1年落ちF1マシンでのテスト解禁を受け、マクラーレン動く。オワードら若手にチャンス到来?
マクラーレンは、インディカードライバーのパトリシオ・オワードらにF1での経験を積ませるため、今年中に2021年型マシンでのテストプログラムを実施する予定だという。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
マクラーレンはかねてより、インディカー・シリーズのアロー・マクラーレンSPで活躍するパトリシオ・オワードをF1に転向させることを視野に入れてきたが、今季からはオワードら若手ドライバーらのために2021年マシンでのテストプログラムを組むようだ。
現在のF1において、レギュラーではない若手ドライバーがF1マシンをドライブする機会は非常に限られている。前述のオワードも、将来のF1ドライバー候補に挙げられているとはいえ、F1マシンでのこれまでの走行経験は昨年アブダビで行なわれたルーキーテストのみだ。
しかし今季のルールでは、シーズン中に少なくとも2回、ルーキードライバーをフリー走行で走らせることが義務付けられる。そのため、オワードが2022年シーズンのF1公式セッションに登場する可能性も十分あるだろう。
ただマクラーレンとしてはそのような機会に向けて十分な準備をしておきたいと考えており、昨年型のマシンでのテストプログラムを実施することを決めたようだ。今季からはテストに関するレギュレーションが変更されており、これまで禁止されていた前年型マシンでのテストが可能となっているのだ。
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、チームはこの新しいレギュレーションを受けて、2021年マシンのMCL35Mを若手ドライバーのテストのために活用し、さらにオワードがグランプリウィーク金曜日の走行に参加する可能性は十分あると述べた。
「F1では大きなルール変更があり、久しぶりに前年型のマシンでテストすることが許される」
「だから、我々はかつてのようなテストプログラムを組みたいんだ」
「F1のルールでは(フリー走行で)2回誰かを送り込まないといけないが、我々はそれを誰にするのか決めてない。ただ彼(オワード)が候補なのは確かだ」
Patricio O'Ward, McLaren
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
またブラウンは、オワードのような若手ドライバーをF1に転向させるかどうかは、インディカーでの成功よりも、F1マシンに乗ってみてのパフォーマンスによって決まるだろうと語った。
「F1に行くなら、F1マシンで何ができるかということがより重要になるだろうから、テストをする必要がある」
「必ずしもここ(インディカー)で勝つことが必要ではなく、ランド(ノリス)やダニエル(リカルド)、その他のドライバーと比較しながらF1でテストを行なうことになるだろう」
「ここでチャンピオンになったからといってF1に適応できるわけではないし、ここでチャンピオンにならなかったからといって適応できないわけでもない。だからこそ、テストプログラムを行なう必要があるんだ」
現時点では、マクラーレンからフリー走行に出走するのはオワードが有力とみられているが、ブラウンによると同じくインディカードライバーのコルトン・ハータをはじめ、他のドライバーも候補に挙がっている様子だ。
オワード以外のインディカードライバーを起用する可能性について問われたブラウンは「ここのパドックにいる誰かだろう」と返答。また、将来的なF1参入を目指しており、ハータをそのドライバー候補に挙げているマイケル・アンドレッティを手助けする可能性はあるのかと問われると、こう答えた。
「コルトンかい? 彼が頼んできたなら……コルトンも良いとは思う。彼の走りは印象的だからね」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments