F1

2026年のF1勢力図が見えてきた!? テストのベストタイム&周回数データ総覧。メルセデスとフェラーリが主役か……アストン・ホンダ大苦戦

2026年のF1プレシーズンテストは全日程が終了。正確な勢力図は開幕まで分からないが、周回数とベストタイムを見れば、順調なチームがどこか、そうでないチームがどこなのかが見えてくる。

公開日時: 2026/02/21 8:16

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Charles Leclerc, Ferrari

写真:: Guido De Bortoli / LAT Images via Getty Images

 レギュレーションの大幅変更のあった2026年シーズンのF1は、バルセロナとバーレーンで計3回、計11日間のプレシーズンテストが実施された。近年でこれほどの日数でテスト日程が組まれるのは異例であり、バルセロナでの最初のテストは非公開のシェイクダウンテストと銘打たれ、各チームは5日間の内最大3日間を活用して、新世代F1マシンの初期チェックに充てた。

 これだけ多く周回を重ねたとはいえ、あくまでテストはテスト。本当の勢力図はシーズンが開幕してみないと分からないのが常だ。ただそれでも、テストで各車が記録したベストタイムや周回数のデータを見ていくと、順調にテストを進めたチームとそうでないチームが浮かび上がってくる。今回はそういった各種データを通して、各陣営の仕上がりを確認していく。

フェラーリ速し

写真: Giuseppe Cacace - AFP - Getty Images

 もし、テストのタイム通りの勢力図になるのだとしたら、フェラーリは復活を果たすことになる。2024年にはコンストラクターズチャンピオンまであと一歩というところに迫ったフェラーリだが、昨年は未勝利でランキング4位。ただ今回のテストは、バルセロナテストでルイス・ハミルトンが、バーレーンテストでシャルル・ルクレールが総合トップタイムをマークした。しかもルクレールのタイムは、2番手以下にコンマ8秒もの差をつけている。

 ただ前述の通り、各チームが本気を見せているかどうかは神のみぞ知る状況。フェラーリもおちおち喜んでいられない。

 また昨年のバーレーンテスト最速タイムは、ウイリアムズのカルロス・サインツJr.の1分29秒348であるのに対し、今年のルクレールのタイムは1分31秒992で約2.5秒も速かった。これが新旧F1マシンの絶対的な性能差なのか、エネルギーマネジメントの理解が深まれば縮まる差なのかも興味深いところ。ピレリによると、バーレーンGPは昨年と同水準のラップタイムになるという分析結果も出ているという。

バルセロナシェイクダウンテスト 

順位 ドライバー チーム 周回数 タイム 1 ハミルトン フェラーリ 209 1'16"348  2 ラッセル メルセデス 265 1'16"445  3 ノリス マクラーレン 163 1'16"594  4 ルクレール フェラーリ 231 1'16"653 5 アントネッリ メルセデス 237 1'17"081  6 ピアストリ マクラーレン 128 1'17"446 7 フェルスタッペン レッドブル 145 1'17"586  8 ガスリー アルピーヌ 231 1'17"707 9 ハジャー レッドブル 158 1'18"159  10 オコン ハース 243 1'18"393 11 ベアマン ハース 148 1'18"423  12 リンドブラッド レーシングブルズ 167 1'18"451 13 ローソン レーシングブルズ 152 1'18"840 14 コラピント アルピーヌ 118 1'19"150 15 ヒュルケンベルグ アウディ 145 1'19"870 16 ボルトレト アウディ 90 1'20"179  17 アロンソ アストンマーティン 61 1'20"795 18 ボッタス キャデラック 87 1'20"920  19 ペレス キャデラック 77 1'21"024 20 ストロール アストンマーティン 5 1'46"404

