フォーミュラEモナコePrix決勝:F1と同じコースで初開催。ダ・コスタ、魂のオーバーテイクで優勝
フォーミュラEのモナコePrixが行なわれ、DSテチータのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが優勝を手にした。
Antonio Felix Da Costa, DS Techeetah, DS E-Tense FE21, the field
Simon Galloway / Motorsport Images
フォーミュラEの第7戦モナコePrixがモンテカルロ市街地コースで行なわれ、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)が優勝を果たした。
フォーミュラEのモナコePrixはこれまで、1コーナー”サンテ・デボーテ”からシケインまでをショートカットするようなレイアウトが用いられていたが、今回は史上初めてフルレイアウトを使用。シケインの形状が少しタイトになった以外は、F1モナコGPのコースとほとんど同じである。
レースの優勝はダ・コスタ、ロビン・フラインス(ヴァージン)、ミッチ・エバンス(ジャガー)、ジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)の4人で終始争われた。
ダ・コスタはポールポジションからスタートしたもののペースが上がらず、4周目にフラインスの先行を許してしまう。ただ先頭に躍り出た後のフラインスもそれほどペースは良くなく、後続は長い隊列になったままレースが進んでいく。
上位の4人は、アタックモード起動のタイミングごとに順位を入れ替えていく状態。ただベルニュは、アタックモードの起動ゾーンを通ろうとしたもののうまく通過することができず、前との差が広がっただけ……という厳しい状況になってしまう。
一方アタックモードを使い切ったダ・コスタは、ファンブーストを使いトンネル内でフラインスをオーバーテイク。首位に返り咲くことになる。ただ、遅れてアタックモードを使ったエバンスは、19周目のメインストレートでフラインスを、そしてボー・リバージュでダ・コスタをと、立て続けにオーバーテイク。首位を奪い取った。
ただその直後、レネ・ラスト(アウディ)がボーリバージュでストップしたことでセーフティカーが出動。隊列が一気に縮まってしまう。
このセーフティカーが解除されたのは22周目。ラスト5周のスプリントレースが幕を開けた。ベルニュはこのタイミングで先ほど使えなかったアタックモードを起動したが、これで順位を落としてしまう。
一方で首位のエバンスはペースが上がらずに、ダ・コスタが執拗に攻撃。ただここはモナコである。フォーミュラEとはいえ、簡単には抜けない。エバンスも必死のディフェンスで、首位をキープし続ける。
しかし最終ラップ、絶対に諦めないダ・コスタは、トンネル出口でエバンスをオーバーテイク。シケインへタイヤをロックさせて白煙を上げながらも、なんとかマシンを減速させ、オーバーテイクを完了した。そしてそのままトップチェッカーを受け、モナコePrix優勝を果たした。
エバンスは最終的にはエネルギー残量が足りずにペースダウン。フラインスにも抜かれて3位に落ちてしまった。ベルニュはアタックモードを使って追い上げ、4位フィニッシュとなった。
結局順位こそ入れ替わったものの、上位4人の顔ぶれはスタート時と同じ組み合わせだった。
ニック・キャシディ(ヴァージン)は後方グリッドからのスタートだったものの順位を上げ、9位でのフィニッシュとなった。
ランキング上位を占めていたメルセデス勢は、ストフェル・バンドーン、ニック・デ・フリーズのふたり揃ってリタイア。痛いノーポイントに終わった。
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