F1新車”雑感”解説2026「アストンマーティンAMR26」Part2:”過激なデザインはしていない”だって? フロントサスペンションも過去に類を見ないレイアウトに
エイドリアン・ニューウェイは、2026年用マシンAMR26を「過激ではない」と言うが、いやいや十分に過激だ。
Lance Stroll, Aston Martin Racing
写真:: Mark Sutton / Formula 1 via Getty Images
「私は自分のデザインを、決してアグレッシブだとは思っていない」
アストンマーティンのチーム代表、エイドリアン・ニューウェイの言葉である。しかしこのAMR26を世に送り出しておきながらそんなことを言えるのは……ニューウェイただひとりであろう。
アストンマーティンは2026年用マシンAMR26を、バルセロナテストの4日目に初めて走行させた。しかしこの車両は塗装されていないカーボン地のままで、細部があまり見えなかった。しかもテスト自体が非公開であったため、明らかにされた写真の数も限られていた。
だがバーレーンのテストには、ついにカラーリングが施されたAMR26が登場。メディアも数多く現地入りし、様々な写真が撮影されている。それにより細部がより見えやすくなったが、いやはやとんでもないマシンであることが改めて分かった。
バルセロナでのテストでは、リヤウイングのステーに接続されたリヤサスペンションが注目を集めた。しかしフロントサスペンションも、とんでもないレイアウトである。
Atson Martin AMR26
写真: Joe Portlock / LAT Images via Getty Images
こちらの写真をご覧いただきたい。この赤丸で囲んだのが、フロントサスペンションのアッパーウイッシュボーンの、後方アームである。逆に青いのがアッパーウイッシュボーンの前方アーム。流行りのアンチダイブを目指したのはわかるが、その後方アームは一体どこまで後ろに伸びているのか。
実際には、コクピット開口部の前端の位置で、モノコックに接続されている。ここまで後方まで伸ばされたフロントサスペンションは記憶にない。
この位置にサスペンションのアームを持ってくることで、ビークルダイナミクス面は当然のこと、空力的なメリットもあるのだろう。
Atson Martin AMR26
写真: Guido De Bortoli / LAT Images via Getty Images
そしてバルセロナでも話題になったものすごく薄いサイドポンツーンの凄さも、カラーリングが施されたことで際立った。
前方から見るとサイドポンツーンの下部が抉れているというか……ない! 1992年のフェラーリF92Aを彷彿とさせる、ダブルフロアのような形になっていたのがよくわかる。当然内部に入る気流は少ないはずだし、ラジエターも小さいはず。これでしっかり冷えるのだから、ホンダの新しいパワーユニットRA626Hは大したモノだと言えるだろう。
このサスペンションレイアウト、サイドポンツーンだけみても、失礼を承知で申し上げるが「過激じゃないわけないじゃない!」と声を大にして申し上げたい。
バーレーンテスト初日午前は33周と控えめな走行に終わったが、その真価が発揮される日が実に楽しみだ。
【ギャラリー】カラーリングが施されたアストンマーティンAMR26……その過激さが顕に
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