パパとメカニックのために走るよ! ストロールがカナダで宣言した理由「厳しい時期だ。モチベーションを見つけなければならない」
ランス・ストロールが、カナダGPで放った無線の真意について説明した。
Lance Stroll, Aston Martin Racing
写真:: Andrea Diodato / NurPhoto via Getty Images
アストンマーティンのランス・ストロールは、母国グランプリであるF1カナダGPの決勝レース40周目、無線で「メカニックのためにレースを完走する」と述べた。この無線の意図について、本人が語った。
ストロールは15番手走行中、エンジニアのゲイリー・ギャノンが後続車とのタイム差を伝えた際、その情報にはほとんど関心がない様子でこう返した。
「僕はメカニックのためにレースを走っている。それだけだ」
そして「その気持ちはよく分かるよ、ランス」と返したギャノンに対して、さらに続けた。
「そしてローレンスのためだ。メカニックとローレンスのためにレースを走り切る」
ローレンスとは、彼の父でありチームオーナーのローレンス・ストロールのことだ。これらのメッセージの背景について尋ねられたストロールは、チームが下位に低迷する中ではモチベーションとなるものが必要なのだと語った。
「つまり、今年はずっとものすごく遅いんだ」とストロールは言う。
「カナダで僕たちは本当に最後尾を走っていたし、大きく離されていた。ドライバーとしてそういう状況では『とにかく耐えているだけ』になることもあるし、楽しいものではない。だからコックピットの中で、自分なりのモチベーションを見つけなければならないんだ」
「あの時は、長時間働いてくれているメカニックたちのことを考えていた。それにローレンスのこともね。彼はこのチームを築き上げ、シルバーストンの施設を整え、このプロジェクトにものすごい情熱を注いできた」
「だから、最後尾で4、5周遅れになったりしている中で、少しのモチベーションが必要だった。とにかく僕たちに本当に難しい状況だ」
アストンマーティンは現在、モナコでフェルナンド・アロンソが波乱に乗じて獲得した1ポイントのおかけでコンストラクターズランキングでキャデラックを上回っているが、実情としてはアップデートを重ねるキャデラックにも性能面で劣り始めており、チーム史上最悪のシーズンスタートとなっている。
ストロールは、モチベーションの問題はドライバーに限ったことではないと話す。
「ドライバーに限らず、毎日のようにファクトリーに通うエンジニアだってそうだ。メカニックもこのスポーツへの情熱があるからこそ、サーキットで長時間働いている」
「チーム全員にとって厳しい時期なんだ。でも、このチームは素晴らしいチームになれると信じている。優秀な人材も素晴らしい設備もある。今は理想の位置にはいないけれど、いずれ必ずそこへ到達できると確信している」
ライバルチームが続々とマシンのアップグレードを行なう中、アストンマーティンは夏休み前後の大規模アップグレードに集中するという方針をとっている。その判断についてストロールはこう説明した。
「チーム全員で話し合って、今後の最善策は何か、一番賢明なやり方は何かについて考えた。その結果、エンジンとシャシーをまとめてハンガリーかザントフールトあたりで投入するのを待つということになった」
「今はペースも足りていないし、追い付くには大きな進歩が必要だ。僕らはトップ集団から4秒も遅れているから、小さなアップグレードを積み重ねても、大きな違いは生まれないと思う。必要なのは大型のパッケージだ」
「うまくいけば急速に問題を解決できるはずだし、マシンの性能もすぐ向上すると思う。何レースもかけて理解しなければならないような複雑なものではないと思う。せいぜい1〜2セッションで理解できるはずだし、すぐに大きな改善が見られることを期待している」
「もちろん、実際どうなるかはその時になってみないと分からない。僕もすべての答えを持ち合わせているわけではない」
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