スーパーGT 富士公式テスト

スバルに聞く、富士テストでの佐々木孝太サプライズ“復帰”の理由。多忙極める井口卓人、山内英輝の「もしも」を考慮

スーパーGT富士テストに61号車SUBARU BRZ R&D SPORTのドライバーとして参加した佐々木孝太。かつてBRZのドライバーとして活躍した佐々木がなぜテストに呼ばれたのか? その経緯を聞いた。

戎井健一郎

編集: 2023/03/27 3:27

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Takuto Iguchi, Kota Sasaki, #61 SUBARU BRZ R&D SPORT

 富士スピードウェイで開催されたスーパーGT公式テストのエントリーリストには、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの第3ドライバーとしてに佐々木孝太の名前があった。往年のファンにとっては懐かしい名前がスーパーGTに帰ってきた形だ。

 佐々木は2000年代〜2010年代にかけてGT300クラスのドライバーとして活躍。R&D SPORTにも5シーズン所属し、レガシィ、BRZといったスバル車で複数の勝利を記録している大ベテランだ。

 そんな佐々木が久々にBRZのドライバーとしてスーパーGTのパドックにやってくるというニュースは、驚きをもって迎えられた。チームはなぜ佐々木を起用するに至ったのか? その経緯を小澤正弘総監督に聞いた。

 小澤総監督曰く、佐々木を今季の長距離レースで第3ドライバーとして起用するといった意図はないという。しかし、多忙を極める井口卓人、山内英輝に「もしものこと」があった時のことを考えて、今回佐々木を呼んだというのだ。

「シーズン中に(佐々木を)登録しようという意図はありません。基本的にはふたりでやっていきます」と小澤総監督は言う。

 

Photo by: Masahide Kamio

「ただあのふたりはスバルの車にだいぶ乗っています。4月には(ニュルブルクリンク24時間の前哨戦である)QFレースがあり、その後S耐があり、ニュル24時間レースを走った翌週に富士24時間を走り、その翌週にGTレースという、恐ろしいスケジュールです(笑)」

「その中でコロナになったり怪我をしたりといったリスクが十分あります。そういった時に備えて声をかけられるドライバーがうちは少ないので、お願いするとしたら馴染みのある孝太さんになると思います。ただ、しばらくうちのクルマに乗っていないので、少し乗って感触を確かめておこうということで乗せました」

 

Photo by: Masahide Kamio

「みんなの努力や全てを背負って走ってもらうのがドライバーですから、普段付き合いのないドライバーに『今回だけお願いします』と言うのもウチらしくないかな、と思いまして」

 ただ不運なことに、富士テストは2日間を通して悪天候に見舞われた。佐々木は初日に6周を走り、1分56秒519というベストタイムを記録するにとどまった。

「今回は天候が悪く、本気で走らせられない状況で乗ることになったので難しかったですね。ただ、慎重にタイムを上げて確実に帰ってくるという点では随分変わったなと。昔だったら、行きなりプッシュして『ちょっと1コーナー飛び出してみた(笑)』とか言うのが彼ですから」と小澤総監督は笑う。もちろん、井口と山内の健康が第一だが、彼らに不測の事態が起きた場合は、佐々木が“スバルらしい”走りを見せてくれるはずだ。

 

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