“巨大・重量化”するF1マシンにハミルトン苦言「全く理解できないこと」……持続可能性重視の姿勢と矛盾も?

メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1が持続可能性の向上を図りながらも、マシンをどんどん重くしていく理由が分からないと語った。

“巨大・重量化”するF1マシンにハミルトン苦言「全く理解できないこと」……持続可能性重視の姿勢と矛盾も?

 V6ターボエンジンにハイブリッドシステムが組み合わさったいわゆるパワーユニットが導入された2014年から、F1マシンの重量は大きく増加している。安全構造の改善やコクピット保護デバイス『ハロ』の導入、タイヤの構造強化などで重量は年々重くなっており、現在のマシンの最低重量は752kgとなっている。

 V8エンジン時代である2013年の最低重量が642kgだったことを考えると、マシンが急激に重くなっているのだ。

 さらに、2022年に登場する新世代のマシンはさらに重くなり、現時点で最低重量が790kgという、驚異的な数値に設定されている。

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 マシンが重くなることで軽快さが失われ、特にモナコのようなトラックがF1マシンに適さなくなってしまうことが懸念されている。さらに、マシンが重くなることで走らせるために必要なエネルギーも増大してしまう。

 メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1が持続可能性の向上を図りながらも、重いマシンで時代に逆行していることに不満を持っているようだ。

「どうして重くなっていっているのか分からない」

「特にこのスポーツが持続可能性を求める方向に進んでいて、みんながそれについてより重視している時に、どうしてマシンが重くなっているのかがね」

「どんどんマシンが重くなっていくことで、より多くのエネルギーを使ってしまう。だから必ずしも正しい方向や、思考プロセスでは無いと感じられる」

 F1マシンは年々最低重量が増加しているだけではなく、マシンの寸法自体も過去から比べると非常に大型化してきている。

 ハミルトンも、自身がF1キャリアを始めてから、マシンの感覚は大きく変わっていると主張する。

「軽いマシンはもっと機敏だったし、当然ながらこれほど大きくはなかった。だからレースやクルマの動きはより優れたものだった」

「僕らが向かうコースは広くなりつつある。バクー(アゼルバイジャン)はある場所ではかなりワイドになっているけど、もちろん狭い所もある」

「モナコは常にオーバーテイクが難しいコースであったけど、今はクルマがコースに対して大きすぎる。さっきも言ったけど(マシンが)どんどん重くなっていくことで、エネルギーをもっと使わなくてはいけなくなる。より大きなブレーキ、たくさんのブレーキダスト、移動するためのたくさんの燃料……全く理解できないことだ」

 また現在のグリッド上で最年長のキミ・ライコネン(アルファロメオ)は、マシン重量の増加は徐々に進行してきたためショックを受けたことはないと語り、変化の大きさを実感するのは“歴史”を振り返った時だけだという考えを示している。

「今年や去年のクルマの隣に古いクルマがあるのを見ると、いろいろ感じられるよ」

「少し前のクルマは『なんて小さく見えるんだ!』ってね。でも言うまでもなく、僕らは設計するためにここに居るわけじゃない」

「2000年代だろうと、どの年のマシンだろうと、レースには何の違いもないだろう。ここに来るまでに物凄い資金を浪費してきたが、それは何も変わっていない」

 

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