F1 バーレーンGP
フェルスタッペン、F1にインディカーに近い”プッシュ・トゥ・パス”導入を支持「V8に小さなバッテリーを加えれば……」
マックス・フェルスタッペンは、現代F1を改善するために、インディカーのようなプッシュ・トゥ・パスが必要だと考えている。
公開日時: 2026/10/13 23:42
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Max Verstappen, Red Bull Racing
写真:: Alex Bierens de Haan / LAT Images via Getty Images
2026年のF1レギュレーションは、持続可能で超高効率なレースの新時代を切り開くはずだった。内燃エンジンと電気バッテリーの出力を50:50に近づける、出力配分がその象徴だ。
しかしドライバーに意見を聞けば、F1が全く逆の方向に進んでいるという声が聞こえてくるだろう。最も声高なのは、グリッド上でもっとも勝利への執念が強いと言えるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だ。
ポッドキャスト『P1 with Matt & Tommy』に出演したフェルスタッペンは、「F1のルールをひとつだけ変えられるとしたら?」というシンプルな質問を受けた。
フェルスタッペンは間髪入れずに、重くて複雑なV6ターボ・ハイブリッドの現行パワーユニットを捨て、自然吸気V8エンジンを復活させると答えた。
F1でV8エンジンの轟音が最後に響いたのは、物議を醸したハイブリッド時代が始まる直前の2013年シーズンだった。それ以降、マシンは極端に重くなり、2026年からはバッテリーのエネルギーマネジメントに大きく依存するようになった。
ルール変更について尋ねられたフェルスタッペンは、真っ先にパワーユニットへ矛先を向けた。
「今なら、エンジンをV8に戻す」とフェルスタッペンは即答した。
これは単により大きなエンジンサウンドを懐かしむという話ではない。現行世代のマシンが抱える重量やドライバビリティの問題を根本的に解決する方法だとフェルスタッペンは考えている。
「本当に多くのことを解決できる」と彼は説明した。
「ちゃんとしたV8のほうが、あらゆる面ではるかにいい。ドライバビリティもそうだし、軽いし、レースをしていてもっと楽しい」
フェルスタッペンのV8構想の中でもっとも衝撃的なのが、現代F1のオーバーテイクをどう変えるかという部分だ。
F1は2011年以降、空気抵抗を減らすためにリヤウイングのフラップを開くDRS(ドラッグ・リダクション・システム)を、ストレートでのオーバーテイクを促す手段として利用してきた。
フェルスタッペンは、軽量なV8マシンにインディカーで使われているプッシュ・トゥ・パスに近い小型の電気ブーストを組み合わせることで、DRSを完全に廃止できると考えている。
「それに、もしプッシュ・トゥ・パス用に小さなバッテリーが必要なら、それでいい。そうすればDRSも必要なくなる」とフェルスタッペンは提案した。
ドライバー自身が操作する「プッシュ・トゥ・パス」システムなら、ストレートの途中でフラップが開いたことでライバルを簡単に抜き去るのではなく、ドライバーがブレーキングで思い切ったアタックを仕掛けるためのコントロールをすることができるという。
「オーバーテイクを生み出せるだけの十分なパワーがあって、ストレートの終わりで自分から仕掛けにいく必要がある」とフェルスタッペンは語った。また、現在のDRSは「場所によっては強力すぎる」とも指摘した。
F1は2030年からV8パワートレインへ回帰する方向を目指しているが、3L V8ターボ+小型モーターというパッケージで基本合意したとされる。だがフェルスタッペンの理想とするパッケージは、もっと昔ながらのものだ。
「理想を言えばV8、V10だ。でも今ならV8になるだろうし、それなら最高だ。ドライブするのがもっと楽しくなる」
「そこにプッシュ・トゥ・パスのような小さなバッテリーを加えれば、それでいいと思う」
インディカーは2012年から2.2リッターV6ツインターボエンジンを使用。2024年シーズンの途中から、これに低電圧(48V)のモーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)および320kJ/ラップのスーパーキャパシター蓄電システム(ESS)が組み合わされた。
モーターによるパワーアシストも、プッシュ・トゥ・パスと同様ドライバーがステアリングのボタンを押すことで使用することができるが、厳密に言えばインディカーのプッシュ・トゥ・パスはモーターによるアシストではなく、一時的にエンジンの過給圧を上げることによるパワーアップである。
F1の次期レギュレーションはこれから詳細が詰められていくことになるが、フェルスタッペンの希望するようなパッケージが実現される可能性も残っている。
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