FIA F2 モナコ

首位走行のカマラに不運……ツォロフ今季3勝目。宮田莉朋はVSC宣言”4秒前”にピットインしポジションアップに成功。6位入賞|FIA F2モナコ フィーチャーレース

FIA F2モナコ戦のフィーチャーレースは、前半リードしていたラファエル・カマラがタイヤ交換直後にストップする不運。ツォロフが3勝目を挙げ、宮田莉朋も6位となった。

田中 健一

編集: 2026/06/07 9:13

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Nikola Tsolov, Campos Racing

Nikola Tsolov, Campos Racing

写真:: Dom Gibbons / Formula 1 via Getty Images

 FIA F2の第4ラウンド・モナコ戦フィーチャーレースが行なわれ、ニコラ・ツゥロフ(カンポス)が優勝。宮田莉朋(ハイテック)はバーチャル・セーフティカー(VSC)が出る直前にピットインするという好判断が功を奏し、6位に順位を上げてフィニッシュした。

 現地時間の9時25分にフォーメーションラップのスタートが切られたFIA F2のモナコ戦フィーチャーレース。路面はドライ、気温22度、路面温度28度というコンディションであった。

 ポールポジションはラファエル・カマラ(インヴィクタ)。2番手にはツォロフが続き、宮田は10番グリッドに並んだ。

 アウト側のグリッドに並んだツォロフは、ノーズをカマラがいるイン側に向けて、スタートでのオーバーテイクを狙った。しかしカマラの蹴り出しが良く、首位をキープ。ツォロフは2番手に甘んじた。

 首位カマラは快調なペースで走り、後続を引き離しにかかる。しかしそこでチームから無線が入る。

「最初の6周だ。でもまだ集団をコンパクトにしておきたいね」

 このF2のフィーチャーレースは、タイヤ交換を最低1回は行なわなければいけないという義務があり、6周を超えた時点からその義務消化が認められることになる。集団をコンパクトにしておけば、ライバルがピットストップするのを封じることができるかもしれない……ピットストップを終えて集団の中に戻ってしまえば、新品タイヤのメリットを享受できなくなる可能性が高いからだ。

 それでも、今回持ち込まれているタイヤのうち柔らかい方であるスーパーソフトタイヤを履いてスタートに望んだマシンは、7周目頃を皮切りに早々にピットインし、ソフトタイヤへと履き替えた。

 早々にタイヤ交換を済ませたマシンの中で首位は、ラファエル・ヴィラゴメス(VAR)であった。ただヴィラゴメスは、スーパーソフトタイヤでスタートし、再び早々にスーパーソフトへ履き替えたドライバー。まだソフトタイヤを使っておらず、義務を消化していない。その後方を走っていたエンツォ・フィッティパルディ(AIXレーシング)が、タイヤ交換義務消化組の首位であった。

 なおヴィラゴメスは14周を走り終えた段階で2度目のピットストップを行ない、ソフトタイヤに履き替えて義務を消化した。しかしこの時点で最下位までポジションは落ちた。

 23周目頃から、ソフトタイヤでスタートしたドライバーもタイヤ交換義務を消化し始め、30周目前後からは上位勢もピットへ。レースが動き始めた。

 ピットストップ前に4番手を走っていたディノ・ベガノビッチ(DAMS)は、29周を走り切ったところでピットへ。そしてフィッティパルディの僅か前でコースに復帰し、タイヤ交換完了組の首位に立った。

 2番手ツォロフは32周を走り切ったところでピットインを完了。翌周には首位カマラもこれに反応した。カマラはツォロフの前でピットアウトし、これで悠々首位となるはずだった。しかしペースが上がらない! そして35周目のターン1”サンテ・デボーテ”を曲がりきれずに直進。無線で「何が起きたんだ! 全然グリップがなくなってしまった!」と訴え、マシンを降りた。

 これでバーチャル・セーフティカーが宣言されたが、絶好のタイミングでピットインしたのは宮田だ。VSC中にタイヤ交換を行っても、義務を消化したとはみなされない。しかし宮田は、VSCが宣言される僅か4秒前にピットレーンに進入していたため、これは義務を消化したと認められる。ロスタイムを最小限に抑えることに成功し、それ以前は10番手付近を走っていたものの、実質的な5番付近に順位を上げてコースに復帰することができた。

 なお宮田はピットレーン出口でチームメイトのコルトン・ハータと横並びになった。この時ハータは、VSCにもかかわらずコース上で宮田を抜いてしまったと判断されたようで、10秒のタイム加算ペナルティが科された。

 ただ宮田の後ろからは、マルティニウス・ステンショーン(ローディン)が厳しいプレッシャーをかけた。

 残り2周というところでアレックス・ダン(ローディン)、残り1周でクシュ・マイニ(ARTグランプリ)とマリ・ボーヤ(カンポス)がピットインを済ませた。

 タイヤが温まっていないマイニには、後方からベガノビッチと宮田が接近し、プレッシャーをかける。ベガノビッチはこれをオーバーテイクし、宮田もオーバーテイクを狙ったが、宮田は逆に一瞬の隙を突かれてしまい、最終コーナーでステンショーンにポジションを奪われてしまった。

 結局ツォロフが逃げ切ってトップチェッカー。これでメルボルンのフィーチャーレース、マイアミのスプリントレースに次ぐ、今季3勝目となった。なおツォロフは、一昨年、そして昨年と2年連続でFIA F3でもこのモナコで勝っており、3年連続でこのモナコの表彰台の頂点に立つことになった。

 タイヤ交換を遅らせたことが功を奏したダンが2位、3位にベガノビッチが入った。4位は最後粘ったマイニで、5位はステンショーンだった。宮田は絶好のタイミングでピットインを済ませたことで6位フィニッシュを果たした。

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