バーレーンテスト1回目

順位 ドライバー チーム 周回数 タイム タイヤ 1 アントネッリ メルセデス 94 1'33"669 C3 2 ラッセル メルセデス 188 1'33"918 C3 3 ハミルトン フェラーリ 202 1'34"209 C3 4 ルクレール フェラーリ 219 1'34"273 C3 5 ピアストリ マクラーレン 215 1'34"549 C3 6 ノリス マクラーレン 207 1'34"669 C2 7 フェルスタッペン レッドブル 197 1'34"798 C3 8 ベアマン ハース 200 1'35"394 C3 9 ハジャー レッドブル 146 1'35"561 C3 10 オコン ハース 190 1'35"578 C3 11 コラピント アルピーヌ 172 1'35"806 C3 12 ヒュルケンベルグ アウディ 178 1'36"291 C3 13 ボルトレト アウディ 176 1'36"670 C3 14 ガスリー アルピーヌ 146 1'36"723 C3 15 アルボン ウイリアムズ 208 1'36"793 C3 16 ローソン レーシングブルズ 169 1'36"808 C3 17 ボッタス キャデラック 153 1'36"824 C3 18 サインツ ウイリアムズ 214 1'37"186 C2 19 ペレス キャデラック 167 1'37"365 C3 20 リンドブラッド レーシングブルズ 158 1'37"470 C3 21 ストロール アストンマーティン 108 1'38"165 C3 22 アロンソ アストンマーティン 98 1'38"248 C3

バーレーンテスト2回目

順位 ドライバー チーム 周回数 タイム タイヤ 1 ルクレール フェラーリ 202 1'31"992 C4 2 アントネッリ メルセデス 197 1'32"803 C3 3 ピアストリ マクラーレン 222 1'32"861 C3 4 ノリス マクラーレン 173 1'32"871 C3 5 フェルスタッペン レッドブル 204 1'33"109 C3 6 ラッセル メルセデス 235 1'33"197 C3 7 ハミルトン フェラーリ 122 1'33"408 C3 8 ガスリー アルピーヌ 179 1'33"421 C5 9 ベアマン ハース 199 1'33"487 C4 10 ボルトレト アウディ 171 1'33"755 C4 11 コラピント アルピーヌ 180 1'33"818 C5 12 ヒュルケンベルグ アウディ 186 1'33"987 C4 13 リンドブラッド レーシングブルズ 240 1'34"149 C4 14 オコン ハース 205 1'34"201 C4 15 ハジャー レッドブル 125 1'34"260 C4 16 サインツ ウイリアムズ 196 1'34"342 C5 17 ローソン レーシングブルズ 167 1'34"532 C4 18 アルボン ウイリアムズ 172 1'34"555 C5 19 ボッタス キャデラック 131 1'35"290 C3 20 ペレス キャデラック 135 1'35"369 C5 21 ストロール アストンマーティン 32 1'35"974 C3 22 アロンソ アストンマーティン 96 1'36"536 C3

メルセデス、ハース、フェラーリが6,000km超え

写真: Guido De Bortoli / LAT Images via Getty Images

 テストでは、速いタイムを出すことが優先事項というわけではない。むしろできるだけ多くの周回を重ねることが何より求められる。その点では、走行距離でトップ3に入ったメルセデス、ハース、フェラーリは順調だと言える。

 上記3チームは、いずれも合計6,000kmを走破。メルセデスとフェラーリは長年のトップチームであるため驚きではないが、ハースがここに食い込んできたことは印象的だ。もちろん、周回数がそのまま速さに直結するわけではなく、ハースは引き続き中団グループに属すると予想されているが。

 マクラーレンもバルセロナでは出遅れたが、バーレーンでかなりのマイレージを稼いだ結果、5,777kmで4番手につけた。レーシングブルズ、アルピーヌ、レッドブル、アウディはいずれも5000km前後でまずまずの距離。レッドブルとレーシングブルズ、そしてアウディは今季から自社製パワーユニットを投入していることを考えると、特筆すべき数字と言える。またウイリアムズも4,276kmで9番手に終わったが、バルセロナテストで不参加だったことを考えると十分すぎる周回数だ。

