レースレポート

スーパーフォーミュラ 第1戦:富士

スーパーフォーミュラ開幕戦富士:PPスタートの野尻智紀が完勝。初タイトルに向け好スタート

2021年スーパーフォーミュラ開幕戦の決勝レースが行なわれ、野尻智紀(TEAM MUGEN)がポールトゥウィン。念願のチャンピオン獲得に向け、素晴らしいスタートダッシュを切ることになった。

原田 了

編集: 2021/04/04 12:31

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Tomoki Nojiri, MUGEN

 前日と同様、早朝のどんよりした空から少しずつ晴れ間が広がってきた4月4日(日)、富士スピードウェイでは2021年スーパーフォーミュラ開幕戦が最終日を迎え、午前9時25分から今大会2回目となるフリー走行が30分間にわたって行なわれ、サポートイベントの決勝レースに加えてピットビューイングやグリッドウォークなど観客サービスプログラムが実施された後、午後2時10分からはスーパーフォーミュラの決勝レースが行なわれた。

 晴天の下で行なわれたフリー走行では、午後の決勝に向けて最後となるマシンチェックを行なうとともに、各チームはタイヤ交換のシミュレーションも行ない、午後の決勝レースに備えていた。午後の決勝は雨となることが予想されていて、このフリー走行でのタイムは、決勝を予想するうえではあまり意味はないのだが、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が1分22秒540のトップタイムをマークし、大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)が22秒755で続いていた。ヘアピンでスピンし、その後いったんピットインしたもののラストラップにスローペースで周回していた山下健太(KONDO RACING)のマシンの変調も気になるところだった。

 午後1時20分から10分間、ウォームアップ走行が行なわれた。この時点でも空には一部青空が残り、コースはドライコンディションのまま。このセッションでも山本が1分24秒143のトップタイムをマークし、これに僅差で関口雄飛と平川亮(ともにcarenex TEAM IMPUL)が24秒台前半の好タイムで続いていた。

 午後2時10分にはスーパーフォーミュラの決勝レースに向けてフォーメーションラップがスタート。午後2時13分に41周レースの火ぶたが切って落とされた。この時点でも空には一部青空が残り、完全なドライコンディションでのレースとなっている。セカンドポジションから大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が好ダッシュを見せてホールショットを奪う。ポールスタートの野尻智紀(TEAM MUGEN)は一瞬出遅れたが、それでも2番手はキープして1コーナーを立ち上がっていく。その後方には福住仁嶺と笹原右京(ともにDOCOMO TEAM DANDELION RACING)が続いた。さらにその後方ではマシンが混雑した状況で、2コーナーから下った先、コカ・コーラ・コーナーではマシンが交錯。大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)と関口が絡んで後退してしまうが、上位陣は安定したペースで100Rからヘアピンへと先を急いでいく。

 大湯を先頭に野尻、福住、笹原がトップ4を形成し、その後方に坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)と平川、国本雄資(KCMG)と続き、グリッド最後尾近くからスタートした山本が3周目には早くも8番手まで進出。その後方では阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)と宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)のルーキーふたりが9番手を争うオーダーとなっていた。オープニングラップに接触で遅れた関口だったが、ベストラップを更新しながら追い上げを開始している。

 9周目のダンロップコーナーでは平川が坪井をパスして5番手にポジションアップ。またトップを逃げる大湯を野尻がじわじわと追い上げていき、10周目のダンロップコーナーであっさりとパス。トップに返り咲くことになった。

 この周を終えた段階で山本がタイヤ交換の義務を果たすためにピットイン。だが作業に手間取ってしまい、同時にピットインした大嶋の先行を許すことになったしまった。しかしここから山本の猛追が始まり、15周目には1分23秒476をマークしてベストラップを書き換えている。また9番手を争っていたふたりのルーキーだが、14周目のTGRコーナー(1コーナー)で宮田が阪口をパス。さらに宮田は18周目のTGRコーナーで国本をもパスしてポジションをアップしていった。

 トップに返り咲いた野尻は安定した速さで先を急ぎ、反対に大湯は福住と笹原に攻め立てられるようになった。22周目の1~2コーナーでは福住がサイド・バイ・サイドのバトルに持ち込むが、この時は何とか踏ん張ってポジションを守った大湯だったが、2周後には1~2コーナーで再び、サイド・バイ・サイドのバトルを仕掛けられ、福住に先行を許してしまった。さらに笹原にも先行を許した大湯は25周を終えたところでピットイン。タイヤ交換を済ませると素早くピットアウトして行った。

 レースの4分の3を終えた30周目にWET宣言が出されている。コースは、完全なウェットとはなっていなかったが、よりデリケートなドライビングが要求されるコンディションとなっていた。

 ここまでに福住と笹原もタイヤ交換をしていたから、まだ上位でタイヤ交換を終えていないのはトップを行く野尻と、2番手の平川、そして坪井、宮田、そして中山の5台のみ。野尻と平川の差は8秒以上になっていたから、優勝争いは野尻と、タイヤ交換を済ませた中で最上位となる大湯の2台に絞られた感があった。

 そして実際、最後の最後に野尻がタイヤ交換を済ませた後は、3秒ほど後方に迫ってきた大湯とのマッチレースとなった。しかし最後の最後まで野尻は隙を見せることなく41周のレースを走り切り、念願のチャンピオン獲得に向け、素晴らしいスタートダッシュを切ることになった。1.5秒遅れで大湯が2位でチェッカー。さらにその2秒後に福住が3位でチェッカー。トップ3をホンダ・エンジン勢が独占しトヨタ・エンジン勢のベストリザルトは4位でゴールした平川だった。

 

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