F1シート失ったアルボン、2021年はリザーブの傍らで新生DTM参戦へ
2020年でF1のレギュラーシートを失ったアレクサンダー・アルボンだが、彼は2021年にレッドブルの支援を受けてDTMへ参戦することになるようだ。


F1に参戦するレッドブルは、2020年シーズン最終戦アブダビGP終了後に2021年のドライバーラインナップを発表。2019年中盤からチームに加入したアレクサンダー・アルボンをリザーブ/テストドライバーとし、後任にセルジオ・ペレスを据える決定を下した。
レッドブル側はコロナ禍の中に他チームで欠員が発生した場合、アルボンを“貸し出す”可能性もあると彼の将来について語っていた。ただアルボンはF1のリザーブドライバーとしての役割に支障を来さない時に限り、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)へ参戦することになると発表された。なおチームやマシン、そしてアルボンが欠場する際の代役については後日発表されるということだ。
Read Also:
また2020年にFIA F3でランキング5位となったレッドブル育成のリアム・ローソンも、2021年はDTMへフル参戦することになることが合わせて公表された。ローソンは昨年12月、FIA F2のシーズン終了後のテストにハイテックから参加していたが、彼がF2にフル参戦しながらDTMに参戦するのかどうかはまだわかっていない。
今回の発表に際し、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは次のようにコメントしている。
「GT3スポーツカーを使用したハイレベルなDTMは、アレクサンダー・アルボンのような成功したレースドライバーや、我々の育成ドライバーであるリアム・ローソンの両者にとって、興味深いプラットフォームであり真のチャレンジだ」
またDTMを率いているゲルハルト・ベルガーはアルボンやローソンの参戦を歓迎。F1ドライバーや才能あるドライバー達がDTMへ集うことは、シリーズにとって大きな恩恵となるだろうと語った。
「アレクサンダー・アルボンのようなF1ドライバーや3度の王者であるレネ・ラストのようなDTMのスター、GTマシンのプロフェッショナル、そしてリアム・ローソンのような若く才能あるドライバー……これは我々がDTM2021年シーズンに向け望んでいるハイレベルなドライバーたちだ」
「元F1世界チャンピオンのジェンソン・バトンがすでにDTMへ彼のチームとともにエントリーしていることとも、完全に合致する。アレクサンダー・アルボンは若く、野心あるドライバーであり、DTMにとって大きな歩みとなるだろう」
DTMは2021年シーズンから新たにGT3マシンを使用したレギュレーションとなるが、GruppeM(メルセデス)、2 Seas Motorsports、ジェンソン・チーム・ロケットRJN(共にマクラーレン)、チーム・ロズベルグ、チーム・アプト(共にアウディ)の5チームが参戦を表明済みだ。
Read Also:
最新ニュース
夢の頂点へ。キャシディ、フェラーリとの関係構築がLMH参加への足がかりに? スーパーGTの経験が活きると語る
ニック・キャシディは、フェラーリのル・マン・ハイパーカー計画参加に向けて、WECとDTMでフェラーリを走らせていること、そしてスーパーGTのGT500に乗った経験が選出の好材料になると考えている。
DTM代表のベルガー、日本メーカー参戦を熱望「トヨタ、ホンダ、日産とは今でも連絡を取り合っている」
元F1ドライバーでDTMの代表を務めるゲルハルト・ベルガーは、シリーズに参戦するメーカー数増加に向けて、イギリス、アメリカ、そして日本メーカーの参戦を熱望している。
”伝説の男”セバスチャン・ローブがDTMに参戦! フォーミュラEで欠場キャシディの代役。アルファタウリ・AFコルセを駆る
ラリー界の伝説的存在であるセバスチャン・ローブは、ニック・キャシディの代役として4月29日から行なわれる開幕戦ポルティマオでDTMデビュー。レッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリ『488 GT3』をドライブする。
4輪転向のロッシ、DTM参戦は”まだ”早い? 運営のベルガー「クルマに慣れる時間が必要」
DTMを率いるゲルハルト・ベルガーは、2022年から4輪レースへの本格挑戦を開始したMotoGPレジェンドのバレンティーノ・ロッシについて、DTMへ参戦する前にGT3マシンでのレースにより慣れる時間が必要だと話した。