スーパーフォーミュラ 第6戦:富士
超短期決戦! 雨の富士予選で3番グリッド確保の野尻智紀は何を考えていた?
不安定な天候の中、わずか30分のセッションとして行なわれたスーパーフォーミュラ第6戦の予選。序盤のアタックが重要だと予想される中で、ドライバーたちは頭の中をフル回転させていた。
戎井健一郎
編集: 2022/07/17 3:05
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富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラ第6戦の予選は、不安定な天候を鑑みて通常のノックアウト予選ではなく30分の計時予選として行なわれたが、結果的にこれが戦略面で非常に難しい展開を生み出した。
30分間で最も速いタイムを出した者がポールポジションとなるこの”計時”予選方式だが、大勢は序盤数分で決すると多くのチームが考えていた。というのも、セッションが進むにつれて雨量が増えていくという予報だったからだ。そのため、出来るだけ早いタイミングでタイムを出すべく、各車が予選スタートと共にコースへなだれ込んだ。
実際、開始6分で最初の赤旗が出されてからはコンディションは悪化していく一方で、ほとんどのドライバーが序盤のタイムを更新できないまま予選が終了した。そんな中、序盤の1〜2周でうまくタイムをまとめた関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)、野尻智紀(TEAM MUGEN)が予選のトップ3となった。
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ポイントリーダーの野尻は5戦連続のポールポジションこそ逃したものの、荒れたコンディションで3番グリッドを確保して1ポイントを加算した。そんな野尻も、アタックラップの際には最終セクターで山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)と交錯しており完璧なラップだった訳ではないようだが、とにかく様々なことを考えていたと振り返った。
「どういう意識を持ってアウトラップを走るかを考えていました」と野尻は言う。
「僕の前の車両に対して、どんどん差を詰めていくのか、間隔をとってからアタックするのか。その一方で僕の後ろの車両は間隔をとろうとしているのか、タイヤを温めるために僕を抜くくらいのペースで走っているのか……その辺りを考慮して、自分はどうすればリスクがなく、ウォームアップがしっかりできるかを考えて予選を組み立てたつもりです」
また野尻は、山本と並走したシーンについてこう説明した。
Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN, Naoki Yamamoto, TCS NAKAJIMA RACING
Photo by: Masahide Kamio
「僕はアウトラップの時点で山本選手に抜かれました。山本選手はガンガンタイヤを温めようとしている印象だったので、僕は無理せず行かせた方がいいと思い譲りましたが、それが事の始まりでした」
「それで、計測1周目の最終コーナーで(山本が)バックオフしてきたという感じです。僕が行かせなかったら良かった話ではありますが、僕も前との間合いをとらないといけなかったので、難しいところですね」
「それぞれの思惑がぶつかるのがレースですからね。山本選手とはお互い『すみません』という話をしましたが、会見でも言った通り、お互い利益のない瞬間だったと思うので、もう少しうまくやれるようにしたいです」
このように難しい判断に頭を悩ませていたのは、ポイントランキングで野尻を追う平川亮(carenex TEAM IMPUL)も同じ。彼は序盤に満足なアタックができなかっただけでなく、その序盤に記録していたベストタイムも走路外走行で抹消された結果、予選11番手に沈んでしまった。
「天気に味方されませんでした」と振り返る平川。自分としても、これ以上できたことはなかったかもしれないと苦笑いを浮かべた。
Ryo Hirakawa, carenex TEAM IMPUL
Photo by: Masahide Kamio
「コースアウトしてすぐは、前のクルマとの間隔を空けたり、アウトラップのクルマとの間隔を作ったりしていましたが、そうしている間に赤旗になってしまいました」
「結果的にそこ(序盤)が一番タイムが出る時間帯で、その後はタイム更新が難しい時間が続いてしまいました。あれ以上何ができたかは……まあ、仕方ないですね」
「ベストタイムが4輪脱輪で抹消されてしまったので、その後も頑張ってタイムを更新しようとしたのですが、雨が多すぎました。結局はセッションの最初が一番コンディションが良かったのに、そこでタイムを出せなかったことが悔やまれます」
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