100周年記念のル・マン24時間、ハイパーカークラスは群雄割拠の計16台エントリー。ポルシェは4台、キャデラックは3台体制に
100周年記念を迎える2023年のル・マン24時間レースは、ハイパーカークラスに16台がエントリー。最高峰クラスのエントリーは2011年以来最多となっている。
写真:: Porsche Motorsport
6月10日から11日にかけて開催されるル・マン24時間レース。記念すべき100周年大会のハイパーカー部門は、FIA世界耐久選手権(WEC)にフル参戦する12台に加え、4台が追加エントリーすることになる。
まず、WECと北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦しているポルシェは、計3台の体制でル・マンに参戦する。ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツはIMSAに参戦する車両を1台、または2台ル・マンに持ち込む計画を撤回していたものの、結果として1台を追加エントリーしている。
IMSAのマシン75号車については、ドライバーはフェリペ・ナッセだけがエントリーリストに記載されている。
一方で、ポルシェのカスタマーチームとしてWECに参戦(開幕戦は欠場)する予定の2チームのうち1チームであるプロトン・コンペティションだが、こちらはル・マンのエントリーリストに載っていない。
ポルシェ963はサプライチェーンの問題で納車が遅れており、4月29日にスパで開催されるWEC第3戦の週明けまでカスタマーカーの引き渡しができないため、プロトンは参戦を延期することを選択したのだ。彼らは7月9日に開催される第5戦モンツァでのデビューに向け、963のテストプログラムに集中する予定だ。
一方、JOTAは38号車ハーツ・チームJOTAとしてエントリー。デビュー戦は第3戦スパを予定している。カスタマーチームも含めれば、ポルシェは4台体制となる。
キャデラックは、IMSAに参戦している2台のLMDhをル・マンに持ち込み、計3台体制で勝利を狙いに行く。合わせて、これまで『V-LMDh』と呼ばれていたマシンの名称を『Vシリーズ.R』に改名している。
キャデラック・レーシングとしては、レンガー・ヴァン・デル・ザンデ、セバスチャン・ブルデー、スコット・ディクソンの3号車をエントリー。招待枠で参戦するアクション・エクスプレス・レーシングの311号車は、アレキサンダー・シムス、ピポ・デラーニ、ジャック・エイトケンというデイトナ24時間を戦ったラインアップだ。
グリッケンハウスも昨年と同様、2台目のマシンをエントリー。フルシーズンを戦う708号車に姉妹車709号車を加えているが、ドライバーは6名中4名が未発表となっている。現時点でエントリーリストに名前があるのはロマン・デュマとフランク・マイルーの2名のみだ。
トヨタ、プジョー、フェラーリ、ヴァンウォールはWECレギュラーエントリーと同じ体制でル・マンに挑戦、すでにドライバーラインナップが発表されている。
LMP2クラスは、全てオレカ07を使用する計24台がエントリーしている。また、昨季限りでLM-GTE Proクラスが終了し、唯一のGTカークラスとなったLM-GTE Amクラスは計21台がエントリーしている。
この3クラスで計61台がエントリーしているが、最後の枠を埋めるのが革新的な技術を試すガレージ56のエントリーだ。2023年はNASCARの次世代カップレーサーをベースにしたシボレー・カマロZL1がエントリーしている。
このシボレーは、ジェンソン・バトン、ジミー・ジョンソン、マイク・ロッケンフェラーがドライブする予定である。
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