F1

F1の2ピットストップ義務化は合意に至らず。戦略の多様性求める試みは「2026年シーズンも続けられる」

レースごとに2回のピットストップを義務化する提案が、金曜日のF1委員会で議論されたが、合意には至らなかった。

Stuart Codling

Stuart Codling

編集: 2025/11/15 2:32

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Yuki Tsunoda, Red Bull Racing Team

Yuki Tsunoda, Red Bull Racing Team

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images via Getty Images

 各レース2回のピットストップを義務化するという、意見が大きく分かれる提案がF1委員会に持ち込まれ、議論された。しかし、この提案を即座に却下しないという合意以外、明確な結論は出なかった。

 今年4回目となるF1委員会の会合が、11月14日にロンドンにあるFIA事務所で行なわれ、FIAシングルシーターディレクターのニコラス・トンバジスが議長を務めた。

 ピットストップ2回義務化は、今季のモナコGPで失敗に終わったこともあって賛否両論だったものの、戦略的多様性が乏しいレースが続いたことで、この構想に一定の勢いがついた。

 2ストップ案の支持者は、レースにさらなる戦術的多様性をもたらすと主張する一方、反対派は戦略選択肢が必然的に極めて狭い範囲に集中すると指摘している。

「最大の懸念は、結局全員が同じ戦略を取り、1周差以内に収まってしまうことだ。2ストップ戦略がそれを強いるからだ」

 ウイリアムズのチーム代表ジェームス・ボウルズはサンパウロGPの週末にそう語った。一方、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は同じ記者会見で2ストップを義務化することにより、逆に多様性が減るケースもあると主張した。

「1ストップのドライバーと2ストップのドライバーが混在するレースは数多く見てきた。1ストップ組が2ストップ組に追い上げられる展開も。だがこの状況は(2ストップ義務化で)明らかに消滅するだろう」

「だから我々は慎重に検討する必要がある。現在その過程にある。F1委員会で議論されるはずだし、正しい結論に達するだろう」

James Vowles, Williams

James Vowles, Williams

Photo by: Sam Bagnall / Sutton Images via Getty Images

 戦略的多様性を高める方法については広く議論されてきた。タイヤを供給するピレリが望むシナリオは、2回のピットストップを強制することではない。たとえピットストップ2回を義務化したところで、そのタイミングは自然に同期するからだ。むしろ、1ストップと2ストップの差を減らすことをピレリは目指している。

 F1アメリカGPなどでハードタイヤのコンパウンドを1ステップ硬くしたのもその一環だったが、チームはハードタイヤを使わない形で1ストップ戦略を実行した。

 FIAはF1委員会の内容をまとめた声明で「グランプリにおける2回のピットストップ義務化を検討する提案が、タイヤ仕様の調整、タイヤ寿命制限、レース中の3コンパウンド使用と併せて議論された」と述べた。

「議論はチームとピレリからの分析・シミュレーション結果に基づくフィードバックが中心となった。現時点での変更は合意されなかったが、このテーマに関する協議を2026年シーズン中に継続することで合意した」

 F1委員会の会議のもう一つの興味深い成果は、車両の塗装やスポンサーデカールに最小表面積を義務付けることだった。

 チームがマシンの最低重量制限を満たすのに苦労し、塗装やスポンサーデカールを最小限にすることでカーボン地が剥き出しとなって各チームのマシンが黒っぽくなる現象は、テレビ放映のスペクタクル性に影響を与えるとして、商業圏保有者が特に懸念していたと理解されている。

 2026年のレギュレーション変更で各チームがマシンの最低重量をクリアするのは難しいと見られており、何も対策しなければチームは再び、塗装などを減らして少しでもマシンの重量を軽くしようとするだろう。

「技術諮問委員会との協議を経て、2026年における車両塗装の最小表面積要件について議論が行なわれた」とFIAは声明で述べた。

「委員会代表者らは、側面および上面から見た表面積の最低55%を、むき出しのカーボンファイバー面ではなく塗装またはステッカーによる塗装で覆うことを合意した。この措置の目的は、車両間の視覚的識別性を高めることにある」

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