F1 ロシアGP

F1ロシアGPで4基目PUを投入したフェルスタッペンと、投入しなかったハミルトン……その理由を両陣営に聞く

レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1ロシアGPでマックス・フェルスタッペンに4基目のパワーユニット(PU)を投入することとなった理由について説明。またメルセデスのトト・ウルフ代表も、今後のPU運用に関する見解を語った。

Adam Cooper

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編集: 2021/09/25 10:23

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Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1第15戦ロシアGPのフリー走行2回目を前に4基目のパワーユニット(PU)を投入。これはPUの年間使用制限をオーバーするため、フェルスタッペンはペナルティにより同GPを後方グリッドからスタートすることとなった。

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 2021年シーズンも約3分の2を消化し、各チームは年間3基(一部コンポーネントは2基)までと定められているパワーユニットをどのように運用するか、頭を悩ませているだろう。使用制限をオーバーするともちろんペナルティを科されるが、走行距離のかさんだPUで走行を続けることもトラブル発生やパフォーマンス低下のリスクに繋がる。

 フェルスタッペンはイギリスGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)とクラッシュしたことにより、PUの1基にダメージが確認されたため、より厳しい状況にあった。そのためチームも、今季中の4基目投入は避けられないと認識していた。

 そんな中、フェルスタッペンはイタリアGPでのハミルトンとの接触事故の責任を問われ、ロシアGPでの3グリッド降格ペナルティを言い渡された。加えてソチで行なわれるロシアGPは伝統的にメルセデスが得意としているため、レッドブルはこの週末にPU交換に踏み切り、後方から追い上げることを決断したのだ。

 この件についてレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルにはフェルスタッペン車のPUコンポーネントを一部だけ交換し、ペナルティを10グリッド降格に抑えるという選択肢があったことを明かした。しかし結局チームは全てのコンポーネントを交換することを決断したため、フェルスタッペンは自動的にグリッド最後方に回ることとなった。

 マルコはmotorsport.comに次のように説明した。

「ここではメルセデスが強いので、例えば我々(フェルスタッペン)は予選で3番手になるとしよう」

「まず3グリッド降格となり6番手、それで(PU交換による10グリッド降格で)16番手だ。我々には、10グリッド降格で済むように交換をする、という選択肢があったのだ」

「しかし16番手と(最後尾の)20番手には大した違いがない。だから全て交換することにした。その方が安全だし、今後のレースでも攻めた走りができる。心配する必要がなくなるのだ」

 日曜のレースでフェルスタッペンに何を期待できるかについて、マルコは次のように語った。

「それはもちろん、セーフティカーが出るか出ないかなど、レースの展開次第だ」

「予選は重要ではない。そのため我々はレースに向けたセットアップに集中する」

「その一方で、ザントフールト(オランダGP)でオーバーテイクが可能だと思っていた者は誰もいなかったし、(セルジオ)ペレスは余分なピットストップを強いられたにも関わらず8位に入った。いろんなことが起こり得るだろう」

 そんな中、フェルスタッペンのライバルであるハミルトンが所属するメルセデスは、ハミルトンに4基目のPUを投入する計画は少なくとも当面の間ないようだ。

 なおハミルトンのチームメイトであるバルテリ・ボッタスは、イタリアGPの週末に4基目PUを投入。スプリント予選レースを制してポールポジションの権利を得たものの、決勝はグリッドペナルティの影響で後方からのスタートを余儀無くされた。

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、メルセデスはソチでの相性の良さを存分に活かすことで、ハミルトンに最大限のポイントを持ち帰らせたいと語った。

「ここは我々にとって大きなチャンスだ」とウルフは語る。

「全て計画通りに進めば、我々は前の方からスタートして大量得点できるだろう」

「現時点ではパワーユニット開発において、信頼性に関する問題の兆候に注目しているが、それはまだ見られない。我々は週末ごとにそれを確認している」

 ハミルトンはフェルスタッペンやボッタスと違い、アクシデントによってPUのダメージを受けておらず、それがライバルに対する優位性を作り上げている。ただウルフは、PU交換のタイミングを図ることは一筋縄ではいかないと語った。

「週末に調子が悪かったり、アクシデントに巻き込まれたりして、結果的に後方からのスタートになってしまうレースもある。そういったことから、早々にパワーユニット交換に踏み切ることはあまりしたくないのだ」

 ホンダはシーズン後半戦から、新型のエナジーストアを投入。フェラーリもロシアGPからシャルル・ルクレールのマシンにアップグレード版のPUを搭載するなど、各メーカーが終盤戦に向けてパフォーマンスアップを狙っている。しかしウルフは、メルセデスが許可されたアップグレードをシーズン序盤に行なったことから、今後パフォーマンスに関係するアップグレードはないと語った。

「他のチームが何をしているのか分からないのが実情だ。そういった話はただのノイズに過ぎない」

「我々にとって、適切な時期にアップグレードを行なうのが重要だった。そして我々はそれを今年初めに行なった」

「こういう僅差の戦いの中で、そうしたことには満足している。皆が信頼性の問題や開発の遅れに悩まされているのが分かるからね」

 

 

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