ランキング最下位が確実になった瞬間に開発ストップ! 2023年のウイリアムズは復活できるのか……カピト元代表「8番手や9番手との差が大きすぎた」
ウイリアムズは、2022年のコンストラクターズランキングで最下位になることが確実となった段階で開発をストップさせ、2023年用マシンの開発にリソースを完全に移したという。
2022年のウイリアムズF1は、直線スピードが重視されるコースなどでは優れたパフォーマンスを発揮したものの、基本的にはシーズンを通じてライバルに遅れを取り、コンストラクターズランキング最下位に終わった。
そのウイリアムズのチーム代表を務めてきたヨースト・カピトは、2022年シーズン限りで同職を退き、さらにウイリアムズからも離れることになった。そのカピトは、ウイリアムズを辞める前に、チームのランキング最下位が確実になった段階で、開発を2023年用マシンに移行したと語った。
ウイリアムズの2022年の獲得ポイントは8。35ポイントを獲得しランキング9位となったアルファタウリにも大きな差をつけられることになった。カピトは2022年まで、ウイリアムズは期待通りの進歩を遂げてきたと語ったが、開発の速度に関してはライバルに劣っており、シーズン中に追いつくのは難しいと考えていたようだ。その結果、シーズン途中で2022年用マシンFW44の開発を中止する決断を下したと明かしている。
「当時いた場所から見てみると、ランキング8番手や9番手との差が大きすぎて、今年のマシンに力を入れても意味がなかった」
そうカピトは語った。
「開発を続けてもランキング10位だ。しかもそれでは、来年のマシンに力を注ぐチャンスを逃す。だから10位になることが分かった時には、もうその差はどうでもよかった。そして来年のクルマの開発に全力を注いだんだ」
「それは、シルバーストンで大規模アップグレードを投入した直後のことだった」
ウイリアムズは2018年から2020年まで、3年連続でコンストラクターズランキング最下位に終わった。しかし、徐々にそこから回復する兆しを見せており、2020年の夏にドリルトン・キャピタルの買収された後は特に勢いを増し、2021年には表彰台も獲得した。
ただカピトは、2022年の開発を早々に切り上げたことで、2023年は確実に前進しなければいけないと語った。
「我々はまだ、他のライバルたちがいるのと同じところにはいない」
そうカピトは語った。
「だからこそ、バランスが取れるまでの長期的な視点が必要なんだと思う。みなさんは『今はすべてのチームが同じ予算を持っているのだから、みんな同じレベルにいるべきだ』と仰るかもしれない。しかし実際には、それぞれのチームが異なるレベルで予算上限に達した」
「予算上限のレギュレーションが導入される前、ウイリアムズは何年もの間投資したモノはほとんどなかった。それで遅れをとったのだ」
「今誰もが手にしているのと同じ予算に追い付くためには、資金を投入するだけで解決できるわけではない」
ただそのカピトも、12月中旬にチーム退任が発表。カピトが進めてきた改善の路線が、代表が変わることで順調に継続されるのか? 注目が集まる。
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