レクオナMoto2降格の噂……テック3監督が不快感「ライダーは使い捨てじゃないんだ」
テック3・KTMのチーム代表であるエルベ・ポンシャラルは2021年シーズンにイケル・レクオナのシートにアンドレア・ドヴィツィオーゾが収まるという噂が浮上した際には、「腹がたった」と語った。
Iker Lecuona, Red Bull KTM Tech 3
Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPの2020年シーズンから2021年シーズンにかけては、何人かのベテランライダーがシートを失うことになった。中でも、ドゥカティとの交渉がまとまらず、最終的に2021年シーズンをフリーの状態で過ごすことになったアンドレア・ドヴィツィオーゾに関しては、途中移籍に関する噂も数多く聞かれた。その中のひとつに、イケル・レクオナを置き換える形でテック3・KTMに移籍するという話もあった。
レクオナは2020年にMotoGPクラスデビューを果たした若干20歳の若手。グランプリデビューは2016年のMoto2であり、同期デビューのブラッド・ビンダー(KTM)やアレックス・マルケス(レプソル・ホンダ)に比べると経験の面では浅いと言える。
そんな中でテック3・KTMがドヴィツィオーゾを起用し、すでに2021年の契約を結んでいたレクオナをMoto2に戻すのではないかという噂が浮上したわけだ。
こうした噂について、テック3・KTMのチームマネージャーであるエルベ・ポンシャラルは、契約延長を発表しているにもかかわらず、何度もレクオナの将来について尋ねられることに腹を立てていたと語った。
「イケルの良いところは、彼がチームを信頼し、私のことをとても信じてくれているところだ」と、ポンシャラルは言う。
「それで、私は彼にこう言ったんだ。『イケル、君が読んだり、聞いたりしているのは全部デタラメだ。どうでもいいことなんだ。自分の仕事について考えるんだ。君は私のところの2020年のライダーだし、2021年も100%ウチのライダーだ。だからこの件について気にし過ぎるな』とね」
「何人かの自分が大物だと思っているジャーナリストは、(ドヴィツィオーゾの件について)尋ね続けてきた。(それはないと)何度言っても関係ないようだし、何か背後にラインナップを変えろと言う“力”があるように感じられて、私もある段階では腹立たしくなったよ」
ドヴィツィオーゾは2012年にテック3・ヤマハに所属して表彰台を6回獲得しており、ポンシャラルもドヴィツィオーゾを高く評価していた。しかしポンシャラルは、ドヴィツィオーゾを起用してレクオナをMoto2へ戻す選択肢は、一度も浮上したことはないと語った。
「アンドレアとKTMはオフシーズン中に話を行なったが、彼らは合意に達することはできなかった」と、ポンシャラル。
「しかしその後の8月に、メディアがやってきた。私はジャーナリスト達みんなにその噂はリスペクトを欠いていると話したよ」
「我々はイケルとの契約にサインしていたし、なぜ彼をMoto2に戻さなければならないんだ? ライダーは使い捨てのトイレットペーパーではないんだ」
「我々は彼をMoto2から昇格させ、リスクを採ったんだ。というのも、彼をあと1年Moto2に留まらせレースで勝利を狙い……もしかしたらチャンピオンシップもだが……それからMotoGPに昇格したほうがより簡単だっただろう」
「彼は私達について来て、信頼してくれたんだ。それで彼がポテンシャルを示し始めたところで、Moto2に戻れと言う? そんなことは決して無い」
「そんなことは絶対に起こらないし、私はそうならなかったことを喜ぶこともない。それは起こり得ないことなんだからね」
「いくつかの“スーパースター”なメディアだけが彼らのプランを立て、よりエキサイティングなことになるだろうと思っていたんだ」
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