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20歳の若手コンビが、スーパーGT初優勝。小林利徠斗、無線トラブルも「やるべきことは分かってますから……でも勝ったとは知らなかった」

7号車CARGUY Ferrari 296 GT3のザック・オサリバンと小林利徠斗が、鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーGT第5戦でシリーズ初優勝。20歳の若いふたりが、国際的なレーシングコースで躍動した。

Zak O'Sullivan, Rikuto Kobayashi, Misato Haga, #7 CARGUY Ferrari 296 GT3

Zak O'Sullivan, Rikuto Kobayashi, Misato Haga, #7 CARGUY Ferrari 296 GT3

写真:: Masahide Kamio

 鈴鹿サーキットを舞台に行なわれた2025年スーパーGT第5戦のGT300クラス優勝を手にしたのは、7号車CARGUY Ferrari 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)だった。

 7号車CARGUYは予選2番手。ピットストップのタイミングではポールポジションからスタートした61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの前に出ることはできたものの、彼らの前には先にピットストップを済ませていた60号車Syntium LMcorsa LC500 GTが立ちはだかった。

 小林はこの60号車LMcorsaをなかなか抜けなかったが、35周目のスプーンでインに飛び込み、オーバーテイク完了。その後は逃げ切って、初優勝を手にした。小林20歳、オサリバン20歳……非常に若いコンビが、スーパーGT初優勝を遂げた。

「素晴らしいリザルトだと思う。マシンは常に速かったんだけど、レースになると問題が発生したりして、結果になかなか繋げることができなかった。今日やっと勝つことができて、本当に素晴らしい」

 そうオサリバンは語った。

「僕の一番の役割は、61号車BRZにプレッシャーをかけることだった。後半にはデグラデーション(タイヤの性能劣化)が出てくるだろうと思っていたから、そこでプレッシャーをかけた。毎周毎周、予選アタックのようにずっとプッシュして、プレッシャーをかけ続けた」

「その後で、アンダーカットに成功した。狙ったことが、とてもうまくいった。そしてリクトも素晴らしいレースをしてくれた。60号車(LMcorsa)を抜いたのも素晴らしかった。その後も難しい走りだったと思うけど、最後まで自分のペースを崩さなかったよね」

 しかし今回も7号車CARGUYはトラブルフリーだったわけではない。小林がマシンに乗り込んだ後にはチームとの無線が通じず、小林は何番手を走行しているのか、正確には把握できていなかったというのだ。

「優勝できたのは本当に貴重なことだと思います。ただ予選で速く走ればいいわけではなく、決勝でふたり共速くなければいけません。チームの総合力が良かった。その結果の優勝だと思うので、本当に嬉しいです」

 そう小林は語った。

「ただ僕のスティントでは、無線が最後まで聞こえませんでした。自分が今何番手を走っているのかを、正直把握しきれていなかったんです」

「ただやるべきことは決まっています。まずなるべく安定し、速く走ること。もし前にクルマがいれば、ひとつでも前に出て帰ってくることだけです。それを徹底して走り続けました」

「ペースは最後まである程度良かったです。でも、まさか優勝できているとは思ってもいなかったので、正直帰ってきからは驚きの方が大きかったです。本当に良いレースでした」

 無線が聞こえない中で60号車LMcorsaをオーバーテイクをした小林。もし首位争いだと知っていたら、リスクの取り方も違っていたのではないかと尋ねられると、彼はこう語った。

「実際に走りにどれだけ影響があるのかというのは、また別の問題だと思いますが……リスクの取り方は変わってくるでしょうね。でも結果的にですが、トップ争いをしているとは思っていなかったんで、60号車を抜きにいけたのだと思います」

 そう小林は語った。

「基本的にはこっちの方がペースが良かったので、最初は順当にスリップストリームを使えば抜けると思っていました。でも何度か試しても、どれだけ至近距離に近づいても、直線で抜ける感じはしませんでした。そこからは、クルマの特性を活かそうと思いました」

「フェラーリ296のMRらしいところというか、すごくキビキビ動いてくれるので、LC500(60号車)にはできないライン取りというか、向こうよりも自由なライン取りを活かして抜きにいこうかなと考えました」

 今季残りは3戦。オサリバンはそれぞれのコース特性は異なるものの、マシンの特性を活かして、ベストを尽くしたいと意気込んだ。

「もちろんチャンピオンを獲得するためにベストを尽くしたい。そのために走っている」

 そうオサリバンは語る。

「でも残りの3つのコースは、それぞれ特徴の違うコース。どれも勝ちたいけど、全てのチームが勝ちたいと思っている。そんな中でも僕らのマシンの特長を活かして、ベストを尽くしたい。それが最大の目標だ。その中で結果的にチャンピオンを獲れたらいいね」

 また小林は、まだまだ改善できる部分があると気を引き締める。

「僕もザック選手と同じ思いがあります。今回勝てたのはとても嬉しいですが、マシンのトラブルも含めて、結果には響かないかもしれませんが、まだ色々と改善する必要がある部分があります」

「ここからはサクセスウェイトも増えますし、コースの状況が変われば課題も変わってくると思います。その場面場面で、しっかりとベストを尽くしていきたいと思います」

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