F1分析|2023年アルファタウリ残留決定の角田裕毅、ガスリーとの差は今季間違いなく縮まった!
2023年もアルファタウリに残留することが決まった角田裕毅。その角田の今季のパフォーマンスを検証する。
角田裕毅が、2023年シーズンもアルファタウリに残留することが発表された。やきもきしてこの決定を待っていた方も多いことだろう。
この決定は、ある意味順当なことと言えるかもしれない。なぜなら今シーズンの角田は、チームメイトのピエール・ガスリーとの差を昨年よりも確実に縮めているからだ。
昨シーズンの角田は7回の入賞を果たし、合計32ポイントを獲得。ランキング14位に終わった。110ポイントを獲得してランキング9位となったガスリーには、大きく差をつけられることになった。
一方今季の角田は、第16戦イタリアGP終了時点で入賞3回11ポイント獲得でランキング16番手と、昨年よりもポジションを落としている。しかし、ガスリーも22ポイント獲得のランキング11番手と、昨年と比べれば相対的に大きく獲得ポイントを下げている。比較すれば、昨年の角田はガスリーの29%しかポイントを獲得できなかったのに対し、今年は50%。角田が接近していると言うことができよう。
それ以上に顕著なのは、予選のパフォーマンスである。下は、各グランプリの予選で、アルファタウリいずれかのドライバーが脱落したセッションにおけるふたりのタイム差を、同セッションのトップタイムの割合として算出しグラフ化したものだ。
角田vsガスリー予選タイム差比較(2022 vs 2021)
Photo by: Motorsport.com / Japan
昨シーズンの角田は、予選でガスリーに圧倒的な差をつけられた。シーズン中、ガスリーよりも良いグリッドポジションを獲得したのは最終戦アブダビGPのみ。しかし今季は、これまでの16戦中(予選で両者がタイムを計測できたのは15戦)6回も角田が上回っている。つまり6勝(角田)vs9勝(ガスリー)ということになる。
確かに今年もガスリーの方が速いケースは多い。しかしながら角田も、十分にその差を埋めることができていると言える。しかも負けたとしてもその差は実に小さく、ほぼ互角の勝負が続いていると言うことができよう。
ただ角田は前述の通り、ポイント獲得に届かないレースが続いている。直近でポイントを手にしたのは第6戦スペインGP。10戦連続で無得点なのだ。シンガポールと、初の母国凱旋レースとなる日本GPで入賞を手にできるか? 来季シートが決まった今なら、入賞に向けて全力で集中できるはずだ。また、チームのフランツ・トスト代表が言う通り、ペナルティポイントや叱責が多いというところも、今後改善が必要なポイントだろう。
来季のチームメイトも、とりあえずガスリーが残留することが発表されている。しかしここに来て、ガスリーがアルピーヌに移籍するのではないかと言われており、ニック・デ・フリーズやコルトン・ハータといった名前もチームメイト候補の名前として挙がってきている。
しかし角田に求められていることは、チームメイトが誰になろうと、そのドライバーよりも好成績を残すということだ。F1での3シーズン目を戦う角田にも注目だが、まずは初めてF1で鈴鹿を走るその勇姿を目に焼き付けたい。
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