コロナ危機がマクラーレンの“トップ3追撃”を遅らせる? マクラーレン代表認める
マクラーレンチーム代表のアンドレアス・ザイドルは、新型コロナウイルスの影響によって、トップチームへと追いつくためにより時間がかかることになるかもしれないと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1の2019年シーズン、マクラーレンはカルロス・サインツJr.の表彰台獲得など大きく結果を上向かせ、コンストラクターズランキング4位と、近年の低迷から一歩抜け出したように見えた。
2020年もそうした勢いを持ったまま、トップ3チームとの差を縮めることが期待されていた。しかし新型コロナウイルスの影響によってそれを確認することも、否定することもできていない。
チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、F1の再開後にはチームがこれまでの上向きな調子を維持できると確信しているという。ただ、トップチームとのギャップを埋めるという大きな目標には遅れが生じる可能性があると認めた。
「まず第一に、現時点で最も重要なことはこの危機を乗り越えて、チームそしてF1として生き延びることだ」とザイドル代表はmotorsport.comを含む一部のメディアに対して語った。
「誰にとっても厳しい状況だ。だが私は、この危機を乗り越えてすぐに、ファクトリー閉鎖に入る前の前向きな勢いを継続させることができると確信している」
新型コロナウイルスの拡大を防ぐためのロックダウン措置は、マクラーレンがトップチームへと返り咲くための様々な取り組みに影響を与えている。
ザイドル代表はチーム構造を広範囲にわたって見直し、さらに新設の風洞設備などを含むインフラ面の改善をも監督しているが、こうした取り組みが現在は保留となっていると明かした。
「そちらについても、遅延がどれほどかを正確に知るのは難しい。ひとつ確かなことは、人工呼吸器の製造を除くファクトリー全体が完全に閉鎖されているということ……つまり現時点ではインフラに関する計画は保留されているんだ」
「我々はこのプロジェクトに取り組んでいる全てのサプライヤーと企業と共に、再開した時にどれくらいの遅れが出るかを確かめることが必要だ」
トップチームへと追いつくことを目指しているマクラーレンは、2021年に導入される予定だった新規則に期待を寄せてきた。しかし新型コロナウイルスの影響を受け、新たな技術規則の導入は1年間後ろ倒しされてしまった。
ザイドル代表は前述の状況と合わせて、追い上げには影響が出る可能性があると認めた。
「我々マクラーレンがそうした新たなレギュレーションを2021年に導入するためにプッシュしてきたことは秘密でもなんでもない」
「しかし同時に、我々はF1がその導入を遅らせた理由を完全に理解しているし、支持している」
「タイミングという意味では、この長い閉鎖期間とレギュレーション導入の1年後ろ倒しによって、序列を這い上がることが遅れる可能性はある」
「だがそれは我々の課題でもあるんだ。追い上げるために、今後数年そして次の数ヵ月で何をする必要があるのかについて、明確な計画を立てている」
技術規則の導入が遅れることになったこととは対照的に、予算上限の導入は予定通り2021年から行なわれる。コスト削減が求められる状況にあることも手伝い、現在各チームはその上限額の引き下げについて議論を進めている。マクラーレンは1億ドル(約108億円)まで引き下げることを主張している。
「我々は予算上限を可能な限り低くしたいと考えている。1億ドルという数字が我々の賛同するだろうものだ」
「我々は大部分からのコミットメントをはっきりと目にしている。我々は大きな危機に直面しており、F1を守りチームを確実に守るために、大きな決断を下す必要があるんだ」
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