ジャック・ミラー、MotoGP予選の馬鹿げた後追い罰則を批判
ドゥカティのジャック・ミラーは最近頻発するMotoGPでの後追い走行に対して、一部のMotoGPライダーは、Moto3ライダーの意図的な低速走行を批判しながらも自分たちの低速走行については擁護する、いわゆる“ダブルスタンダード”を展開していると指摘した。
Jack Miller, Ducati Team
Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPでは最近、練習走行や予選の際に他のライダーの後ろにピタリとつけて走行する、いわゆる“後追い”をするケースが増えており、セッション中に意図的に低速走行をしながら後追いするライダーを待ち伏せする、といったシーンもしばしば見られる。レースディレクションはMoto3クラスのライダーに対して、こういった無責任な走行への厳しい罰則を設けた。
しかしこの問題は最高峰MotoGPクラスでも頻発しており、目立った例では第6戦のイタリアGPと第8戦のドイツGPの予選が挙げられる。また、6月25日から開催された第9戦オランダGPの予選Q1でも後追いが見られた。
MotoGPクラスにおいてこの問題への意見は分かれているが、多くのライダーはMoto3クラスよりもバイクの台数が少ないMotoGPでは安全面の問題は大きくないとしている。
ドゥカティのジャック・ミラーはこの意見を完全否定。MotoGPライダーがMoto3クラスのライダーと同じように低速走行しているのにも関わらず、自分たちを援護していることを非難した。
「僕はセーフティ・コミッションに対して僕の立場を明確に伝えたよ」
アッセンで予選8番手タイムとなったミラーはこのように語った。
「常に特定のライダー達が“僕達はちゃんと見ているから安全だ”とかいう理由を付けて、自分達を守ろうとしている」
「そういったライダー達はMoto3クラスのライダー達と同じことをしているのに、彼らだけを非難するんだ。それで自分達のことに限っては“大丈夫、大丈夫、僕はちゃんと見ているから”ってね。これはいわゆるダブルスタンダードだよ」
「でもそんなの、後ろから他のバイクがきているかなんてわかるわけがないよね」
「だから僕に言わせてもらうと、今のペナルティ規則には賛成できない。これはMotoGPであって、こうした馬鹿げたライダー達は自分で自分のラップタイムぐらい出さないとね」
「彼らは(セッション中コース上で)止まってはいけないし、ライン上で他のライダーを待ち伏せしてはいけない。FP3中には、もう少しで(プラマック/ホルヘ)マルティンを押し出しそうになったよ。だって彼はこのアッセンで一番の高速ポイントである6コーナーのど真ん中で止まっていたんだからね」
「それでも彼らは自分のしているその大胆な行動の正当性を主張するんだ」
「それで我先に若い選手がやっていることにいちいち口出しをし、“テレビ的に悪い”だの、“イメージが悪い”って言う」
またミラーは付け加える。
「そう、だから僕は理解できない。本当にわからないよ。だってダブルスタンダードなんだから……彼らは“ミスをした時にだけペナルティを下せば良い”と言うんだ」
「これは今あるイエローフラッグのルールと類似するよね。転倒をした時にだけ、イエローフラッグが振られるのと同じさ」
「それはダブルスタンダードだよ。都合の良いように言っちゃダメだ。彼らも自分のことは自分が一番よく分かっているはずさ」
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