 一方で新規参戦キャデラックとアストンマーティンは、ほぼ毎日のようにトラブルに見舞われたことで走行距離ランキングで下位に。特にアストンマーティンはかなり厳しい状況であり、バルセロナテストは1日強しか走れなかった上に、バーレーンテスト最終日はホンダ製パワーユニットに関する問題でわずか6周するのみに終わった。走行距離はメルセデスに対してほぼ3倍の差をつけられており、ブービーのキャデラックにさえもダブルスコア近い差をつけられてしまっている。

ドライバー別走行距離(単位はkm)

ドライバー チーム バルセロナ バーレーン バーレーン2 合計 ラッセル メルセデス 1234 1018 1271 3523 ルクレール フェラーリ 1076 1185 1093 3354 オコン ハース 1138 1028 1110 3269 ピアストリ マクラーレン 596 1164 1202 2961 リンドブラッド レーシングブルズ 778 855 1299 2932 ベアマン ハース 689 1082 1077 2849 フェルスタッペン レッドブル 675 1066 1104 2846 ガスリー アルピーヌ 1076 790 969 2835 ノリス マクラーレン 759 1120 936 2816 ハミルトン フェラーリ 973 1093 660 2727 アントネッリ メルセデス 1103 509 1066 2679 ヒュルケンベルグ アウディ 675 963 1007 2645 ローソン レーシングブルズ 708 915 904 2526 コラピント アルピーヌ 550 931 974 2455 ボルトレト アウディ 419 953 926 2297 サインツ ウイリアムズ 0 1158 1061 2219 ハジャー レッドブル 736 790 677 2203 アルボン ウイリアムズ 0 1126 931 2057 ペレス キャデラック 359 904 731 1993 ボッタス キャデラック 405 828 709 1942 アロンソ アストンマーティン 284 815 520 1334 ストロール アストンマーティン 23 608 173 781

チーム別走行距離

チーム パワーユニット バルセロナ

バーレーン

バーレーン2 合計 メルセデス メルセデス 2338 1526 2338 6202 ハース フェラーリ 1821 2111 2186 6118 フェラーリ フェラーリ 2049 2279 1753 6081 マクラーレン メルセデス 1355 2284 2138 5777 レーシングブルズ レッドブル・フォード 1486 1770 2203 5458 アルピーヌ メルセデス 1625 1721 1943 5289 レッドブル レッドブル・フォード 1411 1856 1781 5048 アウディ アウディ 1094 1916 1932 4942 ウイリアムズ メルセデス 0 2284 1992 4276 キャデラック フェラーリ 764 1732 1440 3935 アストンマーティン ホンダ 307 1115 693 2115

メルセデスPUが地球を半周

写真: Steven Tee / LAT Images via Getty Images

 パワーユニットメーカー別の走行距離では、最多の4チームに供給しているメルセデスがトップに立つのはある意味当然だ。メルセデスPU搭載車は合計で20,000km以上を走ったことになり、地球半周分の距離を走ったことになる。

 ただ1チーム平均の走行距離で見てみると、メルセデス、3チーム供給のフェラーリ、2チーム供給のレッドブル・フォード・パワートレインズの3社に大差はない。アウディも4,942kmと、ライバルと遜色ない水準の数字を残している。

 そして前述の通りテストで大苦戦したアストンマーティンに今季からPUをワークス供給しているホンダは、このリストの最下位に。ホンダにとって、F1正式復帰初年度は厳しすぎる船出となっている。

PUメーカー別走行距離

パワーユニット バルセロナ

バーレーン

バーレーン2 合計 1チーム平均 メルセデス 5318 7815 8410 21544 5386 フェラーリ 4615 6121 5380 16116 5372 レッドブル・フォード 2897 3626 3983 10506 5253 アウディ 1094 1916 1932 4942 4942 ホンダ 307 1115 693 2115 2115

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