角田裕毅にはF1で勝つための可能性が備わっている……レッドブルのマルコ博士評価「それが育成プログラムの目指すところ」
アルファタウリの角田裕毅について、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1で勝つだけの能力を秘めているとの評価を語った。
Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT03
Peter Fox
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、アルファタウリの角田裕毅について、F1で優勝するだけの能力があると信じていると語った。
2021年にF1デビューを果たした角田は、2シーズン目となる今シーズン、前半戦を終えた段階で入賞3回と、厳しい戦いを強いられている。しかし昨シーズンは予選で1度しか勝てなかったチームメイトのピエール・ガスリーに対して、互角に近い成績を残すなど、成長も感じさせる戦いぶりを見せている。
その角田は、走行中に激昂することでも指摘されており、それを抑えるためにレッドブルはメンタルトレーナーをつけ、感情のコントロールをさせようとしている。
「そういう部分で問題を抱えていたり、メンタルトレーナーのサポートを受けているドライバーは、なにも角田だけではない。それは悪いことではないよ」
レッドブル・グループのドライバーラインアップを取り仕切る、同グループのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、motorsport.comの姉妹媒体であるmotorsport-total.comの独占インタビューで、角田についてそう語った。
「我々のチームには、ふたりの日本人ドライバーがいる。彼ら以上に違うふたりはいないね」
マルコはそう語った。
「イワサ(FIA F2に参戦中の岩佐歩夢)は、ポールポジションを獲得し、レースに勝てなかった場合には『このポジションですいません』と言ってくる。でもユウキは全然違う。彼は何も気にしないんだ。彼はとても感情的……日本人としては例外的だろう」
「しかし彼の無線での怒りの感情の爆発は行き過ぎだ。彼は(F2参戦時の所属チームである)カーリンで、英語での罵り方を学んでしまった。しかし、コーナーの途中で罵るのはよくない。そうなると、スローダウンしてしまうことになる。我々はそう説明した。それはやめるべきだと、彼に言ったんだ」
マルコはさらに続ける。
「さらにエンジニアに対して『酷いクルマだ』というフィードバックをするだけでは、何もできない。我々は正確に知る必要がある。マシンがどうなっているのか、それを正確に知らなければいけないんだ。彼は状況を分析し、事実に基づいて発言しなければいけない」
そう角田に注文をつけるマルコだが、彼の可能性については高く評価している。「角田はワールドチャンピオンになれると思うか?」との問いに、マルコは次のように語った。
「彼はグランプリで優勝する可能性を秘めているよ。そして、それこそが我々がジュニアプログラムで目指していることだ」
そうマルコは角田を評価する。
「世界チャンピオンになるためには、多くのことが重なり合わなければいけない。そしてドライバーの人格という面でも、さらにもう一段階上のレベルが必要だ。なぜならここぞという時に、ドライバーはチーム全体を引き上げることも、足を引っ張ることもできるんだからね」
なおアルファタウリの来季のドライバーラインアップは、ピエール・ガスリーの契約延長だけが既に発表済み。角田の契約については、まだ明らかにされていない。
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