まるで物々交換の青空市場? 赤旗中のグリッド変更にチームも違和感。アルピーヌ代表「かなりシュールだった」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1レースディレクターのマイケル・マシがリスタートの際、グリッド位置の変更を提案してきたことに驚いたと語った。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B, Lewis Hamilton, Mercedes W12, and Esteban Ocon, Alpine A521, battle for the lead at the restart
Mark Sutton / Motorsport Images
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1サウジアラビアGPで2度目の赤旗が掲示された際、F1レースディレクターのマイケル・マシにグリッド位置の変更を提案してきたことに、まるで”スーク”(アラブの青空市場)のようで驚いたと語った。
ミック・シューマッハー(ハース)がクラッシュした際に出動したセーフティカーで、ステイアウトしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がステイアウト。トップ2を走っていたメルセデス2台はピットインしたが、その後赤旗が掲示されたため、フェルスタッペンがトップに立った。
リスタートでは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が好スタートを見せ、フェルスタッペンはアウト側から遅れてターン1にアプローチした。結果として、フェルスタッペンはランオフエリアをカットするような形に。上手くコーナーを立ち上がれなかったハミルトンは、エステバン・オコン(アルピーヌ)にも交わされ3番手となった。
その直後、セルジオ・ペレス(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)の接触をきっかけに多重クラッシュが発生。2度目の赤旗掲示となった。
フェルスタッペンはコース外走行によりアドバンテージを得た形となったため、F1レースディレクターのマイケル・マシは、赤旗中断中にハミルトンにポジションを譲る形でグリッドを下げてリスタートするか、さもなければ後にスチュワードがフェルスタッペンに明確なペナルティを科す可能性があるという提案をレッドブルにした。
この際の、マシとレッドブルのスポーティング・ディレクターであるジョナサン・ウィートリーの会話は国際放送でも流されたが、この会話はチームにとってもファンにとっても驚きの連続だったようだ。
その際の感想を聞かれたホーナーは「スークの下にいるような感じで、珍しかった。これまでに経験したことのない光景だ」と答えた。
この申し出に驚いたのはレッドブルだけでなく、オコンがポールポジションでリスタートし、恩恵を受けた側となるアルピーヌのエグゼクティブ・ディレクターであるマルチン・ブコウスキーも、この状況を異常だと感じていたという。
「マイケルとジョナサンの間では、まるで地元の市場のように、ポジションとペナルティの取引をしているような、かなりシュールな話し合いが行なわれた」
そうブコウスキーはmotorsport.comに語った。
「気がついたらポールポジションを獲得していたのだが、これは異常なことで、レース中に話し合いがされていた。必ずしも”物々交換”ではなく、レース中にポジションを返すようにアドバイスされることもあると思う」
「そうしないと、スチュワードに相談されてペナルティを受ける可能性があるんだ。でも、赤旗の時にそれができたのは、とてもエキサイティングだったし、ちょっとシュールだったよ」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、グリッドポジションの交換にまつわる出来事を見直す必要があると考えている。
レース中、コース外を走行したフェルスタッペンがハミルトンにポジションを譲ろうと減速し、ポジションの交換を知らなかったハミルトンがそこに追突するという接触が起きているのだ。
「我々にとっても新しい状況だった」とウルフは話した。
「ターン1とターン2で非常にハードな動きをしてポジションを失った。そして彼らはポジションを戻さなければならないと言い、実際にトラックポジションを獲得したのだ」
「その後リスタートが切られたが、すぐにまたポジションを落としてしまっては元も子もない。その点を考慮しなければならない」
「マシはレース中、デブリやクラッシュで手一杯だったと思う。しかし外から見れば、学べることがあるのは明らかだ」
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