ウイリアムズの復活は、新オーナーの”お財布”次第?「復活できないわけはない」とマクラーレンCEO
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、ウイリアムズの運命を好転させるためには、新オーナーが資金を投入する必要があると語った。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
ウイリアムズF1チームにとって、2020年は節目の年となった。5月にチームの売却を検討していることが明かされた後、8月にアメリカの投資ファンド『ドリルトン・キャピタル』がチームを買収。ウイリアムズ家はチームの運営から離れることになったのだ。
1980年代から90年代にかけて大成功を収めた名門チームであるウイリアムズだが、直近3年でコンストラクターズランキング最下位になるなど成績が低迷。財政危機に直面していたが、この買収により財政を安定させることができた。
ウイリアムズは新オーナーの下、これから復活を目指していくことになるが、ウイリアムズと同じように低迷し、そして復活を遂げつつある名門チームがある。それがマクラーレンだ。
マクラーレンは2015年と2017年にコンストラクターズランキング9位になるなど低迷したが、その後トラック内外で改善に取り組んでおり、2020年はコンストラクターズランキング3位を獲得。これは2012年以来最高の成績だ。さらに、最終戦の前にはチームの株を一部売却し、1億8500万ポンド(約192億円)の現金注入を受けることを発表、さらなる飛躍を目指している。
マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンに、ウイリアムズがマクラーレンのような再建を成し遂げることが出来ると思うかと訊くと、彼はそのためには新オーナーによる資金注入が必要だと述べた。
「彼ら(ウイリアムズ)は素晴らしいレーシングチームだ」
「だが彼らには多くの投資、新しい投資家が必要になるだろう。彼らはチャンピオンシップで10位となったため収益の面で遅れをとっており、スポンサーもあまりいないようだ」
「彼らには人材もノウハウも、スキルも揃っている。彼らに欠けているのはリソースだけなんだ」
「時間はかかるだろうが、彼らは今年大きな一歩を踏み出したと思う。彼らは(2020年シーズンに)ポイントを獲得できていないが、何度か得点できるポジションにいたことは確かだ」
「彼らが復活できない理由はないが、チームへの投資が続けられる必要がある。なぜなら私の目から見て、彼らは我々と同じレベルの収益がないように見えるからだ」
「みんな分かっているように、速く走るにはお金が必要だ。だから彼らは”小切手帳”をずっと出しておく必要がある」
ウイリアムズは先日、マクラーレンCEOも経験したヨースト・カピトがチーム代表に就くことを発表した。ジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィのドライバーラインアップも継続。特にラティフィがもたらす多額のスポンサーシップはチームの運営を助けている。
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