イゴール・フラガ、スーパーフォーミュラSF19を“実車で”初体験「乗り味などはグランツーリスモとほぼ同じ。でもやっぱり別世界」
スーパーフォーミュラ合同/ルーキーテストにTEAM IMPULから参加したイゴール・フラガ。SF19のフィーリングはグランツーリスモとは大きく違わなかったものの、リアルレース特有の難しさに対処していく必要があったという。
Igor Fraga, TEAM IMPUL
Masahide Kamio
12月7日から2日間にかけて鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラの合同/ルーキーテスト。バーチャルレースとリアルレースの“二刀流”ドライバーで、スーパーフォーミュラのe-Motorsportアンバサダーも務めるイゴール・フラガは、TEAM IMPULのマシンを2日間に渡って走らせるチャンスを得た。
フラガは初日から順調にペースを上げていき、2日目午後には1分36秒648という同セッション15番手のタイムをマーク。これが自身のベストタイムとなった。
eスポーツ界のトッププレイヤーである彼にとって、スーパーフォーミュラの現行マシン『SF19』はグランツーリスモで走り込んだマシンでもある。昨今はレースシミュレータのクオリティも非常に高まっているが、実車のSF19を初めてドライブしたフラガにとってはどんな点が想定内で、どんな点が想定外だったのだろうか?
「グランツーリスモとクルマの乗り味やブレーキングポイントなどは大体一致しています」
フラガはそう語る。
「ただやっぱり(グランツーリスモは)Gがないのと、恐怖心などが一切ないので、完全に別世界だと思います」
Igor Fraga, TEAM IMPUL
Photo by: Masahide Kamio
この“恐怖心”の存在によって、リアルのSF19ではいくつか感覚をアジャストする必要があったというフラガ。具体的には、デグナーやスプーンといった高速コーナーでのアプローチを変える必要があったという。
「高速コーナーでブレーキを踏む割合が若干大きくなったりとか、そういうところは慣れていく必要がありました」
「デグナー1個目とかは、イン側の縁石に下手にヒットしちゃうとすぐ外に行っちゃうから、そのあたりのタイミングも重要でした。グランツーリスモだとほぼ全開に近い状態で行けますが、リアルだと若干ブレーキが必要かなというくらい。グランツーリスモでハードタイヤを入れた時と同じくらいの感覚だと思います」
「スピードの感覚もスーパーフォーミュラ・ライツとは違っていて、スープンなどでも(SFライツより)30〜40km/h速いスピードでアプローチするので目の感覚なども変わります」
グランツーリスモではSF19を使って鈴鹿で1分34秒台のタイムをマークできるというフラガ。リアルでのタイムはそこから1〜2秒ほど落ちることとなるが、これについてフラガは、やり直しが効かない環境において、ましてや1周ごとにコンディションが変わる中でラップタイムをまとめる必要があるという点で、リアルとバーチャルとの間には隔たりがあると語った。
「グランツーリスモは常に路面を同じ状況にすることができるので、何度もやり直して最適なラップを再現することができます。リアルの方はコンディションが変わったりする中で、1周でどれだけ適応できるかにかかってきます」
「毎周初めてのコンディションの中で、どれだけまとめられるかが勝負になりますね。実車の方は1回ミスっちゃうと、二度と同じタイヤのピークは得られないので、それで終わりになっちゃいます」
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