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このままじゃ終われない。ベッテル「”尊厳”を取り戻し、フェラーリを離れたい」

セバスチャン・ベッテルは、シャルル・ルクレールのパフォーマンスを称賛しつつ、”尊厳”を守った形でフェラーリでのキャリアを終えたいと語った。

Sebastian Vettel, Ferrari walks the track

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

 4度のF1王者であるセバスチャン・ベッテルは、今季限りでフェラーリを離脱し、2021年はアストンマーチンに加入することになっている。

 今季は残り6レースと終盤に差し掛かりつつあるが、ベッテルはシャルル・ルクレールに匹敵するパフォーマンスを示すことができていない。ルクレールは63ポイントを獲得しランキング8番手につけているが、ベッテルはわずか17ポイントでランキング13番手に沈んでいる。

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 ベッテルはルクレールについて「非常に良い仕事をしている」と称賛し、「定期的にクルマから最大限の力を引き出しているように見える」と語った。

 一方、自身のパフォーマンスについては「今年はかなり違った年になっている。全く違った状況だ」と振り返った。

「自分に関してはおそらくスムーズな年じゃないし、楽な状況でもない。でも僕にできることを全力でやって改善していきたい。年末に向けて、調子を取り戻していきたいと思っている」

 ベッテルは、シーズン開幕前の7月の時点でフェラーリ離脱が決まっていたことが、困難を招いた一因だとほのめかした。

「明らかに今年のクルマは、僕たちふたりにとって運転しやすいものではない」

「僕はシャルルが参加しているミーティングにすべて参加しているし、意見を共有している」

「でもシーズン前から別れがあることを知っていたから、これまでとは違ったラブストーリーになるのは明らかだと思う」

「とはいえ、僕はこの数年の間に行なわれてきたすべての仕事に敬意を表している。だからこそ、僕は最大限の恩返しをしたい」

「ここ数年は決して楽な状況ではなかった。レースもそうだ。あちこちで思うようにいかなかった」

「時にはそういうこともある。僕自身もそうだけど、それを切り抜けなくちゃいけないんだ。新しいレースや今後のレースを楽しみしつつ、もう少し物事をまとめようとしている」

 ベッテルは、母国のヒーローであるミハエル・シューマッハーが活躍したフェラーリに、2015年に加入した。彼は、フェラーリでF1を戦うことは”特権”だと話し、アストンマーチンでの次のステップに興奮している一方で、フェラーリでのキャリアを尊厳を守った形で終えたいと述べた。

「全ての物事には終わりがあるんだ。来年から始まる新しい章をとても楽しみにしているよ」

「でもその前に、今の章を尊厳を持って締めくくりたい。障害を乗り越えて、自分自身のパフォーマンスを取り戻して、新しい章に備えたいと思っているんだ」

「僕は最後に感情的になるような男ではないと思っている。物事が終わりに近づくことを現実的に捉えると思う。今のチーム状況は、1年前や2年前とは違うんだ」

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