F1 シュタイアーマルクGP

レッドブル残留、間違いなし? 好調ペレス、チームとの”自然でスムーズ”な契約交渉を臨む

レッドブルへの適応が進み、好結果を出し始めているセルジオ・ペレスは、チームとの新たな契約に関する交渉がスムーズに進むことを期待している。

Sergio Perez, Red Bull Racing and Christian Horner, Team Principal, Red Bull Racing

 レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは、チームとの新たな契約締結に向けて、交渉がスムーズに進むことを期待している。

 ペレスは元々、レーシングポイント(アストンマーチン)と今季のF1を戦う契約を結んでいたものの、チームはセバスチャン・ベッテルと契約するため、ペレスの契約に存在していた解除条項を行使。ペレスの将来が一転して不透明となった。

 マックス・フェルスタッペンに匹敵する速さを持つドライバーを見い出せずにいたレッドブルは、ペレスに白羽の矢を立て、アレクサンダー・アルボンの後任ドライバーとして1年契約で彼をチームに迎え入れた。

 ペレスはシーズン開幕当初は新たな環境への適応に苦しんでいたが、徐々にパフォーマンスを上げ、第5戦モナコGPでは4位を獲得。第6戦アゼルバイジャンGPでは優勝、第7戦フランスGPでは3位表彰台獲得と、レッドブルの期待に応える結果を残し、レッドブルのコンストラクターズランキング首位に大きく貢献している。

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 こうした活躍もあって、すでにペレスは来季以降もチームに残るのではないかと見られている。

 F1は現在、3連戦(フランス~オーストリア連戦)の真っ最中であり、ペレスは新しい契約について話し合う時期ではないと感じているという。彼は話し合いは自然に行なわれるものであるとしつつ、交渉に長い時間がかからないことを望んでいると話した。

「今は3連戦でとても忙しいが、そのうちに話ができるようなタイミングが来るだろう」

「願わくば、あまり時間がかからないようにしたい。長い時間をかけた時は、良い経験がないからね」

「でも、それは自然なことだと思っている。チームに馴染み、チームと共に働き、チームもそれに応えてくれているなら、それ(契約交渉)は自然にとてもスムーズに行なわれるべきことなんだ」

「シーズン中はそれを考えずに、やるべきことに集中すべきなんだ」

 ペレスはフランスGPの決勝レース後半、4番手を走行していた。ペレスのポジションは、メルセデスがフェルスタッペンの2ストップ戦略に対抗する上で大きな障害となった。さらに、ペレスはバルテリ・ボッタスのオーバーテイクに成功。レッドブルが久々のダブル表彰台を獲得するという結果をもたらした。

 フェルスタッペンもペレスと意気投合しており、彼がレッドブルで活躍していることを喜んでいるようだ。

「すべてがとてもうまくいっている」と、フェルスタッペンは語った。

「もちろん、チェコ(ペレス)のことは前から知っていたけど、チームメイトとしてではない。だから当然、これまでとは(関係が)ちょっと違う」

「これまでのところは素晴らしいと思う。今、上位の方で一緒に仕事ができて、チームのために最高の結果を出すことが出来ている。それが望んでいたことだったんだ。間違いなく、これを続けていきたい。彼は素晴らしいチームメイトだし、僕たちはとても楽しんでいるからね」

 ペレスはこれまでの7レースで84ポイントを獲得し、ランキング3番手につけている。それに比べ、2020年シーズンを戦ったアルボンは全17戦で105ポイント獲得に留まっている。

 今季のレッドブルが、より競争力のあるマシンを手に入れたことも、ペレスとアルボンのリザルトの違いに影響しているのは間違いないだろう。昨年のレッドブルのマシンは空力的にピーキーな性能だったこともあり、マシンをうまく操ったフェルスタッペンを褒めるべきだ。

 しかし、フェルスタッペンはふたりのドライバーが共に上位で戦い、メルセデスにプレッシャーをかけることの重要性を強調した。

「これまで、僕たちは彼ら(メルセデス)と戦うことができるマシンを持っていなかったから、やりたいことができたんだ」

「3ストップをしたり、リヤタイヤをフロントにつけたりしたって、何も変わらなかっただろう」

「今、僕たちは彼らと戦えるマシンを持っている。そして当たり前だけど、2台で戦うことがとても重要なんだ。バクーやポール・リカールではまさにそれを実践してきた」

「コンストラクターズタイトルのことを考えても、シーズン最後までこの状態を維持することが大切だ」

 
 

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