F1レジェンド、ジャン・アレジが九州に降臨。息子ジュリアーノを見守る「彼の武器は“決断力”。経験を糧にもっと強くなるはず」
スーパーGT第7戦オートポリスに姿を現したジャン・アレジ。国内最高峰のレースで奮闘する息子ジュリアーノの戦いぶりについて聞いた。

九州のオートポリスで行なわれているスーパーGT第7戦。その予選日のパドックにあの“レジェンド”が姿を現した。元F1ドライバーのジャン・アレジその人だ。
来週末に開催されるF1日本GPに来場するため、久々の来日を果たしたアレジが九州の地に降り立った理由は他でもない。彼と後藤久美子との間に授かった息子、ジュリアーノがスーパーGTのGT500クラスに参戦しているからだ。さすがF1レジェンドとあって彼の存在感は抜群で、中継映像でもジュリアーノが所属するTOM'Sのピットに陣取る姿が幾度となく映し出されていた。
motorsport.comはそんなアレジにインタビュー。息子の日本での戦いについて父として、そしてレーシングドライバーの先輩としての率直な意見を聞いた。
ジュリアーノは昨年に来日すると、今季はスーパーフォーミュラ、そしてスーパーGTのGT500クラスという日本国内の二大カテゴリーにフル参戦を開始。しかしスーパーフォーミュラではランキング20番手に沈んでおり、スーパーGTでも苦戦気味と、フル参戦ルーキーの洗礼を浴びている。
そんな息子の日本でのここまでのシーズンについて、アレジは次のように語った。
「(スーパーGTやスーパーフォーミュラは)レベルの高い選手権で、ドライバーのレベルも高い。チームのレベルも、競争のレベルも……車両もタイヤも全てだ。つまるところ、経験が必要な若者にとって一番なのは、家族的な素晴らしい環境に身を置くことだ」
「ジュリアーノの日本におけるTOM'Sとの物語はユニークだ。彼はパフォーマンスという点で決して評判が高くなかったからね。でも舘(信秀)さんがスーパーフォーミュラ・ライツとスーパーフォーミュラに乗る機会を与えてくれたんだ」
「今年に関してはより厳しいシーズンになってしまっている。彼は経験不足を補おうと、無理をし過ぎたのかもしれない。イエローフラッグが出ている中での追い越しなんかがまさにそうだ。彼はこういったミスを糧にしなければならず、(これ以上は)してはいけない」
F1時代は天才的で情熱的なドライビングで人気を集めたアレジとは対照的に、息子であるジュリアーノは一歩一歩着実に学んでいくタイプと評される。
息子ジュリアーノの強みはどこだと感じているか? また彼が日本でタイトルを手にするために必要なものは何か? そう尋ねると、アレジはこう答えた。
「ジュリアーノの強みは“決断力”だ」
「彼はヨーロッパのことを考えず、日本に行くと決断した。日本でキャリアを形成することだけに集中していたんだ。そこが彼の強みだ。彼は東京のような大都会ではなく、チームの拠点に近い御殿場に住んで、できるだけレースの文化に溶け込もうとしているんだ」
「でも、今は全てのレースが彼にとって経験の時……。スーパーGTのチームメイトに坪井(翔)がいるのも重要なことだね。来年はもっと強くなってくれると信じているよ」
![]() |
![]() ![]() |
![]() |
||
![]() |
![]() |
![]() |
||
![]() ![]() |
![]() ![]() |
|||
![]() |
|
![]() |
![]() |
![]() ![]() |
![]() |
||
![]() |
![]() |
![]() |
||
![]() ![]() |
![]() ![]() |
|||
![]() |
|
![]() |

ポイントリーダーの千代勝正、Q1敗退も決勝に自信をのぞかせる「予選順位はそれほど重要ではない」|スーパーGT第7戦
GT500初ポール。佐々木大樹が見せたいつもと違う走り「無我夢中で、あまり覚えていない」【スーパーGT第7戦:PP記者会見】

最新ニュース
FIAとF1の間に生じた”亀裂”。今後全面戦争に発展してしまうのか?
FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長の発言に、公式な書簡として”抗議”したF1。両者はこれまで、表面的には良好な関係を築いていたように見えたが、この綻びが発端となり、今後大きな事態に発展する可能性はあるのだろうか?
トヨタWRC代表のラトバラ、『GRヤリスRally2』で全日本ラリー選手権参戦へ。9月のラリー北海道が最有力か
トヨタ世界ラリー選手権チームのヤリ-マティ・ラトバラ代表が、新開発の『GRヤリスRally2』でのラリー出場を目指していることが明らかになった。
持続可能燃料ってレースマシンで使うと何が違う? 未来のMotoGPに向けて開発進めていたスズキに聞いた
世界的な脱炭素への取り組みが高まる中、MotoGPも2024年から燃料の一部に持続可能なバイオ燃料を使用することが義務付けられる。こうした変更はバイクのエンジン開発にどういった影響があるのか? 2022年限りでMotoGPは撤退したものの、事前開発を行なっていたスズキに話を聞いた。
WRCチーム、テスト削減で”出張”も逆にコスト増? 雪ラリー対策でフィンランドやエストニアのラリーに参戦
トヨタ、ヒョンデ、M-スポーツは、来月のWRCラリー・スウェーデンに向けて、フィンランドとエストニアの国内ラリーで、テスト走行に臨むようだ。
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。