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General 連載:レース以外のこと聞いてみた

世は空前のサウナブーム……牧野任祐に聞く「1度はやってほしい」極上の“ととのい”体験【連載:レース以外のこと聞いてみた】

レース関係者がハマっている趣味や、レース以外に情熱を傾けているものを特集する本企画。今回は最近サウナによく行くという牧野任祐に、サウナの楽しみ方について話を聞いた。

Tadasuke Makino, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

 モータースポーツ業界に携わる者たちは、根っからのレース好きが多く、趣味が高じて現在の職に就いている者が多い。とはいえ、そんな彼らにもレース以外の趣味があったり、レース以外でも情熱を傾けるものがあったりする。本企画では、レース関係者たちの“好き”にスポットライトを当てていく。

 今回インタビューしたのは、スーパーフォーミュラ、そしてスーパーGTのGT500クラスに参戦する牧野任祐。牧野には当初、“ファッション”をテーマに話を聞こうと打診したのだが、「実は僕、今は服よりもサウナにハマってるんですよ」とのことだったので、テーマをサウナに変更。かくいう筆者もサウナ好きとあって、インタビュー日(スーパーフォーミュラ開幕大会富士の金曜日)の前日には御殿場市の某ホテルでサウナに入り、万全の準備(?)の下でインタビューに臨んだのであった……。

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ーーそれでは本日はよろしくお願いします。早速ですが、サウナにはいつ頃ハマったのでしょうか?

「去年の後半くらいから、サウナにハマりだしました。元々サウナ自体は嫌いではなくて、銭湯に行った時は入ったりしていましたが、“ちゃんとした入り方”をしていませんでした。でも、サウナにハマっている友達についていって、ちゃんとしたサウナの入り方を教えてもらってからは『めちゃくちゃ良いな』と思ってハマりだしました」

ーーその“ちゃんとした入り方”について詳しく聞かせていただきたいです。

「僕はまずサウナに10分くらい入ります。僕は10分でしっかり汗が出ますし、熱いと感じますが、もちろん10分では足りないという人もいるでしょうし、逆に5〜6分で汗がたくさん出る人もいるでしょう。そこは人それぞれでしょうし、自分の許容範囲内で入った方がいいですね」

「そしてそこから水風呂に入ります。水風呂を長めにする人もいれば、短い人もいますよね。僕はそんなに長くなくて、30秒〜長くても1分くらいですね。それよりもその後が一番大事で、外気浴(=屋外に用意された椅子などに座り、外の空気に触れながら休憩すること)が一番大事です」

ーー確かに! よく分かります。(そういえば昨日、外気浴するの忘れてたな……)

「サウナによく行く人は当たり前のように分かっていると思いますが、そうでない人は外気浴をしていない人が多くて。サウナ入って、水風呂入って、そのままサウナ室に戻るみたいな。めちゃくちゃもったいないし、許せないです!(笑)」

ーー許せないですか!(笑) 確かにあの瞬間が気持ち良いんですよね!(今日の夜は忘れず外気浴しよう……)

「そうなんですよ。あの感覚を求めて行っているのに、やらないのはもったいないです。外気浴に関しては僕は時間を決めていなくて、寒くなったら戻る、くらいに考えています。とにかく、あの時間が一番好きですね」

ーーちなみに、そのルーティンを何周かする方も多いと思いますが、牧野選手は何周しますか?

「……3(周)はいきますね。体調や気分次第ですけど、良い時は5周くらいいきますね」

ーー結構いきますねぇ。じゃあ、1周とかで終わることはあまりないですか?

「1周は基本ないです。2周はたまにあります。1周目で『かなりキテるな』という時は2周で終わったりしますけど、1周ということはないです。大体3周です」

ーーなるほど(そういえば昨日、1周しかしてない……)。ちなみにドライバーさんで他にもサウナにハマっている人とか、知っていたりしますか?

「(小高)一斗です。家が近くて、この前も一緒にサウナ行きました。あと鈴鹿のファン感の時に(小林)可夢偉さんと少し話したんですけど、可夢偉さんもサウナによく行くらしいです」

ーーそう考えると、やっぱりサウナは流行ってますよね。

「そうですね。今はなかなか気軽に旅行などに行きづらい状況ですが、僕の中ではサウナが付いていて綺麗な場所に行く、というのが選択肢のひとつになっています」

ーーサウナを利用する時は、銭湯のサウナに行くことが多いですか?

