F1ハンガリーFP3:ハミルトンが得意のハンガロリンクでトップタイム、アルファタウリ・ホンダ角田は14番手
F1第11戦ハンガリーGPのフリー走行3回目が行なわれた。セッショントップタイムを記録したのは、メルセデスのルイス・ハミルトン。アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は14番手だった。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
ハンガリー・ブタペスト郊外のハンガロリンクで開催されているF1第11戦ハンガリーGP。フリー走行3回目でトップタイムを記録したのは、メルセデスのルイス・ハミルトンだった。
今回持ち込まれたタイヤはC1〜C5コンパウンドのうち、中間となるC2~C4の組み合わせ。ソフトタイヤにC4、ミディアムタイヤにC3、ハードタイヤにC2コンパウンドが用意されている。しかし、路面温度が60度を超えた金曜日のフリー走行では、ソフトタイヤには”熱ダレ”現象が起きるなど、タイヤが今回もカギになりそうだ。また、例年通り暑いハンガリーには、マシンの冷却力を高めるパーツが各車に投入されている。
金曜日からは少し涼しくなり、気温26度、路面温度52度というコンディションの中、予選・決勝前最後のチェックを行なう60分のフリー走行3回目が開始された。
ハースの2台をはじめ、フリー走行1回目でクラッシュを喫し、フリー走行2回目を満足に走ることが出来なかったアルファタウリ・ホンダの角田裕毅も序盤から周回を重ねた。
フィンランドと比較的近いハンガリーGPということもあって、メルセデスのバルテリ・ボッタスがグランドスタンドのファンに手を振りに行くシーンもあるなど、多くのドライバーにとってはゆっくりとしたセッション出だしとなった。
しかしセッション20分を経過する頃になると、各車はソフトタイヤやミディアムタイヤを履いて、続々とコースで走行を開始。レッドブルやメルセデス勢は、ソフトタイヤでロングランの感触を確かめた。
各車がタイヤ2セット目を投入し始めた、セッション残り16分というところで、ハースのミック・シューマッハーが高速コーナーのターン11でクラッシュ。タイヤバリアに突っ込んだマシンの左側面は大きなダメージを受けたものの、幸いシューマッハー自身には怪我は無かったようだ。金曜日の角田に続き、ルーキーがハンガロリンクの餌食となった。
クラッシュの影響で赤旗が提示されたが、約10分を残してセッションは再開。多くのドライバーは、新品のソフトタイヤを投入して最後の予選想定ラップへ出た。ボッタスやレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2セット目のソフトタイヤを使用するなど、多くのチームは決勝ではミディアムタイヤを主軸としたタイヤ戦略を採っているようだ。
ピットから出るタイミングが重なり、ファストレーンを走行中のアストンマーチンのランス・ストロールの右リヤタイヤとアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィのフロントウイングが接触。この件はセッション後に審議されることになった。ジョビナッツィはまた、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーの計測ラップを妨害したとして、こちらもセッション後の審議対象となっている。
前戦で導入したアップデートが功を奏したか、予選前最後のセッションをトップで終えたのは、1分16秒826をマークしたハミルトン。彼とタイトル争いを繰り広げるフェルスタッペンは、0.088秒差の1分16秒914で2番手に並んだ。ボッタスもハミルトンから0.229秒差の3番手に続いた。
4番手、5番手には低速サーキットを得意とするフェラーリ勢のカルロス・サインツJr.とシャルル・ルクレールがつけた。マクラーレン勢は、レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスを挟む形で6番手、8番手となった。
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、トップから1.635秒落ちの14番手。ほとんど走行が出来なかったフリー走行2回目でのプログラムを消化するべく、ハンガロリンクでマイレージを稼いだ。
4.3kmと短いハンガロリンクでは、特に20台がコースに出る予選Q1でトラフィック処理が課題となる。僅差の中団グループにとっては、ドライバーとチームのコミュニケーションやアタックのタイミングがカギとなるだろう。
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ルイス ハミルトン | 20 | 1'16.826 | 205.289 | ||
2 | マックス フェルスタッペン | 13 | 1'16.914 | 0.088 | 0.088 | 205.054 |
3 | バルテリ ボッタス | 15 | 1'17.055 | 0.229 | 0.141 | 204.679 |
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