フェラーリ499P、性能調整で重量増と出力減のダブルパンチ。トヨタGR010は重量変わらず
ル・マン24時間レースを勝ったフェラーリ499Pは性能調整により、ル・マンよりも最低重量が引き上げられ、最高出力も下げられた状態でWECモンツァに臨む。
FIAは、WEC(FIA世界耐久選手権)残り3戦の性能調整(BoP)を発表。ル・マン24時間レースを勝利したフェラーリ499Pは、ル・マンよりも最低重量が5kg重くなり、最高出力も12kW(約16PS)低い状態で第5戦モンツァ6時間を戦うことになる。
トヨタのGR010ハイブリッドは重量に変更はなく、最高出力が5kW(約6.8PS)下げられている。
2023年シーズンの残り3戦におけるBoPの変更は月曜日の夕方に発表された。WECのルールメーカーであるFIAとACO(フランス西部自動車クラブ)は、ル・マンを前にBoPを一方的に”修正”することを選択したが、今回発表されたマニュファクチャラーBoPと呼ばれるこの1回限りの全面的な変更は、シーズン当初から予定されていたものだ。
WECが発表したBoPは、今季残りの3戦であるモンツァと9月の富士、11月の最終戦バーレーンについてそれぞれ別の表にもまとめられている。
FIAが発表した声明によると、これは”各レイアウトの特徴を考慮し、スケジュールに残る3つのサーキットすべてに異なる値を割り当て”ているという。
フェラーリ499Pは、富士とバーレーンでもル・マンよりも重く、少ないパワーで走ることになる。
最低重量はル・マンでの1064kgから富士では12kg、バーレーンでは11kg引き上げられる。最高出力は富士とバーレーンの両方で4kW(約5.4PS)引き下げられている。
トヨタGR010の最低重量1080kgは変更されないが、終盤2戦の最高出力は開幕4戦の512kW(約696PS)から2kW(約2.7PS)引き上げられる。
キャデラックのVシリーズ.R LMDhは、残り3戦のWECすべてで3位と4位を獲得したル・マンよりも低い最低重量で走行する。1064kgからモンツァでは14kg、富士では7kg、バーレーンでは9kgの軽量化が図られる。しかし最高出力は低減され、残り3レースでそれぞれ15kW、9kW、8kW低下する。
ポルシェの963 LMDhもパフォーマンスが抑えられ、重量は1~6kg増加、パワーは2~10kW減少する。
プジョー9X8 LMHは3レースを通じて4kWのパワーアップが認められているが、重量はモンツァで4kg増、富士で4kg減と変動する。
グリッケンハウス007 LMHの重量とパワーは3レースとも変更なし。一方、ヴァンウォール・バンダーベル680は今季の残りのレースで8kWのパワーアップが与えられている。
また重量とパワーの変化、そしてサーキットの特性の違いを反映し、各車に割り当てられる1スティントで使える最大エネルギーも調整されている。
FIAは次のように声明を発表している。
「5つ以上の異なるメーカーが異なるステージでレースをリードしたル・マンでの接戦の後、モンツァ前のBoP調整は当初の計画の一部であり、シミュレーションとテレメトリーによるオントラックデータの相関関係を含む方法論に基づいている」
「ル・マン24時間レースで収集されたデータは分解され、シミュレーションツールとの相関がとられた。これにより、各マシンの最適なパフォーマンスポテンシャルをより深く理解できるようになる」
今年から、LMH車両とLMDh車両が競い合っているハイパーカークラス。今季導入された新システムでは、さらに2レース後にLMHとLMDhのマシンのバランスをBoP(いわゆるプラットフォームBoP)で修正することが認められている。そのため、最終戦バーレーン6時間レースまでにさらなる変更が行なわれる可能性がある。
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