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アストンマーティン、ドライバビリティ改善の兆しも苦戦はまだ続く。アロンソ「得られるタイム向上は0.05秒くらい」

フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンがドライバビリティの問題を解決したとしても、他の部分でのタイムロスが大きいと語った。

Fernando Alonso, Aston Martin Racing

 アストンマーティンとそのパートナーであるホンダは、今季マシンAMR26の問題点を徹底的に調査・改善を進めているが、予選では依然としてトップから少なくとも2秒遅れている。

 信頼性の問題は初期の大きな悩みの種であり、マシンへの理解やシャシーの振動、ギクシャクしたギヤチェンジ、エンジンブレーキなど様々な問題がデバッグ作業を遅らせた。

 フェルナンド・アロンソは、波乱に満ちたマイアミGPを終えた後、ストップ&ゴーのレイアウトであるジル・ビルヌーブ・サーキットの特性上、これらの問題点をカナダGPに向けて「最優先」で修正する必要があると宣言した。

 しかし、カナダGP前夜にアロンソは、これらの問題を解決したとしても、トップチームとのタイム差をすべて埋めることはできないだろうと警告した。

「いいや、パフォーマンスが変わるとは思っていない」と彼はMotorsport.comを含むメディアに語った。

「信頼性を向上させる必要がある。というのも、フリー走行中に適切な走行やタイムの最適化を妨げる問題がいくつかあったからだ。それだけでなく、ドライバビリティも改善する必要がある。シフトダウンやシフトアップ、エンジンブレーキなどをよりスムーズにすることで、コーナーを攻める際の自信を高めることができる」

「でも、その自信によって得られるのは、おそらく0.05秒程度だ。僕たちが失っている2~3秒を埋めるものではないので、パフォーマンスを大きく変えることにはならないと思う」

Alonso said fixing driveability issues was the next most important task after fraught Miami GP weekend

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Photo by: Sona Maleterova / Getty Images

 今季のアストンマーティンは、2000年代後半以来初めて、自社でギヤボックスを製造している。

 前身であるフォースインディア時代の2009年から、メルセデスからエンジン、マクラーレンからギヤボックスの供給を受け、その後はメルセデスのエンジンとギヤボックスを使ってきた。

 しかしドライバビリティやシフトチェンジのクオリティはパワーユニットのパフォーマンスと密接に結びついている。なぜなら、これらはバッテリーエネルギーを回生・展開する電動モーターの制御と統合されているからだ。

 要するにアストンマーティンは、「実戦の中で学習」している状態にある。マシン完成が遅れたうえ、バッテリー関連や振動問題によってテストでの走行距離が大きく制限されたためだ。

 ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、カナダGPを前に次のように語っている。

「マイアミGPでは、バッテリーの振動対策の効果と、パワーユニット全体の信頼性向上を確認することができました。また、2026年新レギュレーションにおけるエネルギーマネジメントについて重要な学びの機会となり、カナダGPでも継続して取り組んでいきます」

「ランスのホームレースでもあるカナダGPでは、ドライバーがもっと自信を持って走れるようにするために、ドライバビリティの向上と、エネルギーマネジメント戦略の強化に注力します」

「ドライバーが自信を持ち、より速くコーナーに進入し、より高いスピードを維持できるようになれば、ラップタイムは短縮されるはずです」

「何が問題で、何がドライバビリティ問題を引き起こしているのかについては、かなり理解できています。今年の特徴は、レギュレーション変更です。たとえば、パーシャルスロットルの領域では、昨年までエンジンへの負荷は本当に部分的でした。しかし今年は、パーシャルスロットルあるいはエンジンブレーキの段階でも、エンジンの負荷は高いんです」

「つまり昨年とは運用の面でかなり違いがあります。そしてその領域で独特な挙動が見られています。私たちはそのパーシャルスロットルやエンジンブレーキ領域での制御性向上に取り組んでいます」

 チームが抱える複雑な問題の多くは、AMR26の極端にタイトなリアエンドのパッケージングに起因していると見られる。この設計は、昨年からアストンマーティンに加入した空力の巨匠エイドリアン・ニューウェイによるもので、ディフューザー周辺という依然として極めて重要な領域の空力性能向上を狙ったものだ。

 その実現には、「ダブルデッキ式」のバッテリー配置や、他チームとは異なる電動モーター配置など、数々の特殊な解決策が必要となった。

 しかし現時点では、信頼性問題による副作用のせいで、その理論上のメリットを実現するどころか、正しく評価することすらできていない。トラックサイド責任者のマイク・クラックはこう説明する。

「アップシフトやダウンシフトを含むドライバビリティは全体的に、以前より一段複雑になっている。理由はいくつかある」

「ダウンシフトに関するレギュレーション変更が非常に大きい。そして我々は以前よりはるかに多くの電気エネルギーを回生している。さらに、我々自身もこの分野では”新参者”だ。それを忘れてはいけない。非常に複雑なテーマだが、徐々に理解が深まっている」

「走行を妨げていた多くの問題は解決した。しかし、そうすると今度は新たな問題が現れる」

「ギヤボックス全体のテーマは非常に難しい。今後もしばらく難しいままだと思う」

「他チームでも多くのドライバーがシフトについて不満を口にしている。それは一部、このレギュレーションによる通常とは異なる場所でのパワートレイン負荷増加に関係していると思う。ただ、我々自身にもまだ改善すべき点がある」

 もっとも、アロンソが言う「ロスしている2~3秒」を取り戻すには、単なるドライブトレイン制御の改善だけでは足りない。

 シーズン開幕当初から、ホンダ製パワーユニットは、ベンチマークであるメルセデスに対して、エンジン出力でもエネルギーデプロイ性能でも劣っていると見られている。ニューウェイがデザインした空力の本領発揮もこれからだ。

 チームも、抜本的な改善を目指して夏休み前後までアップデートを遅らせる予定。アストンマーティンの厳しい戦いはしばらく続くだろう。

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