SRT後継のRNFレーシング、ヤマハとの契約が1年+オプションに留まった理由は”コンプライアンス”

2022年にセパン・レーシングチームの後継としてMotoGPへ参戦するRNFレーシング。彼らはヤマハとの契約が1年+オプションとなった理由や、マネジメント陣に変更があった理由を明かした。

SRT後継のRNFレーシング、ヤマハとの契約が1年+オプションに留まった理由は”コンプライアンス”

 2019年シーズンからMotoGPクラスへの参戦を開始したセパン・レーシングチーム(SRT)は、2021年限りで下位クラスを含む全3クラスの参戦を終了させる。そして、彼らの後継チームとしてRNFレーシングがMotoGPクラスへの参戦を継続することになった。

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 RNFレーシングを率いるのは、SRTを率いてきたラズラン・ラザリそのひと。チームマネージャーもSRTから引き続き、ウィルコ・ズィーレンベルグが務めることになる。

 マシンも引き続きヤマハから供給されることになっているが、彼らの契約は1年間にオプションで2年延長というものだった。数々の実績を挙げてきたSRTの後継チームということを考えると、少し妙なモノとも思える。

 ラザリ代表はこの契約について「期待通りではない」と認める。ただこの契約期間については、RNFが立ち上げて間もない団体であることが大きく、日本企業のコンプライアンスに従うことは必要なことだったと認めている。

「我々のチームの状況では、イギリスに新たな法人を立ち上げる必要があった」と、ラザリは言う。

マッテオ・バラリン(Europe Energy Group社長)、ダリン・ビンダー、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ラズラン・ラザリ

マッテオ・バラリン(Europe Energy Group社長)、ダリン・ビンダー、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ラズラン・ラザリ

Photo by: RNF Racing

「そしてヤマハにとって、(新規設立された)我々は新しい会社であり、貿易セキュリティ団体の基準に従うことが必要だった」

「ヤマハは日本の大企業であることからも、コンプライアンスは重要なんだ」

「新会社との取引実績が無いなどの理由や、コーポレートガバナンスの問題から、彼らも1年契約+オプションを提案することが精一杯だったのだ」

「(来年)6月中には、今後の継続について確認することができるだろう」

「この契約の申し出は、我々の期待したものではなかった。しかし、コンプライアンスの問題によるこうした決定を尊重している」

 なおRNFは前述のラザリとズィーレンベルグによるマネジメントを受けることは分かっていたが、長年SRTのチームディレクターを務めてきたヨハン・スティゲフェルトについては言及されずにいた。そのため、彼らの間には亀裂ができているのではないかと考えられてきた。

 ただラザリにこの点を尋ねると、彼はチーム規模の縮小に伴う判断があったと説明した。

「ここ3年間、我々は大体60人ほどのメンバーでチームを運営してきた。しかし今回の組織変更によって、Moto3とMoto2は継続できなくなった。そのためメンバーを半分近くにまで減らすことになったんだ。来年は全部で29人になるだろう」

「そしてヨハンの主な役割は、Moto2とMoto3にあった。しかし来年はMotoGPのみになるため、私とウィルコでマネジメントができると判断した」

「そういうことで、我々は別の方向に進むことでヨハンと相互に合意したんだ」

 2022年、RNFレーシングはアンドレア・ドヴィツィオーゾを継続起用し、さらにもうひとりのライダーとしてMoto3からダリン・ビンダーを飛び級で昇格させる。

 ドヴィツィオーゾは最新型、ビンダーは2021年型のマシンでレースに臨むことになっているが、新体制となった彼らの走りには注目が集まることになるだろう。

 

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