F1 オーストリアGP

ローソン、レッドブル降格劇の真実を語る「チームが僕を守るためにそうした、なんて話はありえない」

リアム・ローソンは、レッドブルが彼の精神的な健康を守るためにレーシングブルズへと降格させたという主張を否定した。

Lydia Mee

公開日時: 2026/06/25 4:03

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Liam Lawson, Red Bull Racing

 リアム・ローソンは、2025年にわずか2レースでレッドブルからレーシングブルズに降格させられたが、これが自身の精神的な問題への保護措置だったという見方を強く否定し、自身の退団をめぐる世間の見方は全くの虚偽だと断言した。

 ローソンは2025年にF1フル参戦デビューを果たしたが、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブルで過ごした時間はごくわずかだった。2戦でレーシングブルズへ降格し、代わって角田裕毅がレッドブルのシートに座った。

 ポッドキャスト『High Performance』に出演したローソンは、この降格劇の厳しい現実について率直に語った。

「できるだけ気にしないようにしていたし、あたかもそんなことは一度も起こらなかったかのように振る舞っていた」とローソンは説明した。

「僕はあそこ(レッドブル)でたった2レース走っただけだったし、そのすべての経緯があまりにも異常だった。正直なところ、『最初からあそこに行かなかったことにしよう』と思ったんだ」

 その一方でローソンは、苦戦の背景には準備不足と、中国GPで行なったマシンセットアップの大きな賭けが裏目に出たと明かした。

「まず言っておきたいのは、もっと良い仕事は常にできるということだ。だからあの2レースを振り返れば、当時もそう考えていたけれど、自分にも改善できた部分はあった」

「でも実際には、テストがほとんどできなかった。シーズン前に走れたのは半日だけだったし、そのバーレーンテストですらトラブルで大きく制限されていた。だから最初のレースウイークには、十分な準備ができていない状態で臨むことになった」

「自分には『何とかなる、大丈夫だ』と言い聞かせ続けていた。誰だって自分を信じているものだけど、特に昨年のように接戦だと、マックスよりコンマ3秒遅いだけでQ1敗退になってしまう。本当に僅差なんだ」

Max Verstappen, Red Bull Racing, Liam Lawson, Red Bull Racing

Max Verstappen, Red Bull Racing, Liam Lawson, Red Bull Racing

Photo by: Red Bull Content Pool

「でも、準備という点では、チームとしてまったく良い仕事ができていなかったと思う。それでも、自分にももっとできたことはあったかもしれない」

「そしてメルボルンではエンジントラブルでFP3を走れなかった。本来なら予選前にソフトタイヤで2回走行する予定だったから、ソフトでの走行経験ゼロのまま予選に臨み、そこでミスを犯してしまった」

「その時は、準備不足を何とか埋め合わせようと無理をして、ロックアップしてコースオフした。普段なら絶対にしないような、本当にくだらないミスだった。その結果Q1敗退となり、決勝は最後尾スタートになってしまった」

「その後、中国へ向かったけれど、スプリントフォーマットの週末だったし、僕はそのコースを一度も走ったことがなかった。また同じように準備不足を埋め合わせようとして、小さなミスを重ねてしまった」

「僕が少しでも乗りやすく感じられるように、かなり大胆なセットアップ変更を試そうという話をしていた。でも同時に、チーム全体としてもマシンにはまったく満足していなかった。マックスも満足していなかったし、『このままではダメだから、かなり抜本的なことを試す必要がある』という雰囲気だった」

「そこで土曜の夜に全員でミーティングを開き、僕も賛成したうえで、『かなり思い切った変更を試そう』ということになった。目的は、僕にとってもチームにとっても今後の方向性を見つけ、このマシンをもう少し運転しやすくすることだった。『じゃあピットレーンスタートにして、マシンを根本的に変えてしまおう』という結論になった。通常のレースウイークでは絶対にやらないような、大規模な変更だった。本当に普通の変更の10倍くらいのレベルだったよ」

「狙いは、バランス自体は維持しながらも、まったく違う方法でそれを実現することだった。より運転しやすく、より安定したマシンにしようという考えだった」

「でも、それは完全に手探りの賭けだったし、仮にうまくいったとしても、決勝で成功する可能性はかなり低いと分かっていた。そういう事情は全部理解していたけれど、『これは将来のためになるし、方向性を見つける助けになる。どうせ最後尾スタートなんだから、一度試してみよう』と説明されたんだ」

「だからそのセットアップで走った。でもそのレースでは最悪だった。マシンはものすごく運転しづらく、タイヤを激しく消耗させてしまい、僕たちのレースは台無しになった」

 そして中国GP終了後、ローソンはレッドブルのシートを失い、日本GPからレーシングブルズへ戻ることを知らされた。

「その中国でのパフォーマンスが、そのまま僕に不利な材料として使われた。でも、初めて走る2つのサーキットで、シーズン序盤のたった2レースだけで判断されるなんて、僕は受け入れられない。そんなもので僕を評価することはできないよ」

「これはチームスポーツだ。全員が協力して戦っている。あの出来事が起きた時、僕は明らかにそれにふさわしい時期だとは感じていなかった」

 また、レッドブル首脳陣がプレッシャーから彼を守るために降格させたというパドック内の噂についても、ローソンは強く否定した。

「まるで僕が精神的に苦しんでいて、チームが僕を守るためにそうした、というような話になっていた。でも、実際はそんなものとはまったく違っていた。本当に現実とはかけ離れた話だったんだ」

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