ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
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ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

F1メカ解説|市街地シンガポールに持ち込まれた各マシン。アルファタウリも新型フロントウイング投入|シンガポールGP直送便

シンガポールGPに持ち込まれた、各マシンのディテール写真を一挙公開。アルファタウリは、新型のノーズとフロントウイングを持ち込んでいる。

F1メカ解説|市街地シンガポールに持ち込まれた各マシン。アルファタウリも新型フロントウイング投入|シンガポールGP直送便
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AlphaTauri AT03 nose detail

AlphaTauri AT03 nose detail

Photo by: Giorgio Piola

 アルファタウリはシンガポールGPに、新たなノーズとフロントウイングを持ち込んだ。従来仕様は、フロントウイングのメインプレーンが、少し持ち上げられてノーズへと接続しており、いわばティレル019のようなアンヘドラルウイング状になっていた。これにより、フロア下に乱れの少ない気流を送ろうとしていたのだろう。

 今回の新型は、フロントウイングのメインプレーンが逆に下に広がる形となってノーズに接続している。これにより、フロントセクションでのダウンフォース増加を狙い、これまで苦戦してきたハイダウンフォースを必要とするコースでのパフォーマンス向上を目指しているものとみられる。


 

McLaren MCL36 side detail

McLaren MCL36 side detail

Photo by: Giorgio Piola

 マクラーレンは、シンガポールGPに新しいパッケージのMCL36を持ち込んだ。これは、今回と日本GPで使われる特別カラーリングを発表した際のレンダリングでも確認できたものだ。サイドポンツーンの開口部のエッジは、レッドブルの影響を受け、上が短く、下が長いデザインへと変更された。


Mercedes W13 rear wing detail

Mercedes W13 rear wing detail

Photo by: Giorgio Piola

 メルセデスはリヤウイングのメインプレーンを、波打つような形状のモノに変更してきた。翼端板と接続する部分は上方に持ち上げられ、その後下方に広がり、中心部分はさらに上方に持ち上げられている。この形状は、車体全体の形状に対応している部分もありそうだ。フラップは当然ながら前回よりも立てられ、後端にはガーニーフラップも取り付けられた、ハイダウンフォース仕様のモノである。


The nose and front wing of an Aston Martin AMR22 in the pit lane

The nose and front wing of an Aston Martin AMR22 in the pit lane

Photo by: Lionel Ng / Motorsport Images

 アストンマーチンがシンガポールGPに持ち込んだ、ハイダウンフォース仕様のフロントウイング。フラップは翼端板に向けて極端に捻れ、翼端板との接続部分はかなり薄くなってアウトウオッシュ(外側に向けた空気の流れ)を生み出している。フラップの中腹はかなり厚みを帯びており、大きなダウンフォースを発生することを目指している。


Ferrari F1-75 floor detail

Ferrari F1-75 floor detail

Photo by: Giorgio Piola

 フェラーリのフロア前端部、ベンチュリ・トンネルの入り口である。このベンチュリ・トンネルは、グラウンド・エフェクトカーとなった今季マシンでは、最も重要なエリアだと言えるかもしれない。フェラーリは外側が低く、車体中心線側は高い入り口が設けられている。ただ外側のフェンスは、ベンチュリ・トンネル入り口の高さを合わせられているようだ。また車体中心側の入り口の前方には、三角形のフィンも取り付けられている。


Ferrari F1-75 front wings and nose cones in the pit lane

Ferrari F1-75 front wings and nose cones in the pit lane

Photo by: Lionel Ng / Motorsport Images

 フェラーリのガレージ前に並べられた、ノーズとフロントウイングのアッセンブリー。注目すべきは、フラップの仕様違いである。
 並べられたふたつのうち上方のアッセンブリーを見ると、フラップの外側のエレメント後端にも、ガーニーフラップが取り付けられている。一方で下のアッセンブリーは、フラップの内側エレメントにのみガーニーフラップが取り付けられている。もしかしたらフェラーリは、金曜日のフリー走行でこの2種類を試し、最適解を求めようとしているのかもしれない。


Alfa Romeo C42 rear wing detail

Alfa Romeo C42 rear wing detail

Photo by: Giorgio Piola

 アルファロメオのリヤウイング。メインプレーンは極端なスプーン形状になり、フラップもかなりの角度まで立っているようだ。またフラップ後端にはガーニーフラップも取り付けられていて、最大限のダウンフォースを獲得しようとしているのが分かる。またフラップの両端、翼端板との接続部には、ティアドロップ型のDRS用ピボットが取り付けられている。この角度が、斜め上を向いていることから、この部分の気流もこの方向に流れているだろうことが想像できる。


Alfa Romeo C42 front wing detail

Alfa Romeo C42 front wing detail

Photo by: Giorgio Piola

 アルファロメオのフロントウイングを上方から確認。メインプレーンとフラップの1枚目をつなぐサポートブラケットが、片側5ヵ所ずつ取り付けられている。これは当然剛性を強化するためのものだが、同時に気流を整える役目も果たしている。


McLaren MCL36 front wing detail

McLaren MCL36 front wing detail

Photo by: Uncredited

 マクラーレンMCL36のフロントウイング。フラップの翼端板との接続部は、3枚が1枚に集約するような形で薄くなり、アウトウオッシュの気流を生み出すのに役立っているはずだ。

 
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