「けっこうバラバラですが、基本は銭湯に付いているサウナに行くパターンが多いですね」

ーー今はホテルの大浴場にもサウナが付いているところがありますから、レースウィークにサウナという選択肢もありますよね。

「そう言えば、ドーミーインにサウナがあるんですよね? ヤマケン(山下健太)から聞きました」

ーーそうなんですよ! 鈴鹿や富士、SUGOでレースがある時はサーキットの近くにあるのでオススメです(経験者)

「良いですねぇ〜」

ーーでは今後はレースウィークもじゃんじゃんサウナに行っていただくとして……普段はどのくらいの頻度で利用していますか?

「週3くらいですね。近くのサウナに行ったり、どこかに目星を付けてそこへ行ったり、色々ですが」

ーー結構ガチのサウナーですね。

「そうですね。地元の大阪にいる時はもっと行くかもしれません。地元の友達もサウナ大好きなので、とりあえずサウナ行っとくか、みたいな」

ーーそれだけサウナが習慣になっていると、「1週間サウナ禁止」なんて言われたら耐えられないのでは?(笑)

「キツいですね(笑)。僕は元々寝付きが悪くて、あまり寝れない人だったんですけど、サウナに行きだしてから寝付きが良くなりました。血液の循環が良くなるので、疲労感も抜ける感じがします。あとニキビが減りました」

Tadasuke Makino, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

Tadasuke Makino, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

Photo by: Masahide Kamio

ーーお肌にも良いと。女性にもオススメですよね。

「女性にはオススメです。貧血の方にはオススメできない部分もありますが、基本的には良いことしかないと思いますよ」

ーー今はキャンプ場でのテントサウナなど、色んなサウナがありますが、そういったものにも興味はありますか?

「何でも興味あります。キャンプ場に小さいサウナ小屋があって、ドラム缶の水風呂に入って……みたいな。一回行きましたが、めちゃくちゃ良かったです」

ーーあとはスーパー銭湯の中にも、普通のサウナ以外にミストサウナや塩サウナなど、色々な種類がありますがその辺は……。

「僕は無理ですね……。(低温の)ミストサウナとかだと汗をかけないので。(サウナの温度は)90℃は欲しいです。できれば水風呂も10℃近辺が良いですね。キンキンになってる水風呂に一瞬でも良いから入りたいタイプです。

ーーでしたら、ロウリュ(=サウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させるサウナ入浴法。体感温度が一気に上昇する)などはお好きなのでは?

「ロウリュができる場所に行ったらやっています。あれはヤバいですけど、僕はそっちの方(暑い方)が好きです」

ーーサウナ後のルーティン、例えば「これを飲む!」みたいなものがあれば教えてください。

「オロポ(=オロナミンCとポカリスエットを混ぜたドリンク。サウナー界では有名)。もちろんオロポです(笑)。間違いなく言えるのは、サウナ終わりの炭酸は美味しいということです。サウナ後にビールを飲む方もいますが、炭酸は良いですね」

ーー今後挑戦してみたい「サウナ」はありますか?

「芸能人のYouTubeとか見ていると、家にマイサウナを作っている人いるじゃないですか。規模にもよりますが、300万円くらいらしいです。あれめっちゃ良いですよね。いつか作ってみたいですね」

ーーここまでサウナの魅力が色々出てきましたが、改めてサウナに行ったことがない人に向けてひと言お願いします。

「サウナに行ったことない人はだいたい『水風呂ムリ!』『外気浴なんて寒いからムリ!』と言いますが、騙されたと思って、とりあえず一回行ってみろと(笑)。そのひと言です」

ーーありがとうございます。それではこの企画で恒例となった最後の質問です。あなたにとってサウナとは?

「……オンオフを切り替えられる場所、ですかね。サウナに入っている時の10分間は、『この前のレースのセットアップ、どうだったのかな……』とか、すごく色々なことを考えてしまいます。でも外気浴をしている時は何も考えないというか、1回リセットできるんです」

ーーなるほど。身体だけではなく、心も“ととのう”訳ですね! ありがとうございました。


 今回のインタビューを通して、自分がいかに“サウナにわか”であるかを思い知らされた筆者は、その日の夜は牧野のアドバイス(?)通りにサウナ→水風呂→外気浴のルーティンを2周。「ちゃんとした入り方」を実践したことで完全に“ととのって”しまい、今や休日は近場のサウナを物色する日々が続いている……。

 
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