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ハースF1、約16億円の返金求めるウラルカリに”No!” 逆に約11億円の補償を要求

ハースF1チームは、元タイトルスポンサーのウラルカリから、すでに支払われた約16億円の返金を拒否し、”利益損失”に対する約11億円の補償を要求した。

Mick Schumacher, Haas VF-22

写真:: Carl Bingham / Motorsport Images

 ハースF1チームは、ロシアのウクライナ侵攻によって契約解除となった元タイトルスポンサーであるウラルカリから、前払いされた1200万ユーロ(約16億円)のスポンサー料の返金要求を拒否。逆に”利益損失”に対する800万ユーロ(約11億円)の補償を要求した。

 3月にロシアがウクライナに侵攻した直後、ハースF1チームはタイトルスポンサーだったロシア企業ウラルカリおよびロシア人ドライバーのニキータ・マゼピンとの契約を解除した。

 当時、ウラルカリはシーズン前に支払ったスポンサー料の返金を求め、法的措置を検討中であるとしていた。その後、ウラルカリはハースに対して契約解除の権利を争うとともに、前払いされた1200万ユーロの払い戻しを要求する書面を出した。

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 しかし、このたびハースがウラルカリの書簡に対して正式に返答し、同社の主張を全面的に拒否したことが明らかになった。

 motorsport.comの調べによると、ハースはウラルカリに送った書簡の中で、「ウラルカリが『ハースの社会的評判や好意的なイメージを傷つけたり、論争に持ち込んだり、嘲笑したり、低下させたりしないこと』というスポンサー条項に違反したため、契約を終了する権利がある」と主張している。

 ハースは、マゼピン親子とロシア政府との結びつきにより、EUの制裁対象となったため、この条項が発動されたと考えている。ただ、マゼピン親子がEUの制裁対象となったことが明らかになったのは、契約解除から数日後のことである。

 さらに書簡の中で、ハースはスポンサー料の返金拒否についても、次のように理由を提示している。

「過去の判例や法律家の意見では、相手方の違反により契約を終了させた当事者は、契約に基づいて既に受け取ったものを相手方に返還する義務はない」

「したがって、前払いされた1200万ユーロの返金を求めるウラルカリの主張には根拠がなく、却下される」

 さらにハースは、すでに支払われた金額以外にも、ウラルカリとの契約が続いていた場合に得られたと思われる利益の、補償を受ける権利があると付け加えている。

 そして、これに相当する800万ユーロを数日のうちに振り込むよう、ウラルカリに求めている。また、この支払いを受けるまでは、ウラルカリにマゼピンの2021年型F1マシンを提供するという当初の契約の条項を履行しないことを明らかにしている。

「前述の金額がハースに支払われない限り、ハース側にF1マシンの引き渡しの義務は存在せず、引き渡しは行なわれない」

 状況をよく知る関係者によると、ハースはマゼピンに対して、契約が解除される前に働いた今季分の給与も支払うことを拒否しているという。

 ハースの姿勢にウラルカリは驚かされたようで、関係者はハースの要求について「不信感」を抱いていると語っている。

 その関係者は、次のように語った。

「世界が困難な状況にあることは誰もが理解しているが、ハースが合意したサービスを一切提供することなく一方的に終了した契約から支払われた金を保持する権利があると主張するのは、明らかにばかげている」

「彼らはロシアのお金を使うのは平気なようで、さらに要求しているようだが、ロシア人とは関わりたくないようだ」

「昨シーズン、チームがリソースを必要としていた時に立ち上がり、契約金額以上のボーナスをチームスタッフに提供し、関係者全員にとってより良い結果を出すことを提案していたタイトルスポンサーに対して、本当にショッキングな仕打ちだ」

 ウラルカリとニキータ・マゼピンの代表者はこの件についてのコメントを避けた。また、ハースにもコメントを求めたが、本稿執筆時点では返答はなかった。

 この問題は、ハースが土壇場でアプローチを変えない限り、ほぼ間違いなく法廷に持ち込まれることになるだろう。

 
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