スーパーGT 第1戦:岡山
61号車スバルBRZ、開幕戦は熟成中の新型ECU“封印”もPP。性能調整には「コーナーの速さ」で対応
スーパーGT開幕戦岡山でGT300クラスのポールポジションを獲得した61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。彼らは今大会、熟成中だった新型ECUを使用せずに臨んでいるようだ。
戎井健一郎
編集: 2022/04/28 10:01
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

2022年スーパーGT開幕戦岡山でGT300クラスのポールポジションを獲得したのは、昨年のチャンピオン、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTだった。テストではいくつかトラブルも発生し、開幕戦に向けては性能調整も厳しくされた61号車だが、それを跳ね除けてのポール獲得劇は圧巻であった。
Q1を担当した井口卓人は予選後の記者会見において、「今年にかけてECU(エンジンコントロールユニット)を変更しましたが、それの合わせ込みが上手くいっていなかったので、それを去年の状態に戻しました」と語っていた。スバルは今年、新型ECUを投入しテストを進めてきた。しかしその熟成が十分でなかったことから、岡山戦に向けては以前のECUに戻したというのだ。
これについて小澤正弘総監督に尋ねると、彼は次のように語った。
「ECUは演算速度、通信速度を上げるために新しくし、プレシーズンテストを戦ってきましたが、特性をうまく合わせきれない部分がありました」
「その点で20年くらい熟成してきた以前のECUに勝てず、第1戦に向けてどちらの信頼性が高いか考えた時に、当然前のECUを使った方が良いだろうということで、戻そうと決断しました」
#61 SUBARU BRZ R&D SPORT
Photo by: Masahide Kamio
熟成が今季の開幕に間に合わなかった新型ECUだが、性能面でも良い面が数多く見えていたという。
「トラクションの部分や、タイヤがスリップした時のコントロール性はやはり新しいモノの方が良いです。ただシーズン中にテストの機会がないので、(投入は)来シーズンになっちゃうかもしれません。レースをする一方でダイノ(テストベンチ)での開発を進めて熟成しつつ、時期を見て投入したいと思います」と語る小澤総監督。現状のECUでポールを獲ったこともあってか、新型ECUの投入は焦っていない様子だった。
とはいえ小沢総監督は、今季から61号車の性能調整が厳しくされたことには危機感を感じている様子。61号車の過給圧レシオは前年よりも低く設定されているが、これにより「加速は明らかに遅くなっている」という。ただそれを補うため、彼らは得意のコーナリングスピードにさらに磨きをかけようとしている。
「今年のシーズンオフはとにかくコーナリングスピードを上げるところに注力してきました。空力面でもしっかりダウンフォースをかけられるようにしました。それにより、加速性能の悪さをコーナーでのボトムスピードが補ってくれています」
「今回も(テクニカルな)セクター3でタイムを稼げています。レースでタイヤの性能が落ちていくとそういう利点は活かせなくなってきますが、少なくとも予選一発のパフォーマンスという点では、オフの取り組みの成果が出ていると思います」
今シーズンは開幕戦の予選が終わったばかりで、現時点で勢力図を推し量るのは難しい。ただディフェンディングチャンピオンのスバルが今季も手強い存在であることは間違いなさそうだ。
Read Also:
- 前年王者、61号車スバルの山内が貫禄のPP! K-tunes高木、わずかに及ばず|スーパーGT開幕戦岡山:GT300予選
- 【スーパーGT】2022年型スバルBRZは何が変わる? 開幕前テストの焦点は車体ではなく“エンジン”か
- 2022シーズン最初のポールシッターは14号車ENEOSスープラ! |スーパーGT開幕戦岡山:予選タイム結果
- 2022年スーパーGTは“チャンピオンナンバーなし”のシーズンに。GT300王者スバルも想いの詰まった『61』を継続使用
- モータースポーツで実現する脱炭素社会へ……スーパー耐久で広がる挑戦。トヨタ、マツダ、スバルが取り組んでいること
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 山下健太「途中からこれはいけると思った」井口卓人「ビックリしているのが本音」【スーパーGT開幕戦岡山:予選PP記者会見】
次の記事 51歳でのスーパーGTポール獲得まで、あと0.082秒……高木真一「おじさんでもこれくらいはやらなきゃね!」
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment
More from
戎井健一郎

多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」
スーパーGT
スーパーGT 3 時間前
多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」

優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」
スーパーフォーミュラ
スーパーフォーミュラ
第9戦・第10戦富士
4 時間前
優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」

海外志向の太田格之進、来季の道は? 本人から“時間”を意識する発言「ホンダと共に成し遂げたい。互いのベクトルがズレていかなければいいなと」
スーパーフォーミュラ
スーパーフォーミュラ 12 時間前
海外志向の太田格之進、来季の道は? 本人から“時間”を意識する発言「ホンダと共に成し遂げたい。互いのベクトルがズレていかなければいいなと」

More from
スバル・テクニカ・インターナショナル(STI)

ポールポジションにBRZが帰ってきた! 決勝は”全周集中”……山内&井口「ファンのみんなと、決勝後も喜びを分かち合いたい」
スーパーGT
スーパーGT
第5戦:鈴鹿
2025/08/23
ポールポジションにBRZが帰ってきた! 決勝は”全周集中”……山内&井口「ファンのみんなと、決勝後も喜びを分かち合いたい」

2021年のGT300チャンピオンマシンが”大迫力”の1/8スケールで登場! 週刊『SUBARU BRZ GT300』が発売
スーパーGT
スーパーGT 2024/08/27
2021年のGT300チャンピオンマシンが”大迫力”の1/8スケールで登場! 週刊『SUBARU BRZ GT300』が発売

スバリスト必見! STIがスバルと歩んだ激闘の歴史がここに。35年の歩みを振り返る1冊が7月27日に発売
General
General 2023/07/27
スバリスト必見! STIがスバルと歩んだ激闘の歴史がここに。35年の歩みを振り返る1冊が7月27日に発売
最新ニュース

多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」
スーパーGT
SGT スーパーGT 3 時間前
多種多様なGT300クラスで、公正なタイヤ供給という難題。来季ワンメイクサプライヤーのダンロップに聞く「考え方はシンプルです」

優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」
スーパーフォーミュラ
SF スーパーフォーミュラ
第9戦・第10戦富士
4 時間前
優勝争いの7月から一転、10月富士では大苦戦。悩める牧野任祐「グリップ感が全くない。何が起きていたのか分からない」

ピアストリ「タイヤのパンクが、結果的に助けになった」シンガポールはハミルトン抜き5位
F1
F1 F1
シンガポールGP
5 時間前
ピアストリ「タイヤのパンクが、結果的に助けになった」シンガポールはハミルトン抜き5位

MotoGPライダー、ファンイベント欠席のペナルティに反発強める。ポイント剥奪などは「やりすぎ」
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
6 時間前
MotoGPライダー、ファンイベント欠席のペナルティに反発強める。ポイント剥奪などは「やりすぎ」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録