トップチームにはピリつきも大事。フェルスタッペン、カナダで公然とチーム批判した理由を明かす「僕は常にみんなの緊張感を保とうとしている」
マックス・フェルスタッペンは、カナダGPでレッドブルに対して批判的な言動をしたことは、チームを引き締める意図があったと説明した。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンはF1カナダGPの予選後、チームが自身のセットアップのフィードバックに耳を傾けなかったと発言。大きな話題を呼んだ。彼はモナコGPを前に、この一連の出来事について「教訓を得られた」と語った。
4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、モントリオールで予選6番手に終わった際、「最後のラップタイムがどこから出てきたのか、まったく分からない」とコメント。セットアップの方向性に関してチームの意見に従った理由については、「時にはチームに好きなようにやらせて『これはうまくいかない』と理解させる必要もある」と、チームに“分からせる”意図があったと説明していた。
レッドブル側も同じく、フェルスタッペンに“分からせ”ようとしていた。チーム代表のローレン・メキーズは、こういった互いの「だから言っただろ」というやり取りはチームの文化の一部であり、進歩していくためには欠かせないものだと語った。
母国オランダメディア向けの取材に応えたフェルスタッペンによると、カナダGPの後にこの件についてチーム内で議論が行なわれたという。
「こういう話は常にしているし、いつものことだ。僕たちは最適解を探そうとしていて、最低でも前進はできるようにしている」
「モントリオールで選んだ方向性は、前進したとは全く言えないと思う。でもしっかり分析されたし、かなり明確になった。これが今後のレースに向けて、正しい方向に進むための教訓になればいいと思っている」
またフェルスタッペンはカナダでの問題を公にした理由について、チームとその技術陣と緊張感を保つ目的もあったと明かした。
「僕は常にみんなの緊張感を保とうとしている。あの予選はうまくいかなかったから納得がいってなかった。だから正直な意見を言ったんだ」
今回の教訓によって、今後はチームがより自分のフィードバックに従うようになるのかと問われると、フェルスタッペンはそれが通常の状態だと強調した。
「いつもは僕の言うことをよく聞いてくれる、ということは言っておきたい。僕が明確に『その方向性は正しくない』と伝えないといけなかった一件がたまたまあったというだけだ」
レッドブル、2026年の初勝利はまだ遠い?
カナダGPでは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)のリタイアやマクラーレン勢の不振にも助けられ、今季初の3位表彰台を獲得したフェルスタッペン。ただRB22は路面のバンプや縁石に弱く、レース後のフェルスタッペンは次のレースに向けて「新しい背中を注文する必要がある」とジョークを言っていた。
フェルスタッペン曰く、ここ数週間でレッドブルの状況は好転しているわけではないといい、モナコも厳しい週末になると予想している。そのため、2戦連続で表彰台を獲得できるとも考えていないようだ。
今季からレッドブルと共にパワーユニット開発を行なうフォードは、今季初表彰台で勝利への意欲を高めているが、フェルスタッペンは現状の勢力図ではそれが現実的ではないと考えている。
「勝つためにはまだ多くのことが必要だ。(勝ちたいと)言うことはできるけど、現実を見ないといけない。現状では勝てるほどの速さはないし、ここでも同じだと思う」
カレンダーの中でも屈指の低速コースであるモンテカルロは、フェラーリに分があるのではという見方もある。これにはフェルスタッペンも同意している。
「ここ数戦を見ると、フェラーリは低速コーナーで非常に強い。だからここでもかなり良いはずだと思う」
「ここでは低速コーナーの性能に加えて、縁石やバンプに強くないといけないし、ドライバビリティも重要になる。そこがまさに肝となる部分だ……僕らは低速コーナーは問題ないにしても、その他はまだ最適とは言えない。そこがラップタイムを失う原因になっている」
モナコGPは毎年オーバーテイクが少ないレースになっており、近年はピットストップの回数を指定する形でレースに展開を作ろうとしていたが、逆にチームメイトをアシストするべく意図的にスローダウンする戦術が横行するなどして、むしろ不評を呼んだ。今季はマシンが大きく様変わりし、小型化もしたが、フェルスタッペンはこれによってオーバーテイクが増加することはないと考えている。
「マシンは小さくなって、タイヤも見やすくなった。でも一方でドライバビリティは昨年より難しくなっている。だから大きな違いはないと思う」
「それに、マシンはまだ大きすぎだ。F2でも抜けないし、F3でも抜けない。ポルシェカップでもオーバーテイクできないんだ。周りのクルマと戦っている限り、追い越しなんてできないよ」
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