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「“タラレバ”を言ってはいけないんだけど……」山本尚貴、後悔と悔しさが残る2位表彰台

2020スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス。2位表彰台を獲得した山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、今季ベストリザルトではあるものの、優勝に一歩及ばなかったと悔しさを滲ませていた。

山本尚貴 Naoki Yamamoto(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

山本尚貴 Naoki Yamamoto(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

Masahide Kamio

 オートポリスで行なわれた2020全日本スーパーフォーミュラ選手権の第4戦決勝。今季ベストとなる2位表彰台を獲得した山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だが、優勝した野尻智紀(TEAM MUGEN)がチームと喜び合っているパルクフェルメの片隅で、ひとりになって悔しさを押し殺そうとしている山本の姿がみられた。

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 公式予選で3番グリッドを手にした山本は、スタートで出遅れてしまい5番手まで後退。その後、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)にも交わされ、一時は6番手でレースを進めていた。

 13周目にセーフティカーが出動したタイミングで上位を走るマシンは一斉にピットストップを行なったのだが、山本はチームメイトの福住仁嶺がこのタイミングでピットインする関係で、最終的にステイアウトをする戦略を選ぶことになったという。

「あの時、2番手を走っていた福住選手にピットストップの優先権があったので、彼が先にピットに入りました。それで僕は1周遅らせて入ろうと思ったんですけど、前方の集団がみんなピットインをして僕の前がクリアになったので、この状況であれば僕のクルマは絶対に速いし、これだったらピットに入らずステイアウトすればギャップを稼げるなという自信がありました。それで(終盤にピットインする戦略に変更することを)チームにお願いをしました」

「そのために必要な秒数を聞いたら、28秒必要だと言われました。残りの周回数を考えても、1周で1秒以上離さないと必要なギャップは稼げないと思っていたので、なんとか28秒を目標に頑張りました」

 そう語った山本。15周目にレースが再開されると、1分28秒台のラップタイムを連発し後続を引き離しにかかった。途中までは順調にターゲットである野尻とのギャップを広げ、29周目には20秒差にまで広げたのだが、そこから野尻のペースが良くなったこと、山本自身もタイムロスをした周回があったこともあり、十分なギャップを築くことはできなかった。

「敵は野尻選手だけだと思っていたので、彼とのタイムギャップをサインボードに出してもらいながら、1周1周走っていました。正直そのギャップを見ながら自分のペースをコントロールできるほどの余裕はなくて、毎周が予選のつもりでプッシュして、1周も気を抜かないで走っていました」

「途中に1分29秒後半くらいのラップタイムがあったんですけど、それは3コーナーで飛び込みすぎて外側に落ちていたマーブル(タイヤかす)を拾ってしまって、1秒くらいペースを落としてしまったのと、その次の周でシフトがうまく落ちなくて少しオーバーランしてしまって、そこでも1秒くらい落としてしまったのが原因です。その(合計)2秒を落としてしまったのが唯一の自分の反省点なのかなと思います」

 最終的に25.4秒差までギャップを広げた山本だったが、残り2周でピットインを決断。タイヤ交換を終えて野尻の約4秒後方でコースに復帰したが、最後まで諦めずに猛烈な追い上げを披露。最終ラップには残っているオーバーテイクシステムも全て使いきり、1分26秒960のファステストラップを叩き出したが、野尻には0.6秒届かず2位でのフィニッシュとなった。

 ただ、タイヤ交換後の追い上げは、山本自身も予想以上のものだったという。

「燃料が軽くなって、冷えたタイヤで走る周回数をできるだけ減らしたいと思っていたんですけど……あそこまでウォームアップが良くて、あんなに野尻選手を追い詰められるとは正直思っていませんでした」

「結果論ですけど、もう2周早く入っていたら、前に出られたかもしれませんし、もう1周だけ僕が速く走っていたら野尻選手をキャッチアップできていたのかなと思うと、悔しさはあります。でも、それは“タラレバ”なので、これ以上言っても仕方ないです」

 記者会見では落ち着いた表情で語った山本だが、僅差で敗れた悔しさは大きかった様子。パルクフェルメでマシンを降りた山本は、他の人とは距離を置き、ひとりでうつむきながら、悔しさを押し殺そうとしている姿があった。

「やっぱり悔しいですね。タイヤ交換をしてから、あんなにすぐウォームアップするとは思ってもいなかったし、野尻選手とのギャップもあそこまで縮められるとは思っていなかったので、当然もう少し早く(ピットに)入っていたらな、もう1周だけ速く走れていたらという悔しさと後悔はあります。でも、野尻選手に勝てなかったのは、今週の僕には彼以上の流れがなかったからだと思うし、そこは素直に認めざるを得ないと思います。そういう色々な思いを整理するために……ひとりになりたかったなというだけです」

「野尻選手は週末を通して良い組み立てをして、速さと強さを発揮して今のポジションがあると思います。それを僕は素直に認めざるを得ないし、彼の速さがより本物だというのを改めて認識できました。彼の強さに勝てるように、もう一度自分の身と気を引き締めて、何としても彼に勝ちたいなと思います」

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