スーパーGT 第4戦:富士

メルセデスGT3、世界での高シェアも納得? イレギュラーなコンディションの富士戦で垣間見えた“幅の広さ”

スーパーGT第4戦富士で速さを見せたGT300クラスのメルセデスAMG GT3勢だが、これはイレギュラーなコンディションにも対応できる同車両の懐の深さによるものかもしれない。

戎井健一郎

公開日時: 2022/08/10 9:54

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#65 LEON PYRAMID AMG

 富士スピードウェイで行なわれたスーパーGT第4戦のGT300クラスでは、65号車LEON PYRAMID AMG、4号車グッドスマイル 初音ミク AMGのメルセデス勢が速さを見せた。65号車は予選でポール、4号車も3番グリッドを確保。決勝では2台ともトラブルに見舞われたものの、そのパフォーマンスは目を見張るものがあった。

 今回の富士戦は8月上旬の開催ながら、予選では気温・路面温度共に30℃を切るなど、どのチームにとっても想定外なコンディションとなったため、多くのチームがタイヤをうまく機能させることに苦労していた。4号車のドライバーである片岡龍也はそういった背景から、様々なコンディションに対応できるというメルセデスAMG GT3のパッケージとしての“幅の広さ”も、好調の一因だったのではないかと分析した。

 片岡は、富士戦で自分たちが「なぜ調子が良かったのかは分からない」としながらも、こう続けた。

「周りは想定外の気温に苦しんでいて、タイムを見ても全体的に苦戦していた印象です。今回は我々が持ち込んだソフト側のタイヤが機能したということもあるかもしれませんが、それだけだとLEONも速かった理由までは説明がつきません」

#4  グッドスマイル 初音ミク AMG

#4 グッドスマイル 初音ミク AMG

Photo by: Masahide Kamio

「メルセデスの幅の広さのようなものが活かされたのかなと思っています。海外レース、耐久レースでの強さを考えても、コンディションに対する許容(範囲の広さ)のあるシャシーなのかなと思います」

 かつてメルセデスAMG GT3を投入してGT300を戦っていた経験のあるGAINERの藤井一三監督も、「メルセデスの車両は扱いやすい」と評価する。

「メカさんにとっても扱いやすいし、これから新しくチームを作るというのであれば絶対ベンツがオススメです」

「メンテナンスフリーの部分が多いし、整備性も良いし、世界中で売れる理由が分かります。パーツひとつ頼むのだって、買い物カゴにポチ、ですよ。(専用のサイトで)パーツリストを見て、欲しいものを買い物カゴに入れて料金を振り込めば1週間以内に届きますから。ああいうシステムを作れるのがすごいですし、色々な面で楽です」

 もちろん、この好調ぶりは性能調整の妙も無関係ではないだろう。メルセデスAMG GT3は岡山での開幕戦、鈴鹿での第3戦ではエアリストリクター径が2x34.5mmに制限され、片岡をして「JAF(GT300規定の車両)よりストレートが遅くなるのでノーチャンス」と言わしめるほどに厳しい状況となっていたが、富士での第2戦、第4戦ではこれが2x36mmに緩和されている。

 片岡のように、今後も性能調整が緩和されない限りメルセデス勢は厳しい戦いが続くだろうと見る向きもあるが、今回のように何か“イレギュラー”が起こった暁には、メルセデスAMG GT3勢が再び猛威を振るうかもしれない。

 

 

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