍奮闘となったが、0.625秒ボッタスに届かず11位となった。

 次戦は2週間後のサンパウロGP。シーズンも残り2戦、フェラーリに代わってメルセデスがレッドブルに接近するなど、勢力図にはまだまだ変化がありそうだ。

 

関連ニュース:

順位 ドライバー 周回数 タイム 差 前車との差 平均速度 ポイント 1 Netherlands マックス フェルスタッペン 71 1:38'36.729       25 2 United Kingdom ルイス ハミルトン 71 1:38'51.915 15.186 15.186   18 3 Mexico セルジオ ペレス 71 1:38'54.826 18.097 2.911   15 4 United Kingdom ジョージ ラッセル 71 1:39'26.160 49.431 31.334   13 5 Spain カルロス サインツ Jr. 71 1:39'34.852 58.123 8.692   10 6 Monaco シャルル ルクレール 71 1:39'45.503 1'08.774 10.651   8 7 Australia ダニエル リカルド 70 1 lap       6 8 France エステバン オコン 70 1 lap       4 9 United Kingdom ランド ノリス 70 1 lap       2 10 Finland バルテリ ボッタス 70 1 lap       1 フルリザルトを見る

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 F1メキシコシティGP決勝速報:フェルスタッペン1ストップで完勝! 1シーズン最多勝利記録更新の14勝目。角田裕毅はリタイア

次の記事 フェルスタッペン、年間最多勝記録を更新する14勝目「今年は素晴らしい1年になっている。さらに上を目指す」

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

滑川 寛



勝負の行方は“己の腕”次第。2度の世界覇者・笹原右京が語るROTAXカート「僕の人生を一番変えた場所」

Sponsored

Sponsored 10 ヵ月前

勝負の行方は“己の腕”次第。2度の世界覇者・笹原右京が語るROTAXカート「僕の人生を一番変えた場所」



レッドブルF1角田裕毅、昇格後ベストのアゼルバイジャンGPは「偶然じゃない6位」“残留タイムリミット”迫る中で確かな自信

F1

F1

アゼルバイジャンGP

11 ヵ月前

レッドブルF1角田裕毅、昇格後ベストのアゼルバイジャンGPは「偶然じゃない6位」“残留タイムリミット”迫る中で確かな自信



神童と呼ばれた男アントネッリ、苦戦続きもアゼルバイジャン4位で光明? 表彰台届かず悔しさも「自信が戻ってきた」

F1

F1

アゼルバイジャンGP

11 ヵ月前

神童と呼ばれた男アントネッリ、苦戦続きもアゼルバイジャン4位で光明? 表彰台届かず悔しさも「自信が戻ってきた」

最新ニュース



アロンソ、母国スペインGPで来季の去就は発表せず。アストンマーティンは辛抱強く待つ姿勢

F1

F1 F1

スペインGP

10 時間前

アロンソ、母国スペインGPで来季の去就は発表せず。アストンマーティンは辛抱強く待つ姿勢



ジョアン・ミル、転倒しまくりは身に抱える”悪魔”が悪さ?「自分はトップ争いができると分かっているとね…」

MotoGP

MGP MotoGP 11 時間前

ジョアン・ミル、転倒しまくりは身に抱える”悪魔”が悪さ?「自分はトップ争いができると分かっているとね…」



フェラーリ、ハミルトン優先判断は近い?? モンツァでのトラブルは「良くなかった」とチーム代表認める

F1

F1 F1

イタリアGP

12 時間前

フェラーリ、ハミルトン優先判断は近い?? モンツァでのトラブルは「良くなかった」とチーム代表認める



序盤の好調が消えたジャンアントニオ、地元サンマリノで好転確実か「どうにかできる可能性は高い」

MotoGP

MGP MotoGP

アラゴンGP

12 時間前

序盤の好調が消えたジャンアントニオ、地元サンマリノで好転確実か「どうにかできる可能性は高い」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録