GT
真打ち登場……ポルシェ、新型『911 GT3-R』を発表。さらなる信頼性向上で耐久レースの高み目指す
ポルシェは、新型GT3マシン『911 GT3-R』を発表した。

Gary Watkins
公開日時: 2022/07/31 3:24
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

ポルシェは、スパ・フランコルシャンで行なわれているGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのスパ24時間耐久レースに先立ち、ドライバビリティに重点を置いた新型GT3マシン『911 GT3-R』を発表した。
ポルシェの現行『911』である992型をベースにした新型GT3の設計・開発における目標は、「より長い距離を速く走ること」だったと911 GT3-Rのプロジェクトマネージャーを務めたセバスチャン・ゴルツは語る。
「我々の仕事は、新しい911 GT3-Rをさらに速くすることではない。バランス・オブ・パフォーマンス(BoP)によって設定された性能ウインドウの中で、ここでの利点はすぐに消えてしまうからね」
「我々としては、顧客がレーシングカーでより長い距離を速く走ることが可能なようにすることが、主な焦点だった」
「そのためには耐久性が必要になる。だからこそ、ドライバビリティの向上を優先的に重視したのだ」
【ギャラリー】ポルシェの新GT3マシン『911 GT3-R』が登場。写真でディティールを確認!
このマシンの”心臓”に搭載されているのは、ポルシェの水平対向水冷6気筒エンジン。991.2型をベースにした従来のGT3マシンの4リッターから、4.2リッターへと排気量が上げられた。大排気量化により、新型911 GT3-Rでは低回転域で9%、高回転域で4〜5%のトルク向上に成功した。
またエンジンを前方に5.5度傾けることでマシンの重量配分を改善した上、大型ディフューザーを搭載するスペースを確保した。
フロントのトランク構造を切り取ることで、ノーズ下のステップがより顕著に。フロントエンドの空力性能を改善することで、マシン下面前方からリヤディフューザーへと抜ける空気の流れを改善した。
そしてホイールベースを2459mmから2507mmへと延長することで、「より安定した一定の空力効果と、リヤタイヤへの攻撃性低減」を実現したとゴルツは説明している。
なお、新型911 GT3-Rでは従来型よりもランニングコストを10%下げることも目標に掲げられている。
新型は、2021年7月にポルシェのヴァイザッハテストコースで初走行。これまでに計112時間の走行テストを行なっており、カタルニア・サーキットでの30時間の走行テストではノートラブルだった。
Porsche 911 GT3-R
Photo by: Porsche AG
新型911 GT3-Rのホモロゲーションカーとしてのレースデビューは、2023年1月に開催予定のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースとなる。
ただポルシェ・モータースポーツは、2022年中にテストレースを実施することを否定してはおらず、おそらくニュルブルクリンク耐久シリーズ(旧VLN)のシリーズ後半のいずれかになると思われている。
また、世界耐久選手権(WEC)とその姉妹シリーズであるヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは、GTEに代わるGT3カテゴリー(仮称:LMGT)を導入する2024年からこの911 GT3-Rを走らせることができるようになる。
スパ24時間レースのパドックに展示されているこの新型マシンの価格は、51万1000ユーロ(約6960万円)。現行マシンが45万9000ユーロ(約6250万円)ということを考えると、その差は歴然だ。
ただ新型では、タイヤ空気圧モニタリングシステムなどの先代では”オマケ”だったモノが標準装備されている。
Read Also:
- フェラーリ、”シン・GT3マシン”『296 GT3』を正式発表。F1由来のモジュール構造により整備性向上へ
- WECの新GT3クラスは”特別なマシン”を生むか。マシンオーナーにとっても魅力的なアイデアに?
- ポルシェのF1参戦計画が見えてきた。レッドブルのF1事業を50%買収へ……公式発表日も明らかに
- ついにフロントもお目見え! アキュラ、来季デビューのLMDh車両「ARX-06」のテストを完了を報告
- ポルシェ963、今年中のWECデビューなるか? WEC最終戦の出場は「テストが順調に進めば……」
















あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 【ギャラリー】ポルシェの新GT3マシン『911 GT3-R』が登場。写真でディティールを確認!
次の記事 ポルシェセンター岡崎、新型車両で2023年GTワールドチャレンジアジアにフル参戦。ドライバーは永井宏明/上村優太
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Gary Watkins

マクラーレン“MP4/8B”に搭載されたランボルギーニ/クライスラーV12……あのエンジンブローがなければ、F1の歴史が変わっていた?
F1
F1 2 ヵ月前
マクラーレン“MP4/8B”に搭載されたランボルギーニ/クライスラーV12……あのエンジンブローがなければ、F1の歴史が変わっていた?

未だWECで勝利のないプジョー、来季9X8をアップデートへ。2029年までの参戦継続も明言「パフォーマンスを発揮しなければならない」
WEC
WEC
24 Hours of Le Mans
3 ヵ月前
未だWECで勝利のないプジョー、来季9X8をアップデートへ。2029年までの参戦継続も明言「パフォーマンスを発揮しなければならない」

WECの次期ハイパーカークラスの規則骨子が発表。1規格に統一も、シャシー&ハイブリッドの独自開発が認められる方向に。水素車両の参入も?
WEC
WEC
24 Hours of Le Mans
4 ヵ月前
WECの次期ハイパーカークラスの規則骨子が発表。1規格に統一も、シャシー&ハイブリッドの独自開発が認められる方向に。水素車両の参入も?
最新ニュース

F2行きの噂が加速する坪井翔、所属先はハイテックではない? トヨタと欧州チームの提携はどうなる
FIA F2
F2 FIA F2 4 時間前
F2行きの噂が加速する坪井翔、所属先はハイテックではない? トヨタと欧州チームの提携はどうなる

山本左近議員、F1日本GPを国として支える必要性を主張「我が国の貴重な国際的資産……開催権料への公的支援も選択肢のひとつ」
F1
F1 F1
シンガポールGP
4 時間前
山本左近議員、F1日本GPを国として支える必要性を主張「我が国の貴重な国際的資産……開催権料への公的支援も選択肢のひとつ」

2026年マカオGP、日本勢は5人参戦! 山越陽悠は昨年優勝チームから……トムスも自前マシン投入で気合い十分
Other open wheel
Misc Other open wheel 5 時間前
2026年マカオGP、日本勢は5人参戦! 山越陽悠は昨年優勝チームから……トムスも自前マシン投入で気合い十分

FIA F2のミシェルCEO、カタールとアブダビの2戦は”予定通り開催”と断言「我々はその2戦でシーズンを終えたい」
FIA F2
F2 FIA F2 6 時間前
FIA F2のミシェルCEO、カタールとアブダビの2戦は”予定通り開催”と断言「我々はその2戦でシーズンを終えたい」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録