サインツJr.、僅差の2位に「半分がっかり」。でもマシンのパフォーマンスに満足
F1イタリアGPを2位で終えたマクラーレンのカルロス・サインツJr.は、あとわずかのところでF1初優勝を逃したのは、「半分がっかりだ」と語った。


2020年のF1イタリアGPは、大波乱の結果に終わった。アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが優勝……彼にとってはF1初優勝。赤旗中断とセーフティカー、そしてペナルティを潜り抜けての勝利だった。
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マクラーレンのカルロス・サインツJr.は、予選3番手を獲得。レース序盤はメルセデスのルイス・ハミルトンに次ぐ2番手を走行していた。そしてケビン・マグヌッセン(ハース)がピットレーンの入り口付近にマシンを止めたことで、サインツJr.に勝利の女神が微笑み始めたのだ。
マグヌッセンのストップにより、セーフティカーが出動。これを好機とハミルトンはピットに飛び込み、タイヤを交換する。しかしマグヌッセンのマシンがピットレーン入り口付近に止まっていたため、ピットレーンは進入禁止とされていたのだ。ハミルトンはこれに気付かずにピットインしてしまったため、10秒のストップ&ゴーペナルティを受けることになり、最後尾まで下がってしまった。
サインツJr.はピットレーンがオープンとなった後にピットインし、タイヤを交換。ハミルトンが隊列を離れた際にはトップに立つはずだった。
しかしガスリーは、マグヌッセンがストップする直前にピットストップを終えており、ハミルトンが後退した後は彼がトップに立つことになった。
サインツJr.はF1初勝利の絶好のチャンスだと見るや、ガスリーを懸命に追った。しかし最終的には及ばず、0.415秒差の2位に甘んじることになった。
「信じられないよ」
サインツJr.はそう語った。
「信じられないかもしれないけど、僕は2位で終わったことに、半分がっかりしているんだ。今日は、勝つために戦えるチャンスがあった」
「僕らはとても近づいていた。正直に言って、普通のレースだったならば、本当に良いペースだったから、ルイスの後ろの2位になれたと思う。だから今回の結果は、僕らに値するモノだと思う」
サインツJr.は、セーフティカーが出動した際にガスリーが前に出たことについて、驚いたと認めた。
「ピエールが前にいたんだ。『すごい! どうしてそんなことが起きたんだ?』という風に思ったよ。でも、セーフティカーには少し不運があったようだ。赤旗の後には、それを回復するために良い仕事をしたと思う」
「2位になれたことは、とても嬉しく思っている。週末を通して、僕らはとても速かった。中団グループを簡単に制圧できたと思う。だから、この結果には満足しなければいけない」
勝利を逃したにもかかわらず、マクラーレンは今週末に行なった全て仕事について誇りに思うべきだと、サインツJr.は語った。
「6番手から2番手に戻って、ピエールを追いかけた。そして、なんとか0.3〜0.4秒差でフィニッシュできた。それは誇りに思うし、マシンのペースについては誇りに思う必要がある」
「もしレッドフラッグが出なければ、今日はルイスの後ろでフィニッシュできたと思うけど、でもそれはそれだね」
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