複雑な現代F1をもっと分かりやすく! アマゾン提供の新グラフィックが今季中に続々追加予定
F1はレース中継を通してファンにより多くの情報を届けるため、今シーズン中に新たに6つのグラフィックを追加する予定だ。
F1は近年、アマゾンウェブサービス(AWS)とのパートナーシップの一環として、様々な記録や統計を示したグラフィックが中継画面に表示されるようになった。これには情報の多さやレース展開を予測しやすい点で好意的な意見もある一方、逆にそのデータの正確さが予想不可能なドラマ性を奪い去ってしまうのではないかという意見もある。
そんな中F1では、2021年シーズン中に新たに6つのグラフィックを追加し、計18種類のグラフィックを提供する予定だ。
早速今週末に行なわれるエミリア・ロマーニャGPからは、『ブレーキングパフォーマンス』のグラフィックが追加される。これは各ドライバーが1周の内にどのようなタイミングでブレーキをかけ、コーナーのエイペックスをどのくらいのスピードで通過しているかなどを示すことで、ドライバーのブレーキングのスタイルが分かるようなものとなるようだ。
そしてその後も、段階的に5つのグラフィック追加が予定されている。以下がその一覧だ。
・マシンの限界……カナダGPから採用予定。このグラフィックでは、ドライバーがプッシュしている際のグリップ、ブレーキ、加速、コーナリングなどの各種パフォーマンスの限界値を表示する。
・エネルギー使用……イギリスGPより採用予定。ドライバーがいつバッテリーに充電されたエネルギーを使っているのか、またどのくらいの残量があるのかなどを表示する。
・スタート分析……イタリアGPから採用予定。各ドライバーのスタート時の反応や、ライバルに対してどのくらい差を詰めたかなどを比較する。
・ピットレーンパフォーマンス……日本GPから採用予定。ピットストップ時、静止時間以外でドライバーがどのくらいタイムをロス、またはゲインしたかを見ることができる。
・アンダーカットの脅威……オーストラリアGPで採用予定。あるドライバーが先行しているライバルよりも早くピットインした場合、どのくらい利益を得る可能性があるのかを分析する。
これらのAWSのグラフィックは、F1マシンに搭載された300個ものセンサーから得られたデータを、機械学習やAIツールを用いて解析している。
F1のチーフエンジニアであるロブ・スメドレーは、新しいグラフィックによってファンがよりこのスポーツに没入することができるだろうと語った。
「2021年のレースに向けたこれらの新たな統計は、これまで以上に深掘りされている」とスメドレーは語る。
「『ブレーキングパフォーマンス』や『アンダーカットの脅威』などで得られる新たな知見は、レース戦略やパフォーマンスに関して見えていなかったものをあらわにし、レースというスポーツをより理解しやすくエキサイティングなものにする」
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