スズキ、チームオーダー発動はない? ランク首位ミル「リンスに対してフェアじゃない」
ポイントランキング首位で第12戦テルエルGPを迎えるスズキのジョアン・ミルだが、彼は現時点でチームメイトのアレックス・リンスに対しチームオーダーを課すことはフェアではないと語った。
MotoGP第11戦アラゴンGPで3位表彰台を獲得したスズキのジョアン・ミルは、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)がノーポイントに終わったこともあり、ついにポイントランキング首位に浮上した。
アラゴンGPではスズキ勢が好調で、チームメイトのアレックス・リンスが今季初優勝を達成。ミルから36ポイント差でランク7番手につけている。
スズキのライダーがポイントリーダーとなるのは2000年のケニー・ロバーツ・ジュニア以来。タイトル獲得も見えている状況だが、そのためにスズキがチームオーダーを発動するかは定かではない。
そしてミルがテルエルGPを前に語った所によると、スズキ内部ではまだチームオーダーに関する議論が行なわれていないという。さらにミルはリンスにもタイトル獲得の可能性が残されている今、チームオーダーを出すことは「意味がない」と感じているようだ。
「いいや、それはない。なぜならアレックスにはタイトルを獲得するチャンスがあるからだ」
スズキ首脳陣とチームオーダーについて話をしたかと尋ねられたミルは、そう答えた。
「彼がタイトル獲得の可能性を失っているなら、そのことについて話しても良いかもしれない」
「だけど現時点では、それについて話すのは意味のないことだ。アレックスも素晴らしい仕事をしているし、彼にも(タイトル獲得の)チャンスがあるなら、チームオーダーについて話すのはフェアじゃない」
「だからおそらく、そういった風に続けていくことになるだろう。そして彼がチャンスを失った時……僕じゃないと自分では思っているけど、その時はダビデ(ブリビオ/チームマネージャー)が両方のライダーと話をする、そんな感じになるだろうね」
またリンスもチームオーダーについての話し合いが行なわれていないことを認め、さらに現在の状況では、チームオーダーを出すことは間違っていると感じると語った。
「100ポイント差の危機的な状況なら、その話はすぐにでも始まると思う」と、リンスは言う。
「でもスズキの誰も僕にジョアンを先に行かせてくれとは頼んでいない。僕もチャンピオンシップのこの段階では、(チームオーダーを出すのは)少し違うなと思う」
「僕は36ポイント差で、まだ何だって起こりうる。数字の上で可能性がなくなった場合、スズキに一番勝ってほしいと思っているのは、もちろん僕だけどね」
「2017年からここにいて、競争力あるマシンにすべく努力してきた。そして(タイトルを勝ち取るのが)僕じゃないとすれば、チームメイトの方がなんぼかマシだ」
「でも結局のところ、まだ数レース残っていて、そこでは多くのポイントが獲得できる。最後までタイトな争いになるだろう」
チャンピオンシップをリードするミルだが、彼は残るレースへのアプローチを変えることはないと語った。
「僕は前と同じだ。唯一違うのはプレス会見の位置が真ん中になったことかな。でもそれ以外は同じだよ」
ポイントランキングをリードして以来、考え方は変わったかと尋ねられたミルはそう答えた。
「僕はどんな時でもレースへのアプローチを変えない。何も変えるつもりはない。それはとても難しいことだけど、このアプローチを維持しつづけるつもりだ」
「それが僕らのやろうとしていることだ。今何かを変えようものなら、大きな間違いになると思う」
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