MotoGP、安全対策実施を前倒し。フロントの車高調整デバイスを即時使用禁止へ
MotoGPは、安全対策の一環としてスタート時のフロントホールショットデバイスを次戦オランダGPから使用禁止にした。
MotoGPは、フロントホールショットデバイスを即時禁止し、7月のドイツGPからグリッド間隔を拡大することを決定した。
MotoGPはカタルニアGPで発生した多重クラッシュへの対応として、グリッド間隔の拡大と、夏休み明けからレーススタート時のライドハイトデバイス使用を禁止する方針を打ち出していた。結果として、対策が前倒しされた形だ。
シリーズ側は、先週末のチェコGP練習走行中にホールショットデバイス禁止のテストを実施したが、ライダーの間では意見が分かれていた。
MotoGPは2027年から前後両方のライドハイトデバイスを禁止する予定だが、次回のレースから、レーススタート時に使用されるフロントホールショットデバイスの禁止を前倒しで実施することを決定した。
つまり、今週末のオランダGPから今シーズン残りのレースでは、リヤのライドハイトデバイスのみが使用されることになる。
スタートでマシンの車高を低くすることでウイリーを抑制し、鋭い加速を実現するために開発されてきたライドハイトデバイスだが、リヤは電子制御され各コーナーで機能するのに対し、フロントのデバイスはスタート前にサスペンションを縮めてロック。ライダーが最初のコーナーで強くブレーキングすることで解除される形だったため、コースによってはロックを解除できるだけのブレーキングができず安全面での懸念が指摘されていた。
また、レースそのものを面白くするわけではないにもかかわらず、開発費だけがかさむ高コストな技術競争の原因になっているとも考えられていた。
フロントのホールショットデバイス禁止に加え、7月のドイツGPからは、全クラスでグリッドの配置が変更される。各ライダー間の間隔は従来の3メートルから4メートルへ拡大され、各列の間隔も9メートルから12メートルへ広げられる。ただし、1列に並ぶライダー数は引き続き3人のままとなる。
この決定は、近年スタート時の安全性に関する懸念が高まっていたことを受けたものだ。
最後に、グランプリ・コミッションは2028年からMotoGPにおいて、1メーカーあたり最大6人までしかライダーを供給できない上限を設けることも発表した。実質的には、各メーカーはワークスチーム1つとカスタマーチーム2つまでにマシンを供給できることになる。
実際、この方針はすでにMotoGPで事実上実践されている。プラマックが2025年からヤマハへ移籍したことで、グリッドで最も台数が多いドゥカティがマシンを供給しているのはワークスチーム、グレシーニ、VR46の3チームとなっており、他のメーカーはいずれも2チーム以下への供給にとどまっている。
この規則は、MotoGPに5メーカー体制が維持されることを前提として導入されるものだ。ドゥカティ、アプリリア、KTM、ホンダ、ヤマハの5メーカーと、シリーズプロモーターであるMotoGPスポーツ・エンターテインメント・グループが、今後5年間を対象とする新たな商業権協定を締結したことで、少なくとも2031年までは5メーカー体制が続く見込みとなっている。
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