ペトルッチ、初のダカール・ラリーはステージ2でデイリタイア……原因はまさかの携帯電話の紛失
元MotoGPライダーで今回ダカール・ラリーに初挑戦したダニーロ・ペトルッチ(TECH 3 KTM FACTORY RACING)は、ステージ2でデイリタイアとなった。その原因は、携帯電話を紛失したためチームとの連絡が取れず、バイクを修復できなかったためだと明らかにした。
第44回ダカール・ラリーにTECH 3 KTM FACTORY RACINGから挑戦した元MotoGPライダーのダニーロ・ペトルッチ。初挑戦のダカール・ラリーは、ステージ2で携帯電話を紛失したためチームとの連絡が取れず、バイクを修復できなかったためデイリタイアを喫した。
ペトルッチはMotoGPを昨年11月まで走っており、今回の第44回大会まで準備期間がほとんどない状態で臨んでいたが、初日は力強いスタートを見せた。さらに1月3日に行なわれた第2ステージでは、5番手圏内への浮上も見える速さを示したが、115km地点で燃料ポンプのトラブルによりマシンを止めざるを得なくなった。
加えて、走行中に携帯電話とパスポート、財布を紛失したため、ビバークで待機するサポートチームとの連絡を取ることができず、マシンの修復を行なうことができなかったのだ。
その結果、バイクに搭載されたシステムを使用して主催者に連絡し、ペナルティが科された。それにより優勝争いからは脱落したものの、2022年の新レギュレーション通りに再スタートが認められた。
インスタグラムのライブ配信を通じ、ペトルッチはこう語った。
「2日目はとても上手くいったけど、初日の疲れが少し残っていたね」
「でもバイクにも上手く乗れていたし、前にいた(スロヴァナフト・ラリー・チームのステファン)ストヴィコに追いついたんだ」
「フィーリングも良かったし、すぐに追いつくことができた。でも、115kmを走ったところで燃料タンクをリヤからフロントに切り替えていたら、バイクの電源が切れてしまったんだ」
「残念なことに、僕では手に負えないモノ(問題)だった。とても簡単なことだったけど、そのためのツールが手元になかったんだ」
「ビバークのメカニックに連絡しようとしたんだけど、背中のポケットに携帯電話がないことに気がついてね」
「僕のパスポートも運転免許証も、現金も全部なくなった。チームと連絡を取る手段がなかったんだ」
ペトルッチはビバークへ戻った際にトップ5を争っていたことを知り「腹が立った」としながらも、「僕はここで学び、楽しむんだ。結果はそこからついてくる」と語った。
また、ダカール・ラリーに向けて行なったトレーニング中に骨折した足首にも注意を払う必要があるとも語った。
「足首は骨折しているから気をつけなきゃいけないし、これ以上悪化させたくない」
ステージ2でのトラブルにより全体138番手にまで転落したものの、再スタートとなったステージ3ではステージ22番手タイムを記録した。
Additional reporting by Sergio Lillo
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