ホンダやレッドブル・フォードも……FIA、F1の次世代PUサプライヤーに登録したメーカー6社を発表
FIAは2月3日、2026年からF1に導入される次世代PUのサプライヤーに登録したメーカー6社を発表した。
写真:: Red Bull Content Pool
FIAは、2026年から2030年にF1で使用される次世代パワーユニットのサプライヤーに登録した6社を発表した。
その6社は以下の通りだ。
- アルピーヌ・レーシング
- アウディ
- フェラーリ
- ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)
- メルセデスAMG・ハイパフォーマンス・パワートレインズ
- レッドブル・フォード
この6社は、昨年8月にFIAフォーミュラ1委員会と世界モータースポーツ評議会によって承認された技術レギュレーションに基づいたPUを開発し、2026-2030年シーズンのF1にPUサプライヤーとして参戦することが可能となる。
この次世代PUは、現行PUと同等の性能を確保しながら高出力・高回転のV6エンジンを使用。排気ガスの力を利用して発電していたMGU-H(熱エネルギー回生)を廃止する一方で、電気的な出力の割合を50%近くまで高め、100%持続可能な燃料を使用する。
今回の発表は、フォードのF1復帰とレッドブルとの提携が明らかとなった直後に発表されたものだ。両者はレッドブル・フォード・パワートレインズとして、2026年からレッドブルとアルファタウリにPUを供給することになる。
FIA会長のモハメド・ベン・スレイエムは次のようにコメントしている。
「2026年からPUメーカー6社がF1に参戦することが確定したことは、FIAがF1やPUメーカーと緊密に連携して作成した強固な技術レギュレーションと、チャンピオンシップとしてのF1の強さを証明するものだ」
「PUは技術革新の最前線にあり、壮大なレースを維持しながら、F1の未来をより持続可能なものにしている。F1へのコミットメントによって示された、世界をリードする自動車メーカーの信頼に感謝する」
気になるのが、ホンダの動きだ。ホンダは2021年にF1活動を終了した後もHRCとして、レッドブルとアルファタウリの2チームへPUを製造・供給してきた。しかしレッドブルとフォードが組んだことにより、現時点で2026年以降のPUサプライヤーを探している既存チームはいないということになる。
HRCの渡辺康治社長は以前、この登録が「参戦復帰に即座に繋がるわけではない」とmotorsport.comに語っており、メーカー登録をしたのはカーボンニュートラル化を目指す上で研究対象としてレギュレーションを確認することが主目的にあると説明している。しかしスレイエム会長は「6社がF1に参戦」と今回語っているのだ。
なおFIAは、新チームのF1参戦に向けた申請プロセスを開始しており、最大で12チームまでグリッドが拡大する道が開かれた。新規チームの参戦が認められた場合や、PUの変更を希望する既存チームが現れた場合には、ホンダのPUを求める可能性も十分にあるだろう。
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