2020年のタイトル争いは稀に見る激戦。勝ち抜くために”チームオーダー”は必要か?
MotoGP2020年シーズンはタイトなチャンピオン争いが続いているが、ファビオ・クアルタラロとジョアン・ミルのランクトップ2は直近に予定されている3連戦でチームオーダーは出されないはずだと考えている。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP2020年シーズンのチャンピオン争いは残り6戦の時点でファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)がリード。2番手には8ポイントと僅差でジョアン・ミル(スズキ)がつけており、5番手のフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)までが31ポイント差という稀に見る激戦となっている。
MotoGPは今週末からフランス〜アラゴンの3連戦を迎えており、この3戦の結果次第で大きくシーズンの趨勢が動くだろうことは想像に難くない。
ならばそうした状況で、タイトル争いに首位で挑んでいるクアルタラロへのサポートを、モルビデリが求められる事はあるのだろうか? しかしモルビデリはその問いには「何も考えていない」と語った。
「それについては考えていない。第一に、僕はまだゲームに参加しているし、チームからも何も要求はされていないからだ」と、モルビデリは語る。かつてカタルニアGPの際には、最高速の劣るマシンに嘆いていたモルビデリ……しかしまだまだ、タイトル争いを諦めたわけではないようだ。
「そしてさらに、僕はそういったことはこのスポーツの本質に反するものだと思っている。だからこの3つの理由から、僕はそれ(サポート)については何も考えていないんだ」
またクアルタラロは、チームオーダーについては必要があればシーズンの“最後の瞬間”に採用される可能性があると考えているが、現時点ではチームメイトも勝利を目指す必要があると語った。
「いや、僕の同僚も勝利のために戦う必要がある」
チームオーダーがすぐにでも適応されるかどうかを尋ねられたクアルタラロは、そう答えた。
「最終戦なわけじゃないんだ。確かに、最終戦の最後の瞬間に“何か”が必要とされているなら、チームオーダーがある可能性は確かにある」
「それにこれは逆の立場になりうるものだ。フランコが最終戦でチャンピオン争いをしていたなら、確かに僕は助けに回るだろう。でも現時点では、シーズン最後の瞬間までチームオーダーは無いし、これがチャンピオンシップを戦うために最善のことだと感じている」
こうしたクアルタラロのコメントには、直接のライバルであるミルも同意している。彼はチームメイトのアレックス・リンスにも“チャンスがある”ため、今の時点では何も言えないと語った。
「現時点では何も言うことはできないと思う。アレックスにも今のところ勝つチャンスがあるからね」
「だから最終2戦でどちらかがチャンピオンシップを優勝でき、どちらかができないとなった時には、確かにチームオーダーがあると思う」
そのリンスは過去にこうした状況の経験がある。Moto3時代、彼は当時チームメイトだったアレックス・マルケスのタイトル獲得を助けており、もし自分の戴冠のチャンスが無いなら、ミルをサポートすることにも異存はないと語った。
「僕にチャンピオンシップで優勝できるチャンスがないなら、ジョアンのことを助けようとするだろう」
「それならMoto3クラスのとき、アレックス・マルケスと経験済みだ。しない意味は無いよ」
「チームを頂点に導きたくても、自分にチャンスが無いなら、チームメイトを助ける必要があるんだ」
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