インフレの影響を考慮し、2022年のF1チーム予算が3.1%引き上げ。9チームが変更を支持

F1委員会の会合で、世界的な金融情勢とインフレ率の上昇を理由に、2022年シーズンの予算上限を3.1%引き上げることが合意された。

インフレの影響を考慮し、2022年のF1チーム予算が3.1%引き上げ。9チームが変更を支持
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 7月8日にF1委員会の会合が行なわれ、インフレとコスト増加を考慮し、予算上限を3.1%引き上げることが承認された。

 2021年からF1に導入された予算上限。初年度は予算を1チームあたり1億4500万ドル(約197億円)に設定し、レース数に応じて調整する形とした。

 2022年には1億4000万ドル(約190億円)へと予算削減。2023年はインフレを考慮し3%の補正の余地がありながらも、さらに500万ドル減額される予定だった。

 しかし2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、世界中の財政状況が不安定になり、高水準のインフレと輸送費や光熱費の高騰が続く中、多くのチームがここ数ヵ月、予算の上限を調整するよう求めていた。

 今回の会合ではF1とFIA、そして10タイーム中9チームが予算の引き上げを支持した。これは当初2023年に予定されていたインフレに応じた予算額の調整を2022年に前倒しして実施した形だ。

 F1とFIAの声明によると、昨年末からの高いインフレ率は「対策を講じなければ財務規則に準拠しない恐れ」があったという。

「ここ数週間の間に財務諮問委員会で協議した結果、FIA、F1、9チームの支持を得て、多数決で承認された提案を委員会に提出した」

「この提案は、2022年にチームが予想外のコスト増に見舞われていることを認識し、3.1%の限定的なインフレ率(レギュレーションにすでに規定されている当初の3%のインフレ率を考慮)で補正を行ない、2023年からの複利計算を許可するものである」

「これは財務規則の長期的な整合性を維持するものだ」

 複利計算を行なうということは、3.1%増加した新たな今季の予算を基準に、来季の予算が決められるということになる。

 フェラーリは5月末、コスト増により今年の予算枠内に収まる可能性は「ゼロ」だと警告し、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表もこの危機を「破滅的」だと警告していた。

 小規模チームの中にはレギュレーションの変更に難色を示すところもあり、アルファロメオのフレデリック・バスール代表は、大規模チームは単に制限を守るためにマシン開発を減らせばいいと提案した。

 F1委員会の他のニュースとしては、来季のプレシーズンテストが開幕戦の4日前にヨーロッパ以外で実施されることが承認されたことが挙げられる。

 現行のレギュレーションでは、過半数のチームが同意しない限り、テストはヨーロッパ内のサーキットでのみ実施されることになっている。

 これにより、2023年にバーレーンで開幕戦が開催されるのに先立ち、プレシーズンテストを1回実施する道が開かれた。今年のテストはバルセロナとバーレーンの両方で実施された。

 またF1委員会は、レース週末のフォーマット変更の一環として今年から導入されたパドック内で働く人員の門限強化についても議論した。

「シーズン前半を終えて、特に予選後のパルクフェルメの時間帯に関して、多くの改善すべき点が明らかになった」と声明には書かれている。

 これにより、来年からは予選後のパルクフェルメの時間が90分から30分に短縮され、セッション後のチームや技術チェックを行うFIA関係者へのプレッシャーが軽減される。

